2007/03/18 - 2007/03/18
140位(同エリア162件中)
もろずみさん
古河は栃木県か埼玉県だと思ってましたが茨城県だったのですね。東北本線で唯一の茨城県の駅だそうです。旧国名は下総ですから千葉県であってもおかしくない。何ともややこしい所に位置します。
万葉集で「まくらがの里」と詠まれた古河は、室町時代に東国最大勢力を誇った古河公方の本拠地です。
公方館の跡にできたのが古河総合公園。花桃の里として有名です。その桃が見頃を迎えたようなので行ってみました。噂通りの桃源郷でした。
古河の桃は江戸初期に藩主として入植した大老・土井利勝が、薪が足りなくて困っている領民のために植えさせたことから始まります。「桃栗三年」と言いますからね。
そんな400年の歴史を持つ花の旅になりました。
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
-
桃源郷と言えば陶淵明の詩でしょうか。
でも、漢詩で桃というと思い出すのは詩経の「桃夭」ですね。
『桃之夭夭 (もものようようたる)』 -
『灼灼其華 (しゃくしゃくたりそのはな)』
-
『之子于帰 (このこゆきとつぐ)』
-
『宜其室家 (そのしっかによろしからん)』
と続くわけです。
『夭夭』とは「ほのぼのとした」、『灼灼』とは「美しく咲くさま」というような意味でしょう。
古河の桃源郷はまさに詩の通り。 -
見頃ではありますが、まだ5分咲きを過ぎたところ。
それでも桃でお花見は十分できます。
風は強いけど天気がよいので絵になります。 -
桃林の中に寄り添うように建つ歌碑。
若杉鳥子と長塚節の相恋歌です。
『まくらがの 古河の白桃咲かむ日を 待たずて君は かくれたまへり』(鳥子)
『まくらがの 古河の桃の木ふゝめるを いまだ見ねども われこひにけり』(節) -
満開だったら桃色に霞むような遊歩道になることでしょう。
桃のトンネルとが出来上がりつつありました。
のどかな春を演出しています。 -
桃林の一等地に足利義氏の墓があります。
義氏は古河公方の5代目。事実上最後の公方です。
5代になるとすでに力無く、所詮は傀儡であったという。
何だか歴史に翻弄された公方の侘びしさが漂います。 -
ここは関東平野のど真ん中なので、周囲に山はなく全くの平らな土地です。
公園は盛り土して多少の起伏を作っています。
菜の花畑は夏には菖蒲田になるようです。 -
あまりに平らだと花を撮るアングルにも苦労します。
菜の花と桃のツーショットもこの位置からしか上手く撮れませんでした。 -
元々湿地帯ですから池はいくつもあります。
浄円坊の池越しに桃林を望む。
青空にポッカリ浮かんだ雲が何とも言えません。 -
若杉鳥子の歌にあった「古河の白桃」とはこれかな?
