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青龍寺筆折れ事件

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2002/10/12 - 2002/10/20

1636位(同エリア1668件中)

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酔生夢死

酔生夢死さん

西安市の東南部、楽遊原には日本の空海と縁の深い青龍寺という寺院がある。唐の時代にはかなり有名な寺院であったと聞く。著名な「入唐八家」のうち、六名の僧侶がここで仏教を学んだとも言われる。空海はここで恵果法師を師として、密宗を伝習した。1981年、日本仏教界は青龍寺の境内に、空海記念堂と空海記念塔を建立したそうだ。この寺で上司が小筆を買った。ご祈祷済みの小筆で、これで書道をすれば必ず上達するとの言葉に誘われての購入だった。元々上司は何も持たないのが常で、例によってこの小筆を小生に預けた。小生も貴重な小筆と認識し、大事にセカンドバッグにしまいこんだ。間違いはそこだった。セカンドバッグ。余りにきっちり収まったもので、その後の夕食の時もすっかり預かっていることを失念してしまっていた。そして、翌朝。いつものように上司を起こしに部屋を出るときに、ふとセカンドバッグに手をやって、気づいた。何か棒のようなものが二つある。こんなもの持っていたかなとバッグから取り出してみると、何と昨日青龍寺で上司が求めた小筆、しかも真っ二つに割れているではないか。上司は小生に小筆を預けたことは忘れているようすで、昨夜会食の後それぞれの部屋に引きあがる際も何もおっしゃらなかったことだし、このまま知らんぷりを決め付けようと企むも、やはり気がかり・・・。瞬間接着剤をホテルフロントに頼んで持ってきてもらい、急場凌ぎにくっつけてそれとなく上司に手渡してみようか、などいろいろ思案を巡らせたが、結局はすべて見破られると覚悟を決め、朝食の時に正直謝ることにした。「すみません。昨日お預かりした小筆ですが、折ってしまいました。」とワシントン少年のようにうなだれながら、告白。「馬鹿野郎!」と罵られるかとビクビクしていたけれど、意外や意外。「預けた私が悪い。気にしなくていいよ。」とのヤサシイ言葉。拍子抜けるやら、ほっとするやらで、力がなくなった。

その後の北京出張の折、瑠璃厰で同じような小筆を購入し、プレゼントさせていただいたことは今も脳裏に焼きついている。

同行者
社員・団体旅行
一人あたり費用
10万円 - 15万円
航空会社
JAL

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