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2002年に巡礼し結願した秩父の三十四観音札所。12年毎に行われる午歳総開帳からちょうど半分の6年目には、中開帳として各寺秘仏の御本尊が拝めるようです。これが来年。<br />それに先立って、浅草寺五重塔に34ヶ寺全ての前立本尊が勢揃いしています。いわゆる総出開帳と言われるものです。<br /><br />秩父霊場の総出開帳は、196年前の文化8年(1811年)に護国寺で行われたという記録がありますが、実は数年前に所沢のくすのきホールで行われたことがあります。行きませんでしたが。<br />正しくは大寺院への総出開帳は190余年前ということです。<br /><br />こんな重要なイベントはそうそうない、ということで行ってみました。何しろ34観音をいっぺんに拝むことができる大変効率的な巡礼方式ですからお得。<br />巡礼気分ついでに、今回は普段ゆっくり見て回ることがない浅草寺境内のお堂を中心に歩いてみました。<br />境内はすっかり秋の気配。古寺巡礼に良い季節になってきました。

浅草散歩・秩父総出開帳

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2007/10/23 - 2007/10/23

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もろずみ

もろずみさん

2002年に巡礼し結願した秩父の三十四観音札所。12年毎に行われる午歳総開帳からちょうど半分の6年目には、中開帳として各寺秘仏の御本尊が拝めるようです。これが来年。
それに先立って、浅草寺五重塔に34ヶ寺全ての前立本尊が勢揃いしています。いわゆる総出開帳と言われるものです。

秩父霊場の総出開帳は、196年前の文化8年(1811年)に護国寺で行われたという記録がありますが、実は数年前に所沢のくすのきホールで行われたことがあります。行きませんでしたが。
正しくは大寺院への総出開帳は190余年前ということです。

こんな重要なイベントはそうそうない、ということで行ってみました。何しろ34観音をいっぺんに拝むことができる大変効率的な巡礼方式ですからお得。
巡礼気分ついでに、今回は普段ゆっくり見て回ることがない浅草寺境内のお堂を中心に歩いてみました。
境内はすっかり秋の気配。古寺巡礼に良い季節になってきました。

交通手段
私鉄

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  • 仲見世通りも秋の装い。<br />それにしても人が多いのは観光シーズンということでしょうか。

    仲見世通りも秋の装い。
    それにしても人が多いのは観光シーズンということでしょうか。

  • 人の波に乗って宝蔵門までやっと辿り着きます。<br />前回は夜の宝蔵門でしたが、昼間見ても綺麗になりました。<br />今年の改修は屋根で瓦の葺き替えを行ったということです。<br />新しい瓦は軽量で耐食性に優れたチタン成型のものが採用されました。<br />見ただけではわかりませんね。

    人の波に乗って宝蔵門までやっと辿り着きます。
    前回は夜の宝蔵門でしたが、昼間見ても綺麗になりました。
    今年の改修は屋根で瓦の葺き替えを行ったということです。
    新しい瓦は軽量で耐食性に優れたチタン成型のものが採用されました。
    見ただけではわかりませんね。

  • 境内に入ると何やら特設の茶店ができています。<br />実体は観光案内所でお茶を接待してくれます。<br />朱傘と五重塔の図。

    境内に入ると何やら特設の茶店ができています。
    実体は観光案内所でお茶を接待してくれます。
    朱傘と五重塔の図。

  • 浅草を舞台にしたTVドラマ「ふくまる旅館」。<br />主人公の西田敏行さんがお出迎え。<br />と言っても、このドラマ観てないです。(^^;

    浅草を舞台にしたTVドラマ「ふくまる旅館」。
    主人公の西田敏行さんがお出迎え。
    と言っても、このドラマ観てないです。(^^;

  • 境内はちょうど旬の菊花展を開催中です。<br />まだ時期的に早いので絵になるのは早咲きの花です。

    境内はちょうど旬の菊花展を開催中です。
    まだ時期的に早いので絵になるのは早咲きの花です。

  • ご存じ成田屋・市川団十郎「暫」の菊人形。<br />からくり時計のある浅草文化観光センターに展示されていました。<br />谷中の菊職人の作。そう言えば谷中の菊祭りもそろそろかな?

    ご存じ成田屋・市川団十郎「暫」の菊人形。
    からくり時計のある浅草文化観光センターに展示されていました。
    谷中の菊職人の作。そう言えば谷中の菊祭りもそろそろかな?

