地を這う旅　～　景洪（ジンホン）・ＭＩＤＮＩＧＨＴ　ＴＩＬＬ　ＤＡＷＮ

2007/03/07 - 2007/03/27

景洪（ジンホン）は大都市で、大体の食は揃っている。
ハンバーガーのチェーン店もあるし、イタリアンが食べれる店もある。

辺境の街で、少数民族だらけの街を旅するために西双版納に来たのに、彼らに纏わり付くような、物質的な「貧しさ」に酔ってしまったようだ。

その酔いは「食」に顕著に現れ、澳門を出発して２週間程で、先進地域の「食」の夢まで見るようになった。

辺境は辺境なりに、人が住んでいる以上「食」は必ずあるが、選択肢の幅が狭い。

この辺で、「ひと休み」しようかと思った。

打洛から長距離バスで４時間。
まがいなりにも西双版納で最大の街・景洪に、先進地域の「食」を「充電」するために戻ってきた。

エリア 景洪(中国)

景洪は往路で半日ほど過ごした時に、ぶらぶらと街中を散策済みだったので、大きな街ながらスムーズに歩けた。

昼飯はこの景洪でハンバーガーを食べるために、打洛を朝いちで出発した。

遅めの昼飯を、「徳克士（ＤＩＣＯＳ）」で済ませ、街を散策し、宿で昼寝（夕寝）をする事数時間。

目を覚ますと、もうすっかり夜になり、窓の外には市人民政府の建物が、イルミネーショニングされてるのが目に入る。

赤・青・緑・紫・それらのミックスが１０秒おき程に繰り返されている。

夕飯を食べに行こうと、宿を出て街の目抜き通りに差し掛かると、通りにアーチ状に何百メートルも続く電飾もイルミネーショニングしている。

飯屋に行く途中の孔雀湖でも、向かい側のショッピング・センターのイルミネーションが湖面に映り、綺麗な風景をかもし出している。

この街は、よっぽどイルミネーションが好きなようだ。

ここからは、市人民政府の建物も湖面に映って、より綺麗だ。

街の中心でもある、ロータリーの十字路。

景洪の街は、結構大きめの交差点でも、ロータリーだったりで、信号が無い場所が多い。

大きめな通りには、車道の他に自転車・バイク専用道路もあるので、信号が少なくても大丈夫なのだろう、と自己完結して歩いていると、

やはり大丈夫では無い様で、目の前でタクシーとバイクが衝突したりもしていた。

そうこうして、昼間に街中を散策した時に、目星を付けていた「ＭＥＩ　ＭＥＩ　ＣＡＦＥ」で、シンプルなトマト＆ガーリックのパスタと赤ワインをいただきました。

ガーリックを多めにしてもらったので、ワインにも合い、３０分程で一本空けてしまいました。

こんな食事がしたかったのだと、今思い出すと「サイゼリア」並みの食事ながら、この時は満足感でいっぱいでした。

満足感にいっぱいになりながらの帰り道には、シンガポールのラッフルズを髣髴とさせる、巨大な「景蘭大酒店」が夜景に浮かび、ここが大都市であることを再確認させられます。

飯屋に向かう途中に通った街の中心のロータリーを、再び通る頃にはすでに夜中の１時近く。

孔雀湖公園の広場では、ＳＴＹＸの曲にあわせて踊る、「野外ディスコ」が行われていました。

シュールです。

久々に飲んだワインが効いたのか、宿に戻ってすぐに寝つき、起きた時には朝の９時過ぎ。

太陽は出ているものの、まだあたりは薄暗く、早朝の様相です。

デジ・カメのモードを夜景からノーマルに戻し、今日一日の予定を考える。

中国はアメリカ並みの広大な土地でありながら、その全土が北京時間のみの、一つの時間で動いている。

９時半近いと言うのに、まだ早朝の様相な空を見ると、景洪がいくら大きな街でも辺境に変わりはないんだと感じる時間だった。