2007/01/02 - 2007/01/06
482位(同エリア4203件中)
のうりかさん
昨年「下見した猫(http://4travel.jp/traveler/nikotora/album/10080009/)」こと「のうりか」は、2007年1月1日、飼主ニコトラ(女房)と子らとともに欧州3都市(ハイデルベルク・ヴェニス・パリ)へ旅立った。
1都市1担当のヴェニスは飼主ニコトラ。いたって気合は入っていない。アカデミア美術館の事前調べには力が入っていたようだと見たが。
ヴェニスを表記するとき、いつも悩む。ヴェネチアなのか、ヴェネツィアなのか。ベニスでもよいような気もするし、ドイツ語に至ってはVenedigだ。
ともあれ、今回の旅で、子らが初めて訪問する不可思議な街がこの「VENICE」。
テアトロ・ラ・フェニーチェでオペラ鑑賞はないけど、イタリアは最初に訪れた街の印象で、好きか嫌いかが決まるといってよい。初めてみるオペラもまた同じようにね。
僕にとっては再訪を常に熱望してやまない街。しかし、その機会はあまりにも恵まれない。
そういえば前回の旅行記「たとえば猫が下見して」のなかで写真が多いのもヴェニスの部分だったと記憶している。
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
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ボーディングが始まり、フランクフルト15:55発ヴェニス行きのLH4086はそれなりに満席らしい。
当パーティー4人は最後尾24と23両側の窓際に座る。
イタリア語が飛び交うからイタリア人が多いのか、ただ単にイタリア人がうるさいだけなのか。
リカー・サービスでは意外とみなさんお酒を飲まないんだ。僕も飲みませんけど。(飲むのは長距離で眠るときだけね)
日本人は僕たち4人だけ。
アルプスは?やっぱり雪がない。昨年見た冬山の量ではない。 -
紀元前3世紀、カルタゴの勇将ハンニバルはローマ帝国に奇襲をかけるために、5万人の兵と騎馬、30数頭の象を従えアルプス越えを敢行した。
季節は秋、10月だったそうである。
とはいえ、そこはアルプス。雪に阻まれ、あるいは新雪やクレパスに滑落し出発時の兵力が半分となっても、彼はアルプスを越え、その後ローマ帝国内を十数年間にわたり暴れまわった。
彼が現在のどこをルートとしたかは史実に明らかになっていないが、今、眼下に広がるドロミテ山塊ではないことは確かであろうと思われた。
東から月が出ている。ほぼ満月。
大して揺れもしないフライトだと思っていたら。眼下のアルプスが雲で隠れ、お約束のエアポケット。しばらくガタガタ、ギシギシ続いた。 -
VCEへのファイナル・アプローチはわりとスムーズで暗いなかにも広がる干潟を確認すると間もなく、無事ランディング。
逆噴射にキャビンから拍手が起きる。このノリ、これぞラテンの血!イタリア人は好きだよ。 -
イタリア人気質は「Mangiare」「Cantare」「Amore」(あえて順不動)の三つ。当パーティーがそれを実践すると、「マンジャーレ」は美味しい料理。「カンターレ」は、のうりかの父から宇宙との交信とまで言わしめた、カリンの賛美歌もどき。そして「アモーレ」はサンマルコでのうりかとニコトラが手をつなぐ(これは後述するが、必ず手をつなぐ)こと。
VCEは小さい空港なので、バゲージもすぐに出てきた。到着ロビーでATVOのチケット売場(http://www.atvo.it/eng/airport.php?ld=mappa_aeroporto.ihtm&id=0&var=v)
が昨年と違う場所なっていた。ここで切符購入担当大臣が職務を放棄、のうりかが購入。
1人3ユーロ。20ユーロ出すと、案の定、おばちゃんに「2ユーロない?」と言われ、2ユーロ出すと「それでいいのよん」と言わんばかりの「グラツィエ!」と笑顔。 -
イタリア人と話すとテンションが上がってくるのが自分でもわかる。ゲルマン人とは静かに話す。(だってみんな身体デカいんだもん、ネコの耳も垂れてる)もしかしたらスカンジナビアの人たちと話すときはもっとヒソヒソ話すようになるかもしれない。そしてパリで僕の口調は最高潮に達するはずである。しかし、いかんせん仏語でなく英語なのが悲しいわけですが。
18:00のバスにのり、暗闇のアドリア海を本島へ。 -
あたりには霧もたちこめ最高の雰囲気。ACTV(http://www.actv.it/english/home.php)
で24時間券を購入。このチケットはすぐに元が取れる。82番バポレット(水上バス)のリアルト橋止まりが2便続くので、そのまま迷わず乗り込み、中の椅子に座る。学習したネコは迷わない。 -
曇りガラス越しに両岸の明かりが映る。夢の中で大運河を下っている気分。
エルサレム巡礼の徒の言葉を思い起こす。
