2008/03/01 - 2008/03/01
260位(同エリア638件中)
のださん
再び江戸川を越えて、葛飾区に入ります。
北国分駅から北総鉄道で新柴又まで。
2駅で4分しか乗っていないのに、300円ってボッタクリ過ぎじゃないすか?
20分に1本しか来なくてこれですよ。
私は知りませんでしたが、北総鉄道の運賃の高さは異常なので有名みたいです。
そしていよいよ葛飾区。
昔は「こち亀」を読んでいて、葛飾区の名前はよく聞いていましたが、上陸した記憶がないので、今回が初めてなのでしょう。
多分地下鉄は通っていないですよね。
その分バスが地元住民にとっては便利なのでしょう。
葛飾区郷土と天文の博物館というところで17時半からプラネタリウムの映像を観ようと思っていて、今日こっち方面に来たのもそれが目的です。
柴又を駆け足で回って、お花茶屋にある博物館に行きます。
時間があれば柴又七福神巡りなども良いかと思ったが、その時間はとてもありません。
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新柴又駅近くの題経寺墓地。
浅間山噴火川流溺死者供養碑が建っています。
天明3年(1783年)の信州浅間山の大噴火は、関東地方一帯に甚大な被害をもたらしました。
利根川上流では、山津波と降灰でできたダムが決壊し、死者2000余人を出しました。
特に利根川、江戸川流域の水害はひどく、この地域にも、上流からの川流死者が漂着したそうです。
この供養碑は柴又村の人々が建てたものです。 -
柴又通りを北へ歩いていきます。
帝釈天参道までは遠いなあ。
ひたすら歩いてようやく到着。
柴又と言えば草だんごが有名ですが、名店がずらりと並んでいます。
時間があれば食べ比べてみると面白いのではないでしょうか?
さすがにこの通りはにぎやかです。 -
参道を歩いていくと柴又帝釈天の二天門までたどり着きます。
二天というのは、増長天と広目天を配しているからですね。
正式名称は日蓮宗経栄山題経寺ですが、通称の柴又帝釈天はよく知られています。
柴又七福神のうち毘沙門天を祀ります。 -
御神水。
瑞龍の松の根元に水が湧き出ているのを見て、庵を結んだのがこの寺の始まりだそうです。 -
浄行菩薩。
地水火風の四菩薩のうちの水大の菩薩として、世を浄化し、人々の罪や穢れを洗い清めて下さるのだそうです。
御神水にしても浄行菩薩にしても、説明板が著しく古びてしまって非常に読みにくいです。 -
大鐘楼堂。
梵鐘は「黄鐘調」と呼ばれ、その道の権威・青木一郎理学博士の作(設計?)だそうです。 -
帝釈堂。
本堂とは別です。
四天王を統括するのが帝釈天。
本尊の両側に持国天・多聞天(毘沙門天)を配しているそうです。
手前の松は瑞龍松。 -
彫刻の精密さにはついうっとり。
彫刻ギャラリーを有料で観ることができます。
柴又帝釈天では彫刻を楽しむのもまた一興です。
庭園も有料で入ることができます。
私は今日は断念。 -
草木供養之碑。
「東京造園業組合員」の方々により平成16年に建てられたものだそうです。
揮毫は石原慎太郎東京都知事。
その名の通り、草木の大切さをかみしめよう、というメッセージを発しているようです。 -
帝釈天出現由来碑。
この碑自体は、明治29年(1896年)に建ったものです。
題経寺の創建は、寛永6年(1629年)、下総中山法華経寺日忠上人によるものと伝えられています。
それ以前は草庵です。
安永8年(1779年)本堂改修の際、帝釈天板本尊が発見されました。
ちょうど庚申の日だったので、以来毎庚申日を縁日としています。
天明3年(1783年)浅間山大噴火の年、江戸で疫病が流行しました。
日蓮聖人の500回忌にあたり、感涙に咽んでいた住僧日敬は、自ら板本尊を背負い、江戸の街々で病に苦しむ人々を救った、ということです。 -
題経寺を後にし、江戸川まで歩きます。
これもまた中途半端に遠い。
「矢切の渡し」。
矢切というのは千葉県側の地名ですね。
北総鉄道でも矢切駅というのがあります。
国府台合戦の舞台です。
渡し舟は今でも運行しているようです。
渡し舟自体は、1,000年くらい前から置かれていたそうです。
当時江戸川は太井川と呼ばれていました。 -
「矢切の渡し」細川たかしバージョン。
大ヒット当時、歌詞の意味まで注目しなかった、って言うか1番しか知りませんでしたが、改めて見てみると「柴又」とか出てきますね。
渡しというのが舟を表すのも、子どもの私は知らなかったな。
大人になってから見ると、含蓄深い歌詞ではないでしょうか?
