2007/07/21 - 2007/07/21
2000位(同エリア3748件中)
ごんぶとさん
新幹線からも見える五重塔。あの塔のオーラがそうさせたのか、自然と足がその場所へと向かっていた。今回の旅の舞台は…弘法大師ゆかりの「東寺」!
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 私鉄
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●Historic Monuments of Ancient Kyoto
登録区分 文化遺産
登録基準 文化遺産(ii) (iv)
登録年 1994年
東寺は、平安京遷都後まもない796年(延暦15年)に、平安京の東を守る寺として建立された。 -
創建当時は対になる「西寺」も存在していたが、そちらは次第に衰退してしまったという。
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創建から数年後の823年に嵯峨天皇から空海に下賜され、以降は真言密教の根本道場として栄えたのだとか。
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後に弘法大師自身が信仰の対象となり、現在でも大師の命日である21日には「御影供」と呼ばれる供養の儀式が執り行われている。たまたま訪れた今日が21日であったため、境内では「弘法市」という骨董市が開かれ、賑わいを見せていた。これはラッキー♪
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で、最初に拝見したのはやっぱり五重塔。ここ東寺のシンボルと言っても過言ではない。
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この五重塔。東寺のシンボルというよりも、京都のシンボルと言った方がいいかもしれない。なんといっても高さ57m、日本一の木造塔なのだからな。
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創建は9世紀末といわれているが、現在の塔は5代目。徳川家光が1643年に寄進したものだそうだ。
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日本一、しかも国宝とくれば、もう言うことなしだろう。
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この迫力が伝わるだろうか?ずっしりと力強く空に伸びるその姿に興奮がおさまらないぜ…。
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そもそも仏塔は、インドのストゥーパ(仏舎利)を起源としている。
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これがインド→中国→朝鮮→日本と伝えられ、日本独特の木造層塔という形で定着したようだ。
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ところで、この寺院の見所は五重塔だけではない。
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なんといっても講堂には凄まじいパワーを感じるのだ。その講堂は、空海によって835年(承和2年)に建てられたが、1486年(文明18年)に焼失。5年後の1491年(延徳3年)に再建されている。
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現在の講堂は15世紀のものであり、国の重要文化財として保護される貴重な仏閣だ。
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とくに凄いのは講堂内部。ここには実に21体もの仏像が所狭しと並んでいるのだ。
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これは、普通絵画として表現される「曼荼羅」の世界を立体的に表現したもので、通称「立体曼荼羅」と呼ばれている。空海指導のもと密教の理想を追求し、839年に完成した貴重な空間なのだ。完成を待たずして没してしまった空海は、さぞ悔やんだことだろう。
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21体の内訳は、五智如来(大日如来、宝生如来、阿弥陀如来、阿シュク如来、不空成就如来)・五菩薩(金剛波羅密多菩薩、金剛薩タ菩薩、金剛法菩薩、金剛宝菩薩、金剛業菩薩)・五明王(不動明王、降三世明王、大威徳明王、軍荼利明王、金剛夜叉明王)・四天王(持国天、広目天、増長天、多聞天)に帝釈天と梵天を加えたものとなっている。
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これらのうち、五智如来と金剛波羅密多菩薩は火災や地震により後補されたものであるが、残り15体はいずれも平安前期を代表する仏像で、国宝に認定されている。(五智如来のみ重文)
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まず講堂に入った瞬間に21体の荘厳な姿に圧倒され、恐怖にも近い迫力を感じることになる。自然と背筋が伸びてしまうような、そんなスピリチュアルパワーをびんびんと受け取れるのだ。21体全てがまったく異なる顔で存在感をアピールし、それらがシンメトリーに配置される様子には言葉を失うことうけあい。これだけの空間はまず、他では見ることができないだろうな。
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さて、東寺といえば金堂のことも忘れてはならない。
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1603年(慶長8年)に豊臣秀頼の寄進によって再建された、国宝の建造物である。
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内部には巨大な薬師三尊像(重文)が本尊として祀られ、やさしげな顔が癒しを与えてくれるのだ。
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さすがに国宝の建築物とあって、重みを感じる。
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こんな貴重な遺構の中に普通に入れるなんて、素晴らしいことだな。
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こちらも国宝の御影堂。
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かつては弘法大師が住居として利用していたと言われる堂で、現在のものは1390年に完成したそうだ。全体的に優美な外観を見せ、安心感のある造りじゃないか。
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内部には国宝の不動明王坐像が安置されているが、重要な秘仏とされ一般公開はされていない。
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どんな姿をしているのか想像もつかないが、さぞ素晴らしい像なのだろうな。
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堂の北側には国宝の弘法大師坐像も安置されている。大師像としては日本最古(1233年)のものらしく、信仰を広く集めているのだとか。
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これも見ることはできなかったが…いつかお目にかかりたいものだ。
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…というわけで、今回の東寺は実に有意義な訪問となった。
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南大門から金堂、講堂、食堂と北へ向かって一直線に並ぶ配置にも圧倒されたし、立体曼荼羅や五重塔の迫力にも脱帽。この国宝の数々には本当に感動した。京都の中でも一、二を争う満足度。よかった、よかった。<7/17制覇>
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