「海の真ん中にあり、山でも平原でもなく、ただ木の杭の上のみに建設されており、自分の目でみたことのない者にとっては信じ難い・・・。」
すぐにリアルトで下船。50m先の停船所へバッグを引きずり、1番のバポレットへ乗り換え再びカナル・グランデをサンザッカリアへ。今度は最後部のデッキへ腰掛ける。風もない夜。遠ざかるリアルト。館の灯り。ベッラ・ノッテ。 -
19時過ぎにサンザッカリア上陸。サンマルコ広場には観光客がまだ徘徊している。感激(?)のあまりカメラでパチリ。今夜の宿「Suite Torre Dell Orologio」(http://torreorologio.hotelinvenice.com/index.htm?source=)を目指す。
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ヴェニス担当のニコトラにも申し訳ないが、みなさんもこのホテルを知らないですよね?
日本語のクチコミでも探せないホテルを予約したのには、昨年泊まったサヴォイア・エ・ヨランダのジュニア・スイートと次候補のメトロポールがふざけたレートで話にならん上、Westinもモナコも、ハネムーンで泊まったバウワーに至っては論外の値段だったから。です。 -
そして、最初から迷った。いや、もうホテルの場所が。しかし、ネコの勘は健在で、無事ホテル入り口を発見。ドアのブザーを押すと、「こっちですよー!」ときれいなシニョリータがさらに路地奥のドアから現れた。「ネコオヤジさんですよね。お待ちしてました!」と歓迎光臨ヴェネツィア。
お姉さんの名札にはメール返信(メールで18:30にはチェックインするからと送っておいたんだが)に署名があった「Sara」の名前。「いやー!迷ったよお!遅れて申し訳ない」とオヤジ。「ミスタ・ネコオヤジ、全然問題ありません」とサラ・ドナティ。 -
荷物をロビーに置いて部屋に案内され、(最初着いたドアへ移動し)ヴェニス名物2箇所が開く狭いエレベーターに乗り、234の部屋へ。このホテルは全室がスイートで234号はベッドルームが2つある。バスルームも2つ。広すぎるリビングとダイニングにキチネット。これで前述のホテルを2部屋予約するよりも安かった(408ユーロ)。
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窓からの景観は最上階なのでこの際問題にしない。
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窓を開けると、時計台の鐘の音と教会の鐘が鳴った。8時になったんだ。しかし荷物がこないのでニコトラがフロントへ電話。
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「遅くなってすみません」とシニョールが運び込んできた。オイラはてっきりレセプションのサラねえちゃんが運んでくるから遅いのかと思っていたよ。と2ユーロ渡す。
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さて今夜の晩ご飯ですが、ヴェニス担当曰く「未定」だそうです。
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そーゆーわけにはいかんだろう、遺憾だろう。というわけで、昨年行った「アンティコ・サクレスティア」を目指すが、2回も同じところをグルグル迷ってしまった。理由はその店の看板に明かりがついていなかったから。つまり休みだった。やむなく「ロベルトの店」へ。
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昨年も知ってはいたが、ツーリスト相手の店だと黙殺したトラットリア。店の前のオヤジが「いらっしゃいませ!」と待ち構えていた。2回も前を通っていたのでこの家族必ず入店すると思っていたらしい。
「はい、私どもは確かに日本人ツーリストでございます。」 -
「ボナセーラ!」と声をかけられながら奥の席に案内される。歩き回ったのでお腹がぺこぺこりんだよ。メニューは日本語なし。まずネコとニコトラはカンパリ。子らはお茶。魚のオードブルとパスタ、ピッツアを「プレーゴ!」
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ウェイターのシニョ−ルはメガネヒゲオヤジでとにかく陽気。「日本語上手だよね!」とお世辞を言うと、「まっさかあ!ありがとね!ありがとね!」と、なぜかメニューで頭を叩かれるカリン。理解に苦しむリアクションである。さすがはツーリストの店、すぐに料理がやってくる。
