2006/11/03 - 2006/11/10
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ケン・ハンレーさん
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いい思い出のコラートから一気に南下してリゾート地パタヤへ。サメット島まで足を伸ばしゆっくりリゾートライフを楽しむはずが…。珍しくちょっと疲れた旅になりました。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- タイ国際航空
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朝7時半起床、よく眠った。炎天下の遺跡巡りはなかなかキビしく結構疲れがきているが、今日はいよいよパタヤへとバスで向かう日、コラートの街も見納めなので食前の運動にと今日も市場へ散歩に出る。祭りのあとの月曜日の朝、街には活気が戻っている。特に市場は昨日よりもさらに多くの人で賑わい、エネルギーが充満していて、ここを歩くだけでなんだか自分まで元気になる気がしてくるから不思議だ。すっかり散歩コースになったヤー・モー像を今朝も回ってホテルに戻る。
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荷物をまとめ、少し休んでバンコク銀行コラート支店へ両替に行く。2万円を両替し、ホテルに支払いを済ますと、フロントにいた彼女に「また来るんでしょ、良い旅を。」と挨拶された。
9時半、タンさんに頼んでおいた迎えが来る。今日もタンさんは別の仕事ということで違うドライバー。彼にはもう一度会っておきたかった。 -
10時前に、コラート第2バスターミナルへ到着。パタヤ行きのファースト・エアコンバスのチケットを購入、280Bt、約400kmの距離を移動するにしては安い。バスはダブルデッカータイプの、いかにもリゾートゆきといった趣の派手なバスだ。荷物を預け、軽食用にフランクフルトソーセージとサラバオ(肉マン)を購入、25Bt。到着は午後3時過ぎだから途中、どこかで昼食休憩があるだろう。(と思ったが実際には無く、ひもじい思いをしてしまった。)
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座席は結構詰め込み型で日本の観光バスくらいのスペース、私には少し狭い。チェンライで乗ったVIPバスは勿論、コラートへ来るバスもなかなかゆったりしていたのに、バスによって様々ということか。
時刻は10時18分、定刻より20分も早くバスは発車した。ローイ・カトーンを終え仕事場に帰る人々で、すでにバスは満席。少し早めに来ておいて良かった、置いてきぼりにされたファランが係員にくってかかるのが窓から見える。もっとも、乗客が多いときはすぐさま追加便が出るはずだから大丈夫だと思うが。 -
バスは市内を抜け、南へと向かうハイウエイを走る。コラートも見納め、いつもながら気に入った街を離れる時はすこし感傷的になる。また来ることができるだろうか。しかしそんな私の気持ちとはお構いなしに、車内サービスの音楽ビデオが始まった。チャカチャカしたタイ・ポップ、例によって大音量でうるさい。おまけにこれも例のごとくエアコンは出力最大でみるみる車内は寒くなってきた。シャツを羽織る、やれやれ当分眠れそうに無い。
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スナックパンとちいさなペットボトルに入ったオレンジジュースが配られたが、買って来たソーセージとサラバオを食べる。ソーセージは日本のものと変わらないが、サラバオは結構ピリ辛だ。ラー油がたっぷりと使われているらしい、15Btは結構高いと思ったが具は豚肉と野菜がぎっしりで旨い。酢醤油がほしい。
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市内を抜けるともう車窓は田舎道、両側には木々の多い原野が広がる。ローカルバスの小さなバス停から奥に向かって延びる道を見ると、この道の向こうではどんな人たちが、どんな人生を送っているのだろうなどと考え、訳もなくまた感傷的になってしまう。しかしそんなセンチメンタルも、やはり大音量の車内ビデオにすぐかき消されるのだ。
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タイの国民的バンド「カラバオ」のライブビデオだが、“水牛”という意味の名を持つこのバンド、モーラムの流れをくみながら海外のポップサウンドも巧みに取り入れて人気がある。「民謡をポップサウンドで歌うサザン・オールスターズ」のようなものか。観はじめるとなかなか面白く、ギターのフレーズはディープ・パープルみたいでカッコいい。いい時間つぶしになった。