  • 観音様を詣でる観光客は外国人が多いです。<br />さすがに浅草寺は東京を代表する観光地ですね。<br />京都の古刹と変わらない風景です。

    観音様を詣でる観光客は外国人が多いです。
    さすがに浅草寺は東京を代表する観光地ですね。
    京都の古刹と変わらない風景です。

  • さて、浅草寺境内の堂宇を散策してみましょうか。<br />と言っても、度重なる大火や戦火で古いものはあらかたなくなってますけど・・・。

    さて、浅草寺境内の堂宇を散策してみましょうか。
    と言っても、度重なる大火や戦火で古いものはあらかたなくなってますけど・・・。

  • まずは御水舎でお清め。<br />ここに立つ「沙竭羅龍王」像は高村光雲の作です。<br />ただし本物は五重塔に安置されていて、これはレプリカ。<br />なので足元だけ撮ってみました。

    まずは御水舎でお清め。
    ここに立つ「沙竭羅龍王」像は高村光雲の作です。
    ただし本物は五重塔に安置されていて、これはレプリカ。
    なので足元だけ撮ってみました。

  • 見上げると天井には龍の絵があります。<br />鋭い牙をむく迫力満点の龍ですが作者不詳。<br />浅草寺の山号「金龍山」に因んだ絵ということでしょう。

    見上げると天井には龍の絵があります。
    鋭い牙をむく迫力満点の龍ですが作者不詳。
    浅草寺の山号「金龍山」に因んだ絵ということでしょう。

  • 本堂の左手の一等地にあるお堂は影向堂です。<br />平成6年(1994年)に中興の祖・慈覚大師生誕1200年を記念して建立されたまだ新しいお堂です。<br />もっとも浅草寺のお堂はほとんどが新しいのですけど。

    本堂の左手の一等地にあるお堂は影向堂です。
    平成6年(1994年)に中興の祖・慈覚大師生誕1200年を記念して建立されたまだ新しいお堂です。
    もっとも浅草寺のお堂はほとんどが新しいのですけど。

  • 影向堂の内陣には、聖観音菩薩と十二支生まれ年の守り本尊八体の像が祀られています。<br />私の守り本尊は勢至菩薩で毎月23日がご縁日。<br />お、ちょうど今日が23日ですね。

    影向堂の内陣には、聖観音菩薩と十二支生まれ年の守り本尊八体の像が祀られています。
    私の守り本尊は勢至菩薩で毎月23日がご縁日。
    お、ちょうど今日が23日ですね。

  • 日本人で影向堂にお詣りする人は少ないのに、外国人はちゃんと見ていきます。<br />この人たちはフランスからの観光客でした。

    日本人で影向堂にお詣りする人は少ないのに、外国人はちゃんと見ていきます。
    この人たちはフランスからの観光客でした。

  • もう少し小振りな建物は薬師堂。無論ご本尊は薬師如来。<br />慶安2年(1649年)3代将軍・家光公が建てたという浅草寺では古いお堂です。<br />銀杏の葉がまだまだ青いのがちょっと残念。

    もう少し小振りな建物は薬師堂。無論ご本尊は薬師如来。
    慶安2年(1649年)3代将軍・家光公が建てたという浅草寺では古いお堂です。
    銀杏の葉がまだまだ青いのがちょっと残念。

  • 六角堂は元和4年(1618年)建立で、浅草寺に現存する最古の建造物。<br />都内でも最古の部類で都文化財に指定されています。<br />日限地蔵堂とも言い、日限を定めて祈願すれば必ず霊験があると言います。

    六角堂は元和4年(1618年)建立で、浅草寺に現存する最古の建造物。
    都内でも最古の部類で都文化財に指定されています。
    日限地蔵堂とも言い、日限を定めて祈願すれば必ず霊験があると言います。

  • 池のほとりには弁天堂。<br />この周囲には、出世地蔵、商徳地蔵、子育地蔵など小さなお堂がたくさん並んでいます。<br />これはまだ新しいものです。

    池のほとりには弁天堂。
    この周囲には、出世地蔵、商徳地蔵、子育地蔵など小さなお堂がたくさん並んでいます。
    これはまだ新しいものです。

  • 通りを隔てて開放的な淡島堂。<br />実はこのお堂は淡島明神を祀る神社です。<br />どうみてもお寺だと思ったら、建物は旧影向堂を改修し移築したものです。<br />昭和30年(1956年)までは浅草寺の仮本堂でもあったそうです。<br />

