2007/06/10 - 2007/06/14
3623位(同エリア4779件中)
KTさん
ブリュッセルから、トルコ航空に乗って飛行すること3時間、黒海とマルマラ海をつなぐボスフォラス海峡に位置する、イスタンブールに到着した。
ヨーロッパとアジアのまさに中間に位置し、古代から開けた東西交易のルート。様々な文化が融合して、重なり合ってできた街。
到着したのは夜中だった。翌朝には、外に出かけてみて、来る前に読んでいた“イスタンブール、時はゆるやかに”という渋沢幸子さんのイスタンブール紀行に従って、まずはシミットというドーナツ型のパンを買った。そのパンを持って飲み物でもと思い、近所のカフェに入って、トルコ人の大好きなヨーグルトの飲み物アイランを注文し、ドーナツと一緒に食べた。親切なトルコ人は、たった一リラ(90円程度)のアイランに、デザートをサービスしてくれて、今度は同じテーブルに座っていた人がチャイをサービスしてくれた。
お昼は、トルコ人の知り合いが海岸沿いにあるハーバーに食事に連れて行ってくれて、早速、ヤプラックサルマというブドウの若葉でご飯を包んだものと、ケバブをいただいた。ケバブは町中どこでも見かける羊肉料理で、今では日本でも見かけるし、皆も知っていると思う。
今度は大きな船に乗って、10分ほど、対岸の旧市街に行き、グランバザールというイスタンブール名物のバザールを、何も買わずに素通りするという快挙を成し遂げた後は、イスタンブールの夜景を見ながら、またケバブを食べた。
街は常に渋滞、海峡を船が行き交い、大勢の人が移動する。
細い小道に入れば、男性たちが水煙草を吸い、バックギャモンをしている。
全身肌を隠しているイスラムの女性と、対照的に薄着の観光客。
混沌としている、というのはまさにこの街のことだ。
翌日はアヤソフィアとブルーモスクのすぐそばにある安宿、その名もホテルアヤソフィアに泊まって、本格的に観光の一日。ネット価格で本当に安かったのだけれど、ロビーワイヤレスはフリーだし、ロビーに行く度チャイを出してくれるし、いいところだ。そこから歩いて5分もしないうちに、ピポドローム(馬車競技場)にたどり着いた。ローマ時代に建設され、ローマ時代の人々の娯楽の場だったところだ。
そのピポドロームのすぐ横には、ため息をつくほど美しいスルタンアフメットモスク(ブルーモスク)がある。
1600年代、オスマントルコの時代に建立されたこのモスクは、大小のドームの連なる屋根と6本のミナレット(尖塔)からなる。内部の壁タイル、ステンドグラスなどがとても美しい。
すべてのモスクは、中に入るとき、女性は長いスカートかズボンにスカーフの着用が必要だし、男性は半ズボンでは入れない。メッカの方向に向かってお祈りをしているモスリムがたくさんいる。
ブルーモスクから歩いてすぐのところに、向かい合うようにアヤソフィアがある。なんと6世紀に建てられたというこの古い建築物は、修復を繰り返し、特にオスマントルコの時代に教会からモスクに変更され、ミナレットが追加されたものの、もともとは900年以上にわたり教会に属していたビザンチン時代の宝だ。
もともとが非常に古い建築物ということもあって、繰り返す修復が必要らしく、今も修復工事中だった。
アヤソフィアをでてすぐ西側に、バシリカ貯水池とか地下宮殿といわれる、イエレバタンサライがあった。合計336本の柱がたっているこの不思議な地下宮殿は、元々は近くの宮殿一帯に水を供給していたらしい。とても美しい空間で、写真よりもずっと薄暗くて、もっと幻想的な感じ。なんだか懐かしいような気持ちになった。このサライの一番奥に、1984年の修復時に見つかったという、メドゥサの首が二体あって、不思議なライトアップをされていた。
そんなわけで、これらがすべて非常に近接していることから、お腹いっぱいになるまで名所を見た。またまたケバブを食べて、本当にお腹がいっぱい。
翌日はトプカプ宮殿に出かけた。この宮殿は1400年代のオスマントルコ時代から建設が始まって、1853年に新宮殿ができるまで、トルコ帝国のすべての中枢だった宮殿だそうだ。
構造としては、第1から第4の庭園を中心に、周りにさまざまな建物を配置している。
とても混雑していて、日本人の観光客も結構いた。最近はイスラム世界の治安の悪さを反映してか、日本政府によるトルコ旅行に対する規制が厳しいらしく、ツアーなどは自由時間が少なく、団体で行動することがほとんどのそうだ。
入り口付近にいた親切なおじさんが、日本語で、”まずはハーレムをみた方がいいですよ、12時から1時までお昼休みになってしまいますからね“というので、第二の中庭の左端にある小さな入り口からハーレムに入った。宮殿への入場料10リラに追加で10リラが必要だ。
トルコ版大奥、ハーレムは、622年、36代続いたオスマン家の世襲サルタンと、その女たち、宦官たちの住んでいたところ。一部分のみが公開されているだけだけれど、中はトルコタイル一面、割と薄暗くて、豪華だった。鍵がかけられている部屋が多く、何があるのか興味津々。