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昼を過ぎ、空の色、緑の色が少しずつ明るさを増し、高原から平地に下ってきているのが景色でわかる。それにしても狭い椅子で腰が痛くなってきた。途中トイレ休憩が一回あっただけで昼食は取れそうに無い。周囲は次々と持参の弁当を広げ、いい匂いがしてくる。腹が空いたと困っていたら、とある停留所から乗った男が車内販売でサイクロークを売りに来た。ゆみさんにおしえてもらった「アレ」だ。迷わず購入する。1本10Bt、団子状になったものが3つ、串に刺してある。噛むとプリっと皮が破れ、スパイスが程よく効いた肉汁が口いっぱいに広がる。おー、やはり旨い。モチゴメの食感が空腹感を満たしてくれるのもいい。イサーン料理の好物がまた一つ増えた。
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いくつもの街を抜け、一眠りして起きると、バスの車窓からは原野に替わってビルが見え始めるようになった。時刻は午後3時、いよいよ目的地の南国ビーチリゾート、パタヤに到着。バスターミナルどころか、バス停すら無い道端に下ろされ途方に暮れる。訳もわからず困ったが、どうせ目的地は同じだろうとファランたちの乗るソンテウ(乗り合いピックアップトラック)に一緒に乗車。16時前には無事ホテルに辿り着いた。
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ホテルはマークランド・ホテルをネットで予約しておいた。1泊1600Bt、なかなかいい値段だがリゾート地だから仕方ない。部屋は広く、海の見えるバルコニーつきでちょっとリッチな気分だ。建物は古いらしいが十分気に入った。特にバスタブがあるのが嬉しい。窮屈なシートのバスに5時間も揺られ続け、すっかり腰が痛くなった。思ったとおりバスの旅はキツい。熱い湯の風呂にゆっくりとつかり、少し休んで午後5時少し前、周辺の散策に出る。
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ショッピングセンターBIG−Cなども近くにあって便利だ。しかし、この街はファランが予想以上に多い。
もともとパタヤはベトナム戦争当時、米兵の休養・娯楽地として開発された老舗のリゾート地で、欧米人に圧倒的な人気というのは知っていたが、本当にファランだらけ、といった印象を受ける。近くのレストランはファラン向けの小じゃれた店構えで、値段をみるとこれもファラン向けで結構高い。リゾートだから仕方ないか。 -
ビーチへ出てみる。波打ち際は昨夜もここで行われたのだろう、カトーンの残骸でいっぱいだ。
もともとパタヤの海はあまり綺麗ではないから泳いでいる者は誰もいない。海岸通はといえばここもずいぶんのファランがいて、タイ人の若い娘とのカップルが目立つ。 -
パタヤは風俗の街でもあると聞いた。プーケットとな違う雰囲気になにかカルチャーショックを受けた気分になる。まあ、開放的と思えばいいのかな?
なにか食べておきたいところだが、あまり食欲が出ない。ホテルのとなりのファミリーマートでホットドッグとコーラを買い、バルコニーで夕日を眺めながら食べる。 -
日も沈んだところでシャワーを浴び、さて、とパタヤの夜の散策に出かける。繁華街はここからかなり南にあるので歩くのは無理、ソンテウを使う。だれも乗っていないソンテウはチャーター扱いになって100Btもするが、何人も乗せていれば乗り合いだから10Btで済む。運転手に行く先を確認し、荷台に乗り込む。ロイヤル・ガーデン・プラザ・ショッピングセンター前で下車し、海岸通りを南に向かってぶらぶらと歩いてゆく。レストランやホテル、土産物屋、マッサージなどが軒を連ね、なかなか賑やかな通りだ。
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ただ違うのは、ビア・バーが異常に多い。ビールやウイスキーをワンショットで出す店、ホステスの数もまた尋常ではない。
一軒の店の前に海賊版DVDの露店があったので、音楽ビデオを物色しながら奥の店内を覗いてみる。好奇心と体力が充実していれば中に入ってお話だけでも、とも思うが、長時間バスに揺られ腰が痛いし、うーん。 -
通りの最南端にある歩行者専用道路「ウオーキングストリート」まで来た。この街最大の歓楽街、ビア・バー、ゴーゴー、マッサージ、カラオケなんでもありの、まさに男性天国。
すぐ前をファランとタイ人女性のカップルが歩いている。大人と子供くらいの体格差がある。ファランは女性の手を握ってニコニコ顔。私はといえばちょっと引いてしまう。といって、ここまで来て帰るのもシャクだから、足の向くまま通りを歩いてみる。 -
ローイ・カトーンの後夜祭か、通りには幾つもの屋台や露店、にわか作りのフットマッサージ屋などが店を出し、祭り気分を盛り上げる。通りのソイ(路地)を覗くと、ケバケバしいネオンが瞬き、客引きの女の子たちが呼び込みを続けている。
もう少し通りをぶらぶらする。シーフード料理の店、ムエタイ・バー、マッサージ、ビア・バー、土産物屋、コンビニ…。様々な店が立ち並び、祭りもあって街は賑わっているのだが、うーん、気分は引いたままだ。 -
おかしい、この街に好奇心が湧かない。私だってけして潔癖ではないし、「風俗の街」といわれたらむしろ喜んで探検しまくるタイプの人間なのだが、どうもこの街とは肌が合わない、何故なのだろう?
