2006/05 - 2006/05
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JIC旅行センターさん
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■熊野古道を歩く、温泉三昧の日々
今回、私たちは紀伊半島を伊勢から南下して、紀伊勝浦に向かった。目的地は、千年以上も昔から「黄泉の国」の入口があると言われ、そこに詣でることで人々が「よみがえり」(再生)を願った熊野地域だ。
熊野古道は世界遺産に登録されてから日本国内の観光客は後を絶たないが、外国ではまだあまり知られていない。そしてロシアではほとんど知られていない。「ただの道ではないか」と内心あまり期待していなかった私は、大門坂(那智大社の入口)の前に立ち尽くし、感動のあまりしばらく動けなかった。風景そのものは世界遺産とはなかなか聞かない話だが、ここに来て初めてその意味が分かった。壮大に立ち並ぶ杉の合間にただ上へ上へと霧に消えていく石畳の道は、平安時代から続いてきた「蟻の熊野詣」から、おそらく何も変わっていないだろう。笑い声や冗談話が自然に消えてしまい、私たちはゆっくりとこの道を歩いて上った。そしてその先に待ち構えていた風景にまたしても感動の絶句。熊野三宮の一つ、那智大社と那智の滝だ。この景色は正に神秘的としか言いようがない。
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さらに新宮の速玉大社、その御本体である神倉神社、熊本本宮へと足を延ばす。神武東征の神話と八咫烏(やたがらす)の物語、伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)の話と「黄泉の国」、神倉神社から下る険しい石畳の道を「福男」を目指し全力で駆け下りる若者達のお燈祭りの話。神話の世界がそこここに息づいており、訪ねる観光客を魅了する。日本人はもとより、外国人の観光客もこの地を歩いてみれば、必ず何かに触れる事ができる。大都会では得られないもう一つの「日本」に。
この感動の連続に勝浦温泉、川湯温泉、湯ノ峰温泉の極楽を加えれば、私たちがこの旅で求めていた「新ルート」は完成する。ロシア人観光客は、自国にはない温泉を非常に好んでおり、普通の日本旅行の際でも、かならず箱根や鬼怒川といった温泉地を訪れ、何連泊もして楽しむ人がいる。ここ熊野では、ほとんど人の手が触れていない大自然に囲まれ、1メートルも離れてない川の音を聞きながら露天風呂の独り占めが出来る。日本最古の湯と言われる湯ノ峰の壷湯温泉では小栗半官のように体を癒すことが出来る。
熊野のあとはこれまた世界遺産に登録されている高野山にも足を延ばして「宿坊」に止まり精進料理を味わったが、その話はいずれまた次の機会に。
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