総合公園の桃は約2000本。種類はいくつかあるようですが数えるほどだと思います。
白い桃の花も綺麗なものですね。 -
園内は遊歩道がぐるりと巡っています。
結構広い公園ですし桃林の辺りはピンク一色なので、どこを歩いているのかわからなくなりそうです。 -
突然目の前が開けたかと思うと青空に舞う鯉のぼり。
まだ季節には早いのではないかなと思いますが・・・。 -
見頃になったと言っても今日はそんなに混雑していません。
知っている人は満開の日を待っているのでしょう。
でも、桜が咲いてしまうと桃どころじゃないので今日しかありませんでした。
天気が良くて混んでなければ正解です。 -
お地蔵さんと桃。子安地蔵と呼ばれています。
目の病気治癒に御利益があるということです。 -
園内にある古い御堂は虚空蔵堂です。
古河公方の足利家が信心していたということです。
この辺から歴史探訪になっていきます。 -
御所沼と呼ばれる広大な池に出ました。
「御所」とはつまり古河公方の館があった場所を指します。
この公園は桃の里で有名ですが、古河公方の歴史公園でもあるわけです。 -
富士山のような小高い丘。富士見塚と言います。
登ってみたけど今日は富士山も筑波山も見えなかったなぁ。
あまりに低くて桃林を一望することも叶わず。期待してたんですけど・・・。 -
御所沼に岬のように突き出した森が古河公方館のあった場所。鴻巣御所と呼ばれていました。
館の復元はされておらず、石碑だけがありました。
とは言え、中世にはここが東国の中心的な役割を果たした時期もあったわけですね。 -
館の代わりに近隣農家が復元移築されて民家園になってました。
いかにも村の有力者の家という感じの旧中山家住宅。
元は武士だった旧家だそうで、簡略ながらも門があります。 -
中に入ってみます。柱や梁の太いこと。
延宝2年(1674年)築というから相当に古い家です。
もっとも増改築を繰り返しているので原型を留めているとが限りません。 -
でも復元にあたってはできるだけ建築当時の形を再現したとあります。
これだけ大きな家は他所ではなかなか見られませんね。 -
隣には旧飛田家住宅があります。
こちらは中山家より100年程下った18世紀頃建てられた家です。
茅葺きの屋根が印象的です。 -
構造は典型的な曲がり家。
曲がり家は東北地方独特なものかと思ってましたが、常陸地方にも良く見られるそうです。 -
中に入ればお約束の囲炉裏がきってありました。
民家園といえば、何と言っても板敷きに囲炉裏です。
建物はこの2棟のみ。将来は徐々に増やしていくのでしょうか。 -
周囲は雑木林に囲まれています。
公方様の森と名前がついています。
中世からこういう自然の景色は変わらないのでしょうね。 -
ふと見るとのんびりと釣り糸を垂れている光景。
古河の名物と言えば鮒の甘露煮。川魚釣りは昔から盛んのようです。
葦が生い茂る光景はこの辺り独特の風情です。 -
岬の突端から御所沼を望みます。
まぁ、御所と言っても雅びた雰囲気はありません。
いかにも関東の広々とした光景も捨てがたいものがあります。 -
ということで古河総合公園を一周してみました。
やはり桃の時期にやって来るのが一番のようでしたね。
かなり広いし桃の花も咲いていたので、思った以上に時間を費やして十分に花と歴史を堪能しました。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- NODAさん 2007/04/02 21:08:29
- 古河ですか!
- 古河とはまた渋い町にお出かけですねぇ。
タイトルを見たとき、正直驚きました。
そして旅行記を見てまたビックリ。
こんな公園があったのか!、とか、こんな雰囲気のある町並みが
残っているのか!、と。
本当に意外でした。
古河は渡らせ遊水地と接しているので、車で行けばちょっと足を延ばして
遊水地に行って人工池の周囲をのんびり歩くことができます。
水面にはウィンドサーフィンが走り、池の周りはジョガーが走っています。
冬場は風が強くてちょっと寒いですけど。
あと、この辺りは、栃木−群馬−茨城の3つの県がほぼ一箇所で接する
場所があり、車で走っていると県境がいくつも現れる場所でもあります。
あと、何とかいう水郷もあったはずです。
- もろずみさん からの返信 2007/04/04 00:11:47
- RE: 古河ですか!
- NODAさん、どうも。
渋いテーマでしょ?意外な発見の旅でした。
関東には城下町、宿場町の風情を残した面白い町はまだありそうです。
古河は観光案内所も充実していて見所が思いの外多かったですね。
ご実家に行く時に立ち寄ってみたらいかがですか?
渡良瀬遊水池については、今回は風が強かったのでパスしました。
そのうちに続編の取材に訪れようかと思ってます。乞うご期待。
水郷の場所は知ってますがあそこは館林?いや板倉だったかな?
今度行くゴルフ場の近くなので寄ってみましょう。
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