ハーレムを抜けて、宮殿の第3の庭、第4の庭に進むと同時にその周りに配置されている宝物展やトルコキリムや衣装の展示、図書館などを見学。オスマン家の財宝は、ルビー、エメラルド、金、トルコ石であしらわれ、びっくりするほど豪奢。もちろんこれらは写真撮影禁止。またとても有名な86カラットのダイヤモンドというのもあって、目がぱちぱちするとはこういうこと、というほど大きくて輝いていた。
宮殿の奥は海に面していて、ここから見る海はとても美しかった。トルコブルーというのはまさにこの海の色。
夕方思い立って、ハマムに行くことにした。ハマムというのは、いわゆるトルコ風呂のことだ。
私は40リラで、15分のマッサージと風呂内居たい放題というコースを選んだ。
女風呂の中に案内されて、ロッカーに荷物を入れ、渡されたタオルを羽織って、スリッパを履いて、小さな木の門をあける。
結構、びっくりする光景だった。
まず、天井にはモスクのようなクーポラ。いくつもの丸い穴が開いてあるデザインで、そこから光が差し込む。中央には12角形の大理石の台がドドンとあって、そこを縦に斜めに女性たちが所狭しと裸で並んでいて、人によってはただ横になっているだけ、ほかの人は同じく裸体の巨体のおばちゃんにマッサージをしてもらっている。日本のお風呂のような湯船はない。
この真ん中の大理石を小さな部屋が取り囲んで、そこには蛇口がいくつもあって、各々体を洗うことができる。
私はチョイ小心気味に、チョボチョボと体を洗って、自分のタオルを大理石の上において横になっておばちゃんが自分の元にやってくるのを待っていた。その大理石は岩盤浴のように温かくてとても気持ちがいい。
どうやらおばちゃんたちは30分くらい交代制で働いているらしく、大理石の上で横になること20分くらいたったところで、ワラワラとたくさんの裸のおばちゃんが入ってきて、マッサージの札を持っている人に軽く挨拶した後、まずお湯をぶっかける。本当にぶっかけるという表現が正しいのだ。突然に頭の上から水をぶっかけられ、横になるとアカスリが始まって、背中が終わると合図でお尻をばしりと叩かれる。“ハイ”という感じで寝返りを打つ。すぐ隣でマッサージをしてもらっている人の足が頭にぶつかってきたり、隣の人の水があたしにまでかかったりする。
非常に韓国アカスリに近い感じだけれど、 石けんがトルコ産オリーブの石けんで、一面オリーブの匂い。枕カバーのようなタオルを使った面白いやり方でその石けんを泡だらけにする。ソープランドというのはまさにこういうことなのか…というほど、そこら中、石けんの泡だらけになる。
友達同士できている人たちはその大理石の上で雑魚寝するような感じで、くすくす笑って会話していて、これは女友達と来るほうが楽しいだろうと思った。
そう、ずっと昔からこのハマムはハーレムの女たちのお洒落とお喋りの楽しい場であり、一般の女性にとっても重要な情報交換の場だったそう。
普段は体中を衣装で隠しているイスラム社会の女性たちも、ここではワイワイと楽しくお喋りができるようで。
最終日の朝は一番に食堂に乗り込んで、トルコの朝ご飯を食べる。トルコの典型的な朝ご飯というのは、オリーブと蜂蜜とチーズと少量の野菜、トマトとかキュウリをパンと一緒に食べるというものだ。
そして、ホテルを駆け出してもう一度ハマムへ。もっと長いマッサージをしてもらうことにしたのだ。
そのハマムは朝6時から真夜中までオープンしていて、ただ夜に入るのが基本のハマムなので、朝一といったら、素人の観光客ばかりだ。全員がハマムに入ってどうしたらいいかわからずに、タオルを体に巻いて大理石の上に横になっている。いつまでもマッサージのおばさんがやってこないので不安そうにしている人もいる。昨日の、まるでアングルの絵画かと思うほどの光景と比べると、ちょっと貧弱な光景だ。
今日は45分くらい石の上で待った。体がぽかぽかと暖まったころ、また大きなおばさんがやってきて、アカスリとソープ、その後水が喉に詰まって咳き込むほどの勢いで髪を洗ってもらい、今度は横の個室でマッサージをしてもらった。
とても気持ちがいいし、痛くもないし、トルコ産オリーブオイルの匂いでふんわり眠たくなってくる。
風呂は居たい放題なので、マッサージの後にまたハマムに行って、大理石の上でぽかぽかする。
最後に小さなキリムを買った。サフランやピスタチオで天然染めのものだ。トルコの女性は結婚に向けて、小さな頃から母親と一緒に、結婚道具を用意していた。様々な模様が織り込まれているけれど、小さなSという文字がある。フックといわれ、魔除けの意味があったり、ドラゴンを象徴していたり、トルコ語の愛、sevmecをさしていたりするとも言われる。
イスタンブールを後にする。
朝の蜂蜜とオリーブ、どこに行ってもチャイ、アップルティー、ケバブ、海は青く美しい。かつてコンスタンチノープルといわれた、混血の都。
いつか日本の女友達と一緒にハマムに行って、お喋りしたいと思うのだ。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 航空会社
- ターキッシュ エアラインズ
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