2008/09/21 - 2008/09/21
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yukibxさん
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文化遺産の日、二日目のプログラムから、私たちはボルドーの主な噴水のメカニズムを見せてくれる、というツアーを選んだ。
案内をしてくれるのは、この道50年の噴水職人。(FONTAINIER-フォンテニエ)
古い噴水から数年まえにできたばかりの「水の鏡」というなまえの
新しい形の噴水まで、奥の深い話がきけた。
天気は相変わらず最高。透明感のあるほどの青い空だった。
表紙の写真は、ガロンヌ河のほとりにある「三人の女神」の噴水。
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この見学についても、まず観光局で切符をもらわなければならない。これも無料。限定20名。
ジロンダンの記念碑の前で21日午後3時に集合。 -
彼が水先案内人のセッサツールさん。市の噴水職人第一人者。父親からこの職業を引き継いだ、曾祖父も祖父も皆含めて、家代々の噴水職人。
この道50年で今年の末に引退するのだそう。
一昔まえには、噴水職人は、街の角などにある共同飲用水の噴水の管理が大切な役割だった。住民が病気にならないように、水の質を管理したり、破損したパイプを尚したり、といった具合に。最近になって、噴水職人は、コンピュータのお陰で、技術的な技能をより要求される。リモートコントロールで噴水の水の量を調整したり、など。
よく響く美声をしている上に、情熱を込めて噴水のメカニスム、そして噴水をとりまく歴史物語を語ってくれる。
今回のツアーは初めて試みるそうだ。それにしては流れるような説明で思わず引き込まれてしまう。 -
説明はヨーロッパ一広い広場、カンコンス広場にあるボルドーの象徴、ジロンドの記念碑の噴水から始まる。
写真は噴水の上部にある自由の天使像。
フランス革命の末期にジャコバン党によって、
惜しくもギロチンの刑に処されたジロンド党議員たちを
讃えて1893年につくられた。(因みにボルドー市はジロンド県の県庁所在地)
真っ白の柱は高さ43米。柱頭に自由の天使が設置されている。
ブロンズの大きな噴水はこの柱の南と北にある。 -
このジロンドの記念碑は巨大だ。南北におかれたブロンズの彫刻もかなりボリュームがある。
なんでも第2次世界大戦中、ボルドーがドイツ・ナチに占領されていた時代、ナチは一キロ、30フランでこの彫刻を無理やり購入してドイツにもっていったそうだ。
最終的には、戦後フランスの都市、アンジェで見つかり、
1982年になってやっと元の場所に設置された。 -
巨大なこの噴水・記念碑は、全体像を撮るのがむずかしい。
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柱の下に、3人の女神が彫られている。中央はボルドーを象徴、右下の女神は、ガロンヌ河を左下の女神はドルドーニュを象徴している。
以前から優雅だなと思っていたふたりの女神が、ボルドーを囲むふたつの大河を象徴していたとは。 -
中央にあるこの女神がボルドーを象徴しているそうだ。
( 成る程。立派なバストをしています!) -
このブロンズの彫刻は、フランス革命後、君主国から共和国になったフランスを讃えることをテーマにしている。
真ん中の王座にすわっているのが共和国の象徴。
噴水の水の中に投げ飛ばされている3人は王政を象徴しているということだ。 -
左の人は仮面を持っている。彼は王政の「偽善」を意味する。中央は「悪徳」、そして左のロバの耳の男性は、王政の「無知」を象徴。
でも結構、「暴力的」な表現だ。 -
共和国を象徴する女神の横に3人の天使(というか、ガキといった感じ)がいる。
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それぞれ「教育」などを象徴。中央の天使は、なんか、全然可愛くない。
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向側のブロンズ群像は、協調をテーマにしている。
写真は、ブルジョアと労働者との協調を象徴。
(こちらの方は、1世紀以上たった今でも夢物語のよう。) -
哀愁ある背中(!)
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「家族のしあわせ」を表現した像。
ブロンズ群像の中で一番美しい。
イルカと遊ぶ家族。 -
ガロンヌ河方向に面した側。この左下に扉があり、そこから噴水の地下に降りる。
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地下におりる。かなり天井が低い。頭の上に噴水やブロンズ群像があるのだ。
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どっしりとした石造りの地下。
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地下にあるポンプ装置の一部。
ここで、この噴水の仕組みを説明できたらとは
思うものの、ほぼ一ヶ月メモをほおっておいた
ために、記憶が確かでなくなってしまった。
すみません。
では、次の噴水へ。 -
写真は、「ガロの噴水」。パーラメント広場にある。中世、この広場には大勢の職人が住んでいた。その後、ボルドーの歴史を通じてもっとも栄えた18世紀に、ルイ15世様式のブルジョアの住居が広場を囲むようにして建てられ、現在に至っている。
だから建物が調和していて、とても洗練されている広場となっている。 -
昔は飲料水として貴重な存在だったが、今は装飾的役割のガロの噴水。暑い時なんか、この水を飲みたくなる。
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1865年に設置されたこの噴水はロココ式。作者はボルドー出身の建築家、ガロ。
ボルドー周辺(サンテミリオンなど)の石が使われている。
だから建物と同じシャンペンカラー。 -
パーラメント広場からガロンヌ河のほとりのラブルス広場に向かう。歩いて5分位だ。途中、ブロンズの噴水の前で止まる。
この噴水を見て、パリで見た噴水に似ていると思われる方もいると思う。
ワラス(Fontains Wallace)の噴水は、パリには108カ所あると聞いているが、パリのみでなく、フランスの地方にも
ある。
ワラスの噴水は、ボルドーには8体あるらしい。写真は、オペラ座の裏の小さな広場、ジョルジュ・ド・ポルトリッシュ(Place Georges de Porte Riche)にある。 -
ワラスの噴水というのは、1871年に普仏戦争でプロシャに負け、パリの住民が水も十分に飲めない状況に陥った時に、英国の大富豪ワラスが噴水を飲料水用に寄付したもの。
4人の女神は、善意、シンプルさ、慈愛、質素をそれぞれ象徴している。 -
足元には、十字架がある。
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ワラスの噴水からガロンヌ河のほとり、ブルス(株式市場)広場に向かう。
3人の女神の噴水が、遠くに見えた。
写真が多くなってしまうので、続きは「その三」に
書くことにします。
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