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街は一層祭りの華やかさを増し、タイダンスの音楽が大音量で流れる。艶やかな民族衣装を着飾った娘たちが踊りを繰り広げるメインストリートを、なぜかしらちょっとつまらない気分で歩く。
疲れてるのかな、と思った。バスの旅は想像以上に体力を消耗するらしい。疲れると、好奇心も、街を楽しむ気持ちも失ってしまう。 -
こうなると帰って眠るのがベストと、ソンテウを捕まえ、ホテルに早々に引き上げることにした。甘いものが食べたい。ホテルの横のファミリーマートで、アイスクリームを購入した。夜の海を眺めながら ビーチ・ロードで食べることにする。
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道を渡ろうとする私の前に一台のバイクが急停車。「○×▲…!」ライダーが何か言った。私がタイ人ではないと分かったのか、英語に切り替えてくる。「ごめんなさい、大丈夫?」見るとなかなか可愛い、若い女の子だ。「ああ、平気だよ。」答える私の前でスタンドを立て、ヘルメットを脱ぐ。長い髪に中国風の顔立ち、Tシャツにジーンズ、人懐っこい笑顔。
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「何してるの、一人?」「そう。」「イープンでしょ?」「そう、よくわかるね。」「わかるわよ、どこか行くの?」「いや、もう疲れたからホテルに帰るところさ。」「えー、もう?まだ夜は早いわよ。」「ああ、そうだね、でも…」店の前でなんとなくイイ感じの会話。しかし、「ね、どこか遊びにいかない、ディスコとか。」という彼女の突然の申し出に驚く。
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「え?いや、悪くないアイデアだね、でも部屋に戻りたいんだ。」(イヤな予感)「じゃあ、貴方の部屋に行ってもいいよ。」(やっぱり)「どう?朝までいるよ。」(うわあ!)「いらない、おやすみ!」逃げ出す私の背中に彼女の罵声、バイクに乗って街を流すフーゾクさんだ。
部屋に戻り、ショックから立ち直れないまま風呂につかり、アイスとコーヒーで一息ついてから11時前に就寝。くそ、なんて街だ。 -
5時過ぎ起床、辺りはまだ暗い。荷物をまとめ、最上階27階のレストランへ朝食をとりに出かける。テラスに出て次第に明るくなる海岸線を眺めると、なるほど、景色はリゾート地。
ビュフェ形式の朝食。ホテルで朝食は今回の旅で初めてだから期待したが、あまり旨くはなかった。まあ、こんなものかといいながらもスープ代わりのカオ・トム・クルン、目玉焼き、ハム、タイ風焼きそば、パン、サラダとフルーツ、それにミルクとコーヒー、エネルギーの源をたっぷり摂った。 -
6時過ぎ、明日には戻るからと言って、フロントにスーツケースを預けてチェックアウト、
D−パックひとつの身軽な小旅行に出る。流しのソンテウはこの時間はムリだから100Bt払ってタクシーを頼み、バスターミナルへ。丁度ラヨーン行きのVIPバスが出るところだった。
ラヨーンはこれから向かう離れ小島、サメット島への玄関口となる町で、ここのバン・ペーという港から船がでている。 -
乗ったバスはイサーンの有名なバス会社「ナコン・チャイ・エアー」のVIPバス。座席のリクライニングを深く倒して、至極快適な旅になった。でもサービスの飲み物は、なんだ、これは?水と豆乳パックはいいとして、「鮮茶」と書いてある日本茶のペットボトルには、ゆずとミツバチの絵が描いてある。試しに飲んでみるとひどく甘い、思ったとおりの味だった。タイでも日本茶のペットボトルがブレイク、だが、味は日本と同じものを期待すると相当裏切られる。