夕暮れが近づいていますが雨は降っておらず、かわりに北風がめちゃくちゃ強いです。
河原にはグラウンドが広がっていて、砂埃がひどいです。 -
来た道を後戻りし、題経寺と道路を挟んで北側にある真言宗豊山派の真勝院。
柴又七福神のうち弁財天を祀ります。
創建は大同元年(806年)という古刹です。
江戸時代には柴又八幡神社を管理していたそうです。 -
参道右側に五智如来石像。
万治3年(1660年)、柴又村の名主済藤次良衛門と相模伊勢原村の鳥居九良左右門らにより、生前供養のため建てられたことがわかっています。
右から阿しゅく如来(薬師如来)・宝生如来・大日如来・阿弥陀如来・不空成就如来。 -
京成金町線の踏切を渡り、柴又八幡神社までやってきました。
社殿の裏手から古墳の石室が出土したので、区内に残る唯一の古墳として学術調査が行われました。
6世紀後半のものだと判明しました。
石室を見学するには、事前に申し込む必要があるようです。
また、ここは神獅子で有名です。
毎年10月の神事は盛り上がるようです。
左手に見えるのは鳳凰の松。 -
柴又用水の碑。
天保6年(1835年)、鈴木幸七の手によって用水路が引かれ、水利用に悩んでいた柴又の地を救いました。
これは鈴木幸七に対する顕彰碑です。 -
柴又勧農事績碑(柴股邑碑記)。
碑文は読めません。
天明年間(1781〜88)、大飢饉や洪水が相次ぎました。
浅間山も噴火しましたしね。
各地で百姓一揆が起こり、農村も著しく荒廃しました。
柴又村名主七郎右衛門は、勧農に励み、村の復興に努めました。
七郎右衛門の事績を教訓とするべく、子孫や村人達が文政9年(1826年)に記して建てた碑です。 -
実は朝早くに食べて以降、何も食べていないし飲んでもいない。
自分でもよくやるなと思います。
あまり時間もないが、草だんごでも買って流し込むことにします。
帝釈天参道まで戻って、よく名前を聞く高木屋老舗で、草だんご・焼だんご・磯おとめを1本ずつ買います。
歩きながら食べたが、あまり味がわからない。
やはり味わうくらいの時間は必要です。 -
柴又駅まで向かいます。
駅のそばに、「おりつ地蔵尊」。
昭和7年、貧しい家庭に生まれた律子さんが、実父に虐待され、殴り殺されてしまったそうです。
憐れんだ近所の人々が有志を募り、地蔵尊を建てて「おりつ地蔵尊」と名づけた、とのことです。 -
そして柴又といえばこの人を忘れてはなりません。
駅前広場の「フーテンの寅」像。
山田洋次監督の1999年8月の文も添えられています。
ただ残念なことに、私は男はつらいよシリーズを全く観たことがないので、思い入れがありません。
ファンの方は当然この像のことはご存知なのでしょうね。 -
京成は電車でもバスでも平気で遅れるということがよくわかりました。
しかも金町線でも1時間に3本か。
文句を言いながらお花茶屋に到着。
お花茶屋と言うのは、徳川の将軍が鷹狩りの際、腹痛を起こしてしまい、入った茶屋で看病を受けたが、その看病してくれた娘の名が「お花」だったからその地名がついたそうです。
この将軍ですが、家光という説と吉宗という説があります。
まあそれはいいとして、17時半にギリギリ間に合って、プラネタリウムに滑り込みます。
さあ、今日観ようと思った「東京大空襲を知る」が始まるぞ・・・と身構えていたが、いつまで経っても始まらない。
ここで私は気付きました、あれは確か3月8日と書かれてあったな。
今日は3月1日じゃん!
なぜ今日来ようと思ったのでしょうか?
頭がおかしくなったとしか思えない。
今日来た意味がなくなってしまった。
まあそれでもプラネタリウムでは収穫がありました。
ウルトラマンの故郷は、実はM78星雲ではなくM87星雲だったそうです。
台本に誤植があって「8」と「7」が入れ替わってしまったが、それに気付かず、第1回の放映でナレーターがそのまま読んでしまい、「まあいっか!」ってことで、その後もM78星雲で通したそうです。
このトリビアを仕入れただけでも、今日来た甲斐があったということにしましょう。
そう思わないとやってられない。
常設展の中身は充実しています。
また、ここに来るまで知らなかったが、土曜日は21時まで開いていて、これは大変便利ですね。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 一歩人さん 2010/03/06 15:45:11
- 歩くって題名がいいです
- のださんへ
ふ、ふ、既に投票済みでしたので、再来訪でした。
最近、江戸東京紀行からストリートボーイへ変身しようと思っています。
と、ありました。歩く。実は、江戸川区在住なもので、
近所です。
やっぱり、違いますね。通り道は同じでも、視線が違います。
ありがとうございました。
気まぐれな訪問でごめんなさい。
失礼しま〜す。
- のださん からの返信 2010/03/06 18:14:46
- RE: 歩くって題名がいいです
- 一歩人さん
ありがとうございます。
江戸川区ですか〜。
東の方はあまり行く機会もなく、江戸川区も地下鉄博物館くらいしか
行ってませんね。
普段行かない場所ほど、これを逃したらもう機会がない、という背水の陣で
臨みますよね。
まあ都内だし、すぐに行けるのにこんなこと言うのもどうかと思いますがね。
それでは、またお気軽にどうぞ。
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