    通りを隔てて開放的な淡島堂。
    実はこのお堂は淡島明神を祀る神社です。
    どうみてもお寺だと思ったら、建物は旧影向堂を改修し移築したものです。
    昭和30年(1956年)までは浅草寺の仮本堂でもあったそうです。

  • 小さいながらも美しい姿の仏塔。<br />淡島堂の境内にある写経供養塔です。

    小さいながらも美しい姿の仏塔。
    淡島堂の境内にある写経供養塔です。

  • 目立たない所にひっそりとある銭塚地蔵堂。<br />六角地蔵の下に「寛永通宝」が埋められているので銭塚と呼ばれています。<br />御利益はもちろん商売繁盛ですね。

    目立たない所にひっそりとある銭塚地蔵堂。
    六角地蔵の下に「寛永通宝」が埋められているので銭塚と呼ばれています。
    御利益はもちろん商売繁盛ですね。

  • 浅草寺の観音様については今更説明するまでもありませんね。<br />なぜか、ここに立つと會津八一先生の歌を思い出します。<br /><br />『おほてらの まろきはしらの つきかげを<br /> つちにふみつつ ものをこそおもへ』<br /><br />この歌は唐招提寺を詠んだ歌ですが、条件反射ですかね?<br />「おほてら」ですから。

    浅草寺の観音様については今更説明するまでもありませんね。
    なぜか、ここに立つと會津八一先生の歌を思い出します。

    『おほてらの まろきはしらの つきかげを
     つちにふみつつ ものをこそおもへ』

    この歌は唐招提寺を詠んだ歌ですが、条件反射ですかね?
    「おほてら」ですから。

  • 観音様を詣でて境内から宝蔵門を眺めます。<br />いつもいつも仲見世を通って次々に参詣にやってくる人の波。<br />やはりそれだけの魅力がこのお寺にはあります。

    観音様を詣でて境内から宝蔵門を眺めます。
    いつもいつも仲見世を通って次々に参詣にやってくる人の波。
    やはりそれだけの魅力がこのお寺にはあります。

  • 滝廉太郎の「鳩ぽっぽ」の碑。<br />皆間違えるのですが『♪ぽっぽっぽ、鳩ぽっぽ・・・』ではありません。<br /><br />♪鳩ぽっぽ 鳩ぽっぽ<br />♪ぽっぽぽっぽと 飛んで来い<br />♪お寺の屋根から 下りて来い

    滝廉太郎の「鳩ぽっぽ」の碑。
    皆間違えるのですが『♪ぽっぽっぽ、鳩ぽっぽ・・・』ではありません。

    ♪鳩ぽっぽ 鳩ぽっぽ
    ♪ぽっぽぽっぽと 飛んで来い
    ♪お寺の屋根から 下りて来い

  • 宝蔵門の脇にある不動堂です。<br />ここはあまり立ち寄る人はいませんね。<br />静かなものです。

    宝蔵門の脇にある不動堂です。
    ここはあまり立ち寄る人はいませんね。
    静かなものです。

  • 不動堂の隣りには「なでぼとけ」。<br />みんなになでられてテカテカになっています。<br />やはり普段は参詣者が多いのですかね?

    不動堂の隣りには「なでぼとけ」。
    みんなになでられてテカテカになっています。
    やはり普段は参詣者が多いのですかね?

  • そして北向きに建つ荒神堂です。こちらもひっそり。<br />実は浅草不動尊の不動堂と三宝荒神を祀る荒神堂は、浅草寺とは別の宝光山大行院という寺です。<br />この南側には浅草寺本坊とも言える伝法院があるのですけどね。<br />ちょっと不思議な発見でした。

    そして北向きに建つ荒神堂です。こちらもひっそり。
    実は浅草不動尊の不動堂と三宝荒神を祀る荒神堂は、浅草寺とは別の宝光山大行院という寺です。
    この南側には浅草寺本坊とも言える伝法院があるのですけどね。
    ちょっと不思議な発見でした。

  • さて、今日のメインの五重塔へと向かいます。<br />この間撮り忘れた二天門の提灯ですが、今日は門を工事中で近づくことができません。<br />「浅草寺提灯図鑑」はまた宿題になってしまいました。

    さて、今日のメインの五重塔へと向かいます。
    この間撮り忘れた二天門の提灯ですが、今日は門を工事中で近づくことができません。
    「浅草寺提灯図鑑」はまた宿題になってしまいました。