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1時間半ほどでラヨーンのバスターミナルに到着。乗合いソンテウは出たばかりだというオヤジの営業に負け、小型のソンテウを仕方なくチャーターする。
これはどうもウソくさい。NCAでなく普通のバスターミナルからなら乗り合いソンテウがあるはずだ。
300Bt、痛い出費だ。かなりのスピードで飛ばして、40分ほどでバン・ペーの船着場に到着。ここから船に乗って憧れの島、サメット島へ。 -
ピア(船着場)入り口では島へ向かう船の客引き。「往復で100Btネ。」とのことだが、帰りの船も同じ会社のものを使わないとチケットが無効になってしまうから、とりあえず出そうな船に片道現金払いで飛び乗ることにした。
船、しかし出ない。見るからにガラの悪そうな船員たちはトランプ博打に興じ、客が集まるまで出ないというのはこの国の常識だから、ここはじっと我慢するしかないか。船着場で待つこと50分、10:30にやっと出港。 -
港から出ればもう向こうに見える島だから船旅はおよそ30分、漁船を改造したような船だが、波は静かで天気もよく、なかなか快適だった。
11時すぎ、サメット島に遂に上陸、なるほど美しい島だ。港からして水の色が違う。エメラルド・グリーン、澄んだ緑色でちいさな魚たちが見える。期待に胸を膨らませていざ、ビーチへ。ソンテウで島の奥へ行くことも考えたが、近場のサイケウ・ビーチへ徒歩で行くことに決めた。 -
10分ほどでビーチに到着、入園管理事務所にはタイ人は20Btガイジン400Btの看板がある。国立公園なので入園料は仕方ないとしても400Bt!?黄色い本には200Btと書いてあったのに、倍だ、ひどい!
ものは試しと、ニコニコ笑って20Bt札を出したが係官に、「400Btですよ、ミスター。」と笑われた。タイ人にはまだ見えないか、残念。 -
みやげ物店のアーケードを抜けビーチへ。「やったあ!」という感じだ、期待したとおりの綺麗なビーチ。波打ち際は美しいグリーン、そこから先は深いブルーの海。真っ白い砂浜、鳥の声、波の音。幾つものバスや船を乗り換え、とうとうやってきたという感慨に包まれながら、それでもとにかく宿を探さなければならない。
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何軒かホテルを廻り、どれも高い、さすがリゾート・アイランド。結局ビーチに近い「サイケウ・ヴィラ」の水シャワー、ファン付き700Btのバンガローに決定。
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11時過ぎ、シャワーを浴び、ビーチへと出る。宿泊客は無料のパラソル付きビーチチェアに陣取り、やっと落ち着いて周囲を眺める余裕ができた。しかし、なんだか様子がおかしい。しばらくしてやっとわかった。周りがファランだらけなのだ。サメットは元来、タイ人の為の隠れたリゾートだったはず、なのにビーチチェアに並んで座っているのもファラン、泳いでいるのもファラン、砂浜で遊んでいるのもみんなファラン…、ああ、ここはファランの島なのか?
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結局サメットもファランのリゾート?普段の私なら、それなら、と気分を替え、両隣りのファランとお喋りをし、それなりに楽しくやれる筈なのだが、どうも気分が違う。なにか釈然としない気持ち(いいようのないモヤモヤ)に今回に限っては囚われてしまっている。一体何なのだろう、これは?