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「飲み物おかわりは?」と聞かれたので、ヴィーノ・ビアンコをデミで注文したら、シニョ−ルがうやうやしく「デギュスタシオンしろ」と言う。ラベルを見れば「ソアヴェ」聞いた名である。たぶんヴェローナあたりが産地。味もよい。ネコおやじの大げさな「スプレンディダ!」に、メガネひげオヤジ大いに喜ぶ。「美味しいですか?」の問いには、もちろんみんなで「ボーノ!」。これほど食べて飲んで、約100ユーロ。
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「またねえ!」とシニョールに見送られ、こりゃ食べ過ぎたか、とホテルへ戻る。
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窓を開けると路地の空間にイルミネーションのネットが張ってあって、まだ明るく輝いていた。正面のマスク店の明かりもついている。向かいの建物はアパートメントなのかプランターがある部屋が所どころ。鎧戸は閉じられていた。
その夜、11時ごろ寝る。今回のジェットラグは早期に解消されたらしい。ただ一人、カリンを除いては。 -
1月3日(水)晴れ。翌朝、6時過ぎに起きた。1階へ下り、ドアを開け、朝まだ暗い路地をレセプションへ。つまり当家族が泊まっている建物とフロントのある建物は並んで建っているが、中で連絡していない。
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「おはよう!」「ボンジョルノ!ミスタ・ネコヤジ」と昨日のシニョリータ・サラ(1日何時間働いているのか謎のお姉さんだ)に朝食の食堂へと案内される。が、階段を上って下りて(ここもホテルなんだ)運河が見える出口へ出て、食堂はまた別の入り口。不思議なホテルだわい。
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7時すぎの食堂には当家族の他に外国人のカップルが1組だけ。ここの朝食は卵(ゆで)とハムはあってもコンチネンタルっぽい。味はまあまあ美味しい。
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部屋に戻るとき(また同じく上がって下りて)、フロントでサラに「1時にチェックアウトするよ」と申し出てると「ノ・プロブレム、ミスタ・ネコオヤジ」。
部屋でパッキング。本日の予定は、デュカーレ宮殿、サンマルコ寺院、アカデミア美術館である。
ではご一緒にまいりましょう。 -
9時の鐘が鳴り響く。まるで美しい音楽のようにこの街に朝を告げる。朝のサンマルコ広場は美しい。朝日がこの広場を照らすとき、すべてが黄金色につつまれ、光かがやく。・・・。しかし、もはや観光客が多すぎ。ハトも多すぎ。
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昭和32年(1957年)に冬のヴェニスを訪れた三島由紀夫は「そこはどんなことをしてでも訪れるべきデカダンスの街」と記したそうだが、アーネスト・ヘミングウェイは「この世にヴェネツィアやパリがあるのに、人はどうしてニューヨークなどに住めるのだろうか?」と言ったそうである。そういえば、昨日CNNでヘミングウェイが住んだキューバの居宅が修理され一般に公開されることになった。報じられていた。
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実は、飼主ことニコトラは「鳩が嫌い」、「大嫌い(怖い)」平和のシンボルだなど断じて認めがたい、という信念を持っている。欧州の街ではどの広場にもハトはつきもの、なくてはならないアイテム、どこいってもハトだらけ。気の毒である。であるので、鳩の広場を強行突破するために必ず手をつなぐことになるわけ。
ヴェニスでは今年も猫に出会っていない。この街は猫にとって天国のはずなのだが、冬はコタツに入っているのか? -
ついでに、カリンは「犬が嫌い(怖い)」。小さなぼろゾウキン犬にも近づけない。というより子型犬が向こうから来ると、リードで繋がれているのにもかかわらず、自分から大きく進路を変更して道を譲っている状態。そして、通り過ぎ去った後で「フン!○×△□!」と悪態をついている姿には、なぜかしら、トミー・リー・ジョーンズ演じる缶コーヒーのCF(http://www.suntory.co.jp/softdrink/boss/cm_press/index3.html)「この惑星の住人は無意味な・・・。」とうセリフを思い出させるに十分なのだが。
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デュカーレ宮殿で切符購入担当大臣が職務復帰。疲れると英語が出なくなるらしい。12ユーロ。宮殿の中は撮影禁止なのだが、ヴェニスの威光を象徴する大作に圧倒される。