  • 五重塔の中には滅多に入れません。<br />入口にこんな横断幕があって今日はウェルカム状態です。<br />196年振りにしては割と地味な感じですけど。

    五重塔の中には滅多に入れません。
    入口にこんな横断幕があって今日はウェルカム状態です。
    196年振りにしては割と地味な感じですけど。

  • 秩父霊場会が趣向を凝らしていて、内部は巡礼道の雰囲気を造っています。<br />里道の脇にポツンと立っている石仏。良いですねぇ。<br />

    秩父霊場会が趣向を凝らしていて、内部は巡礼道の雰囲気を造っています。
    里道の脇にポツンと立っている石仏。良いですねぇ。

  • 正面には黄金色に輝く子安観音像。<br />この御仏はどこから出張してきたのでしょう?<br />レプリカかと思ったら、江戸時代作と控えめに書いてありました。

    正面には黄金色に輝く子安観音像。
    この御仏はどこから出張してきたのでしょう?
    レプリカかと思ったら、江戸時代作と控えめに書いてありました。

  • 隣には4番札所・金昌寺の慈母観音。<br />この観音様は子育観音と呼ばれ、秩父霊場でも人気があります。<br />これはレプリカでしょうね。<br /><br />ここから奥の部屋に34観音がずらりと並んでいました。<br />御前立本尊なので新旧・大小がありますが、さすがに全部俯瞰できると壮観。<br />当然ながら撮影は禁止です。

    隣には4番札所・金昌寺の慈母観音。
    この観音様は子育観音と呼ばれ、秩父霊場でも人気があります。
    これはレプリカでしょうね。

    ここから奥の部屋に34観音がずらりと並んでいました。
    御前立本尊なので新旧・大小がありますが、さすがに全部俯瞰できると壮観。
    当然ながら撮影は禁止です。

  • 部屋の外には秩父霊場を紹介する絵画が展示されています。<br />上段は織物を染める型紙師の青木繁さんの作品。<br />下段は挿し絵画家の山田えいじさんの作品。

    部屋の外には秩父霊場を紹介する絵画が展示されています。
    上段は織物を染める型紙師の青木繁さんの作品。
    下段は挿し絵画家の山田えいじさんの作品。

  • 観音像を見てすっかり巡礼に行く気になりました。<br />中開帳は来年の3月18日から7月18日までの4ヶ月間。<br />その際に各寺で頂ける散華を並べたポスターです。<br />綺麗な散華だし、「花浄土」というのも良いです。

    観音像を見てすっかり巡礼に行く気になりました。
    中開帳は来年の3月18日から7月18日までの4ヶ月間。
    その際に各寺で頂ける散華を並べたポスターです。
    綺麗な散華だし、「花浄土」というのも良いです。

  • 外に出ると今度は秩父囃子の実演が始まるところ。<br />秩父夜祭で曳かれる山車や笠鉾に乗る囃子連です。<br />テンポの早いお囃子は山車を回転させる大業の時に叩くものです。

    外に出ると今度は秩父囃子の実演が始まるところ。
    秩父夜祭で曳かれる山車や笠鉾に乗る囃子連です。
    テンポの早いお囃子は山車を回転させる大業の時に叩くものです。

  • 大人顔負けのバチさばきを見せるこの子にはカメラマンが殺到。<br />昔の出開帳は、秩父になかなか行けない江戸の人々のために行われたのですが、今回は来年の中開帳に人を呼び込むためのキャンペーン的な意味です。<br />では、お招きに応じて来年参りましょう。

    大人顔負けのバチさばきを見せるこの子にはカメラマンが殺到。
    昔の出開帳は、秩父になかなか行けない江戸の人々のために行われたのですが、今回は来年の中開帳に人を呼び込むためのキャンペーン的な意味です。
    では、お招きに応じて来年参りましょう。

  • あまり宣伝もされなかった今回の総出開帳ですが、行けばすっかり巡礼する気になるものでしたね。<br />来年のテーマが一つできました。<br /><br />そういえば浅草寺も板東13番札所でした。<br />今日はわずかな時間で35観音巡拝したことになりました。

    あまり宣伝もされなかった今回の総出開帳ですが、行けばすっかり巡礼する気になるものでしたね。
    来年のテーマが一つできました。

    そういえば浅草寺も板東13番札所でした。
    今日はわずかな時間で35観音巡拝したことになりました。

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