昨夜のカルチャー・ショックを引きずっている筈もないのだが。 -
ともあれ、しかしながらこのままではせっかく此処まで来た甲斐がない。よし、リゾートだ。美しい海で泳ぎ、写真を撮り、パラソルの下でチャンドラーを読み、ウインダム・ヒルを聞く。リゾートで望むことをすべてやって、まずはひと満足。
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確かにサメットは美しい島だ。静かで、白い砂浜。少し先の岩場にはいかにもタイ風と思える人魚姫と王子の像などもあったりして楽しい。バンコクから陸路で4時間の場所に、このような美しい島があろうとは思ってもみなかった。ひとしきり遊んでパラソルの下、身体を休めてファラン・ウオッチング、水着ギャルたちに目の保養をさせて頂く。
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ここに来るファランの大部分はヨーロピアンなのだが、映画で見るようなスタイルのいいガイジンというのは本当にいないものだ。(しかしなぜ、ああも顔と身体のサイズのバランスが違うんだろう?)不謹慎な考えをめぐらしていると、物売りが来た。
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果物やお菓子、水、バティックのような布の物売り、可愛いマッサージの娘。バリ島クタ・ビーチみたいだな、と思っていたら、一人の若者がスケッチブックを広げて「ミスター」と声をかけてきた。
「タトゥーはいかがですか、ミスター?」「いらないよ。」そっけなく答える。「そんなものしたらオフィスに戻れなくなる。」すると彼は笑って、「ダイジョウブ、1週間で消えます。」という。「ヘナ、か?」と聞くとそうだという。成るほど、ハーブ系染料のヘナのタトゥー、話には聞いていて面白そうだなと思ったが、幾らだと聞くと850Btだという。やめた、高すぎる。「200Btしか払わないよ、駄目なら止める。」 -
どうせ元から興味がないのだから適当にあしらう積もりだったが、彼は「200Bt、OKヨ」ときてしまった。引っ込みが付かなくなり、はじめて刺青体験。
右腕に、まず鉛筆で見事な輪郭を描き、チューブに入った染料を器用に乗せてゆく。時間はおよそ30分。汗をかきながら真剣に作業を進めてゆく彼に、商売とはいえ好感が持てる。「OK、フィニッシュ。」彼が笑顔で言うと、わが右腕には見事な刺青が出来上がっていた。 -
「ホントに1週間で消えるんだろうな?」心配になってもう一度尋ねると、「ダイジョウブ、1週間か、2週間ネ。」おいおい、1週間増えちゃったよ。ま、やっちまったものはしかたないか。さらに30分後、盛り上がった染料を海水で洗い流せば完成とのことなので、その間食事を取ることにする。
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ホテルのレストラン(というより浜茶屋)に入りカオ・パット・クン(エビチャーハン)を注文。60Btとこれもいい値段だが「リゾート」だからなあ。
しかし味はさすがによかった。新鮮なプリプリのエビが入って、ファラン向けか野菜も豊富に使われている。タイ風レタスチャーハンというイメージだった。 -
デザートは大好きなココナツ・アイスクリームとコーヒー。ココナツ・アイスはココナツの香りが少なくて少々残念だが、全般では合格点か。占めて115Bt、400円足らず。
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食事を終え一休みのあとひと泳ぎしてヘナを洗い流し、タトゥーを完成させる。そしてまたパラソルの下で本を読み、いつしかシエスタに落ちる。
目覚めると、両脇のファランたちが帰り支度を始めていた。左隣はイギリス系訛りの英語を話すカップル、右はドイツ語を話すこれもカップル。ふたこと三言、言葉は交わしたが、いずれも一人旅のイープンおやじには出る幕のない仲良しさんたちだった。「よい旅を。」と残し、彼らが帰ってゆく。時刻は4時を大きく廻っている。 -
南国とはいえ季節は秋、陽はすでに傾き始め、遠くではホテルの従業員たちがパラソルの撤去を始めた。パラソルの替わりにテーブルが置かれ、夕食の支度がもう始まっている。私は一人、ビーチに残されてしまった。
忘れてかけていたあの、釈然としないモヤモヤ感が再びこみ上げてきた。そして次の刹那、私は突然はっきりと気づいてしまった。そうか、「私は寂しいのだ」。 -
馬鹿みたいだなとも思うが。さて、どうしたものだろう?この島の夜、夕食もそのあとも、話し相手も無く電話もできず、暗い蛍光灯の下で本だけを読んで過ごすことが今の私にできるだろうか?
