2008/04/15 - 2008/04/15
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buchijoyceさん
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知人のKさんに勧められて、久万美術館を訪ねた。
久万美術館、坂を登ると、もう広々とした庭園の中、と言った感じだ。桜や木蓮、三椏、シデコブシなどが咲き乱れ、美術館を包んでいる。思わず、お〜いいね〜、と声をあげる。駐車場に車を止めて、美術館の中へ。
靴を脱ぎ、スリッパに履き替える。ええっ、と思ったら、この美術館すべて木造だった、木の感触がなんとも柔らかで温かい。太い柱、 それを支える太い丸い柱。この柱は樹齢80年を越える杉の柱。贅沢だねぇ。美術館が出来て20年ほどになるが、当時、木造で美術館を建てることは禁じられていた、が、木材の産地だから地元の木材を使いたいと申し出て、国から調査団も来てやっと許可が出たと言うことだ。純木造の美術館はおそらくここだけだろうと言う。そうだな、三岸節子の記念館も木材がふんだんに使ってあったが、純木造ではなかったろう。香月泰男美術館は生家を使っているので木造だそうだが。
展示してある作品も、田舎の美術館だから、と思っていたら、どうして、どうしてすばらしい。日本の洋画の草分けとなった黒田清輝、高橋由一、浅井忠もある。村山槐多、萬鉄五郎、長谷川利行などの夭逝の画家たちの作品も並んでいる。鳥海青児もある。これはたのしい。
そこへ館長さんがいらして、紹介された。館長室に招かれ、入ると飾ってある写真の男性がKさんそっくりなのに気がついた。館長さんに聞くとはたしてKさんのお父さん、お父さんは林業家で、多くの美術品を収集 されたのだそうだ。現代画廊の州之内さんとか知っている名前が飛び出してくる。館長さんは愛媛新聞の文芸部にいらした方だとか、なかなか幅の広い人だ。これはいい人が館長になってくれた。美術館の運営は館長の力によるところが大きい。トーク・ショウも行われたようだ。
そこで久万美術館で開催された「州之内・井部コレクション展」の立派な図録を買った。装丁がいい。表紙は林武の「星女嬢」(宮城県立美術館蔵)
帰宅して「州之内・井部コレクション展」の図録を開いてみた。コレクターの井部栄治(よしはる)氏(故人)は実業家で、町議、町長、県議等も歴任した人。それにしても、これだけのコレクションをしたのだから、なかなかの審美眼の持ち主だ。それを裏付ける言葉が本の中にあった。
「人間には美はなくてはならない。美があるからこそ、人生に潤いが出来る」「一度美しいものにとりつかれたら、どこまでもそれを執拗に追い求める熱意と根性がなければコレクターとしての資格はない。金と時間さえあれば骨董なんか自然に手に入るものだという考えは間違っている。美を発見する目と美に 対する熱情とが、われわれを駆り立て、それを獲得するまでは一歩も譲らないと言う気概がなければ、美術品を集めることはできない。」
そうだろうなぁ。井部氏の情熱を注いで集められた美術品、それを寄贈されて出来た久万美術館、久万高原へ行くことがあったら、是非ともたずねてほしい美術館である。
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