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ため息橋を往復してカサノヴァの牢に入って、アドリア海を臨むテラスには出れないまま見学終了。宮殿のスーヴェニア・ショップで自分へのお土産を購入。小さな絵の額。7ユーロなり。
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鐘楼へ上ろうとする観光客の列が長く続いている。この鐘楼は1902年のある朝突然崩壊し、1912年にもとのままの姿で再建された。宮殿にも寺院にも被害はなかった。唯一の被害者(?)は猫一匹だけだったそうである。
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となりのサンマルコ寺院へ。ここには聖サンマルコの骨が納められている。
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みごとなモザイク画にため息がもれる。博物館には入らなかったが、キューポラの外にも出れるらしい。
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サンザッカリアから1番のバポレットでアカデミアへ。
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サルーテの前でトラゲットが渡ってゆく。大運河に架かっている橋は3つ。駅の前とリアルト、そしてアカデミア。トラゲットは14人乗りだそうだが、少人数でも立ったまま乗っているので、ゴンドラとの違いがすぐ判る。
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アカデミア美術館に入るも、ティントレットの宗教画のような世界は子らに不評を買う。
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ヴェニス担当ニコトラの精力的な作品解説も空しく、はっきり言ってネコおやじもにも大判小判状態。短時間のうちに鑑賞終了。
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アカデミア橋からお約束の風景をカメラに収めて。
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サン・ステファノ広場から「3月22日通りへ。
途中、黒い顔のオブジェを発見。 -
サン・ステファノ広場から「3月22日通り」を抜けて、サン・モイゼ教会前へ。
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途中、昨年の手袋屋をパチリ。
この先には、ハネムーンで泊まったバウアー・ホテルがある。 -
「ナポレオンの翼壁」の下からサンマルコ広場へ出ると、オヤジは家族から尊敬の眼差しを向けられるのであった。磁石が足の裏についているネコオヤジのうりか。
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この時点で11:30。チェックアウトすることに決めた。ニコトラがハトに怯えて心身もう弱状態になるのを考慮し、フロリアンの前の回廊を歩いて迂回。
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ホテルへ戻り精算(手をつなぐのを忘れたぞ)。荷物を預けて12時までお土産屋をのぞいて、フェラーリ屋まで発見する。何も買わないけどね。
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イタリアはピノキオの国。ゼペットじいさんやストロンボリは確かにイタリア人の名前だ。その昔は地中海にもクジラがいたのか?
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12時になったのでコンコルディアの裏通りにある、いちばん客(観光客ですが)が入っている店を選んで中へ。
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「MARCIANA」は小さな店で日本語メニューはないが、シニョ−ルはニホンゴとても上手です。ネコおやじだけ定食。みんなはパスタ。ボーノ!イタリアは美味しい。白ワイン、アクア、コーヒーとサービス料込で70ユーロ。昨日からニコトラが気に入ったものはバルサミコとオリーヴで食すサラダ。日本で食卓にあがる新しいアイテムになるはずである。
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ガラスは持って帰るのが大変だよな。
実は暮れに右手の親指の腹をガラスで切り、4針縫ったネコおやじ。ガラスを見ると、顔が曇るの、少し。 -
ホテルで荷物をとって、サラは電話応対中、もう一人のシニョリータに見送られ、ミスタ・ネコヤジはホテルを去ったぞ!