体力的にも落ち込んで心細いこのままではロクなことがない。ここで一晩過ごすのは止めにした。バッグを掴み部屋の外に出る。時刻はやがて17時、本土へ戻る船はまだ出ているだろうか?気になった。 -
17時近く、私は港の桟橋で乗船を待っていた。夕日が次第に辺りを赤く染め始め、楽しそうに談笑するファランのカップルを羨ましく?思いながら、ぼんやりと海を見つめる。
フロントの彼女は突然のチェックアウトを心配し、また来てくださいねと手を振ってくれた。なぜ島を出ることを決めてしまったのか、半ば後悔する気持ちがあったが、今となっては仕方がない。 -
少し遅れて船は港を離れた。やりきれない気持ちは益々強くなっていた。この国を旅して、初めて味わう種類のやりきれなさ。夕日が美しい、その美しさが一層寂しさに拍車をかける。
まあ、一人でくるところじゃないな、この島は。要はトモダチを見つければいいのだが、今回はちょっとそんな気分になれなかっただけだ、仕方ないというところか。 -
船がバン・ペーの桟橋に到着する頃には、気分はだいぶ落ち着いてきていたが、なにしろ予定外の行動、なにも代替案を考えていないことに気がついた。
ピア(船着場)の前の幹線道路、繁華街の道端に立ち考え込む、選択肢は三つ。ここ港町バン・ペーへ泊まるか、ラヨーンあるいはパタヤまで戻るかだ。折角ここまできたのだからパタヤへもどる気は無い。 -
だが視界に入る限り、疲れた気分と身体を休められそうな宿はここにはない。「ラヨーン行きか?ここに立っていればソンテウが来るよ。」親切なおじさんが教えてくれた通り、乗合いソンテウが通ったのを止めて乗り込む。ラヨーンで居心地のいいシティホテルに泊まる。これに決めた。
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乗合いソンテウの料金は30Bt、工場勤め帰りらしいおじさんと二人揺られて、18時過ぎラヨーンの街まで戻って来た。目黒警部殿によればこの街のホテル選択肢は二つらしい。
コラートと同じくこの街にタクシーは無いから、仕方なくバイタク、バイクタクシーを使う。「ラヨーン・シティ・ホテルとラヨーン・オーキッド。君のお勧めはどっち?」「ああ、そんならラヨーン・シティだな、新しくて良いぜ。」英語の話せるナイスガイの運ちゃんに教えてもらい、後部座席に跨る。 -
タイ人は優しく親切だ、彼も良い笑顔をくれる。寂しさは次第に紛れていた。そしてこの行き当たりばったりにも似た冒険じみた行動こそ、本来の私が旅に望んでいたものであることに改めて気付く。
「予約無いけれど、部屋は空いている?」なかなか豪華なラヨーン・シティ・ホテルに飛び込み、フロントで尋ねる。「ゆっくり休みたいんだ。バスタブと、キングサイズベッド、高層階の静かな部屋、あるかい?」よせばいいのに我が儘を言う。フロントの女性はにっこり笑って、「お疲れなんですね、リラクゼーション・ルームをご用意できます。900Btですが、いかが?」よーし、合格! -
改装間もないというラヨーン・シティ・ホテルの小奇麗な部屋、リノリウムの床に照明がなかなかシックだ。ミニ・バーには○ン○ームが置かれていて、リラクゼーション・ルーム?普段どのような使われ方をしているか気になるが、まあどうでもいい。熱い湯のバスタブにゆっくりと浸かり、備え付けのコーヒーを飲んで先ずはとにかく落ち着く。次第に気分がリラックスしてくると、ひどく腹が減ってきた。
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ラヨーンの夜の街に探検に出る。車とバイクがけたたましい音をたてて行き交う賑やかな通りを歩く。“静かでロマンチックな島の夜”を一人で過ごすより、私にはこのほうが性にあっている。
さて、何を食べようかなと考えて、今までイサーンにいたのに、今回の旅ではまだ、イサーン料理を食べていないことを思い出した。店先でガイ・ヤーンをあぶっている安めし屋に入り、ガイ・ヤーン、ソムタムそれにカウニャウを注文する。皿に盛られた、たっぷり二人前はありそうなソムタムとカウニャウ、旨い。疲れていてもスパイスのおかげで食が進む。料理を完食、久しぶりにたらふく食った。 -
腹いっぱいになったので、次はマッサージが欲しくなった。完全に迷ってしまった街を、散歩がてらぶらぶら歩き探してみる。通りをすこし行ったところに日本料理屋があった。「居酒屋」とある。そうだった、ラヨーンは海辺のリゾートであると同時に外資系企業の工場団地もある工業地区で、日本からもかなりの数の自動車部品会社が進出してきている。中ではネクタイを外した日本人サラリーマンらしきグループが酒を飲んでいた。
その近くにマッサージ屋はあったが、だめだ、「マッサージ・パーラー。」パーラーがつくと内容はあらぬ方向を向いてしまう。早々に退散。 -
セブン・イレブンを見つけ、アイスとコーラを購入し戻る。優しいフロントのカノジョの写真を撮らせてもらい、ホテルのマッサージルームへ行ってみるが、予約がいっぱいと断られてしまった。仕方なくマッサージは諦め、部屋に戻ってもう一度風呂浸かり、アイスを食べ、テレビを少し見て11時就寝。清潔にクリーニングされたシーツにくるまって、夢も見ない漆黒の眠りに落ちる。やはり相当、疲れているらしい。
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