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左がホテル入り口。突き当たりが、運河なので水上タクシーで乗り付けてチェックインもできます。
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サンザッカリアから82番の逆周りに乗り、ジューデッカ運河をローマ広場へ。
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サンザッカリアの前にあった騎馬銅像。昨年見たときに、これはまさしく、エマニュエーレ公だとばかり思ってたら違った。15世紀に活躍したヴェネツィア共和国の傭兵隊長、バルトロメオ・コッレオーニの騎馬像なんだらしい。(知りませんよねえ、そんなことまでは)コッレオーニ教会ならガイドブックに載ってるけど。
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これから当パーティーはパリへと向かう。およそパッケージ商品では考えられないコースを毎回とり続けている。ナポレオンが率いるフランス軍の侵攻により、千年王国といわれた共和国の歴史に幕を下ろしたヴェニスを後にするのは、なにやら因縁さえ感じるのだが。
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「ナポレオンのアルプス越え」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:David_napoleon.jpg
はヴェルサイユ宮殿収蔵の絵画として有名。絵には白馬に跨った彼が描かれているが、実際にはラバに跨っていたのが事実だそうだ。そしてオーストリアへの侵攻を果たした。絵は時として権力者の都合の良い構図へ変更される。もちろん、この戦略ルートは、彼がハンニバルを意識した(パクった)ものであることは疑いの余地がない。 -
バポレット後部のデッキへ向かう扉を閉めたらうまく収まらない。先に座っていたイタリアおやじが「フォルテ!」と教えてくれた。なるほどね。強く押したら閉まりました。
途中ヒルトン・ホテル建設中の現場を発見。茶色の外壁で大きなアパートかなと思ったら上部にヒルトンのマークがあった。 -
ローマ広場に再上陸。ATVOでバスのチケットを購入し、停まってる青いバスに客が並んでいるので先頭にまわって係りのシニョールに「マルコポーロ?」と確認し、バッグを自分で格納して乗り込む。
海の中道(福岡?)を空港へ、昨日は夜の霧がたちこめた風景だったので、家族はみな初めての道を空港に向かっている気分。
14:20マルコポーロ空港到着。15:10発AZ7328便シャルル・ドゴール行きはエール・フランスとの共同運航で機材もAFのものを使用している。カウンターも当然エール・フランス。しかし、長い列。しかもなかなか進まない。みんなはんぱじゃなく大な荷物を預けている。20分も並んでいると、アリタリアのシニョリータがやってきて、「パリージ行かれるんですよね、チケットを見せてください」と言う。あいよ。「こちらへどうぞ」と自動チェックイン機で操作を手伝うからと誘導された。
そんな気の利いたものがヴェニスにもあるなんてと、しきりに感心していると、やっぱり期待通り、何回やっても、機械君はエラー出しまくり。さすがはイタリア。こうこなくっちゃ!
とうとう、シニョリータは「こんなのでやってるから悪いのよ!」と英語からイタリア語の画面へチェンジ、短気なお姉さんである。それでもうまくいかず、もう一人アリタリアのシニョリータが登場。ボーディング・パス2枚は出てきた。機械君は人を見るらしい。しかし、あと2枚がどうしても出ない。らちがあかないので、無線でヘルプを求めるも、結局、カウンターへ案内される。「グラツィエ」とシニョリータたちには礼をしたが、もう並んでいる人もいなくなったのね。 -
自動チェックイン機でお姉さんが格闘していた理由は、子らを2人並びの席にしたものの、オヤジとニコトラを並びにできなく、さらにチケット・クラスの席が満席になっていたにもかかわらず操作を続けていたためらしい。
カウンターで「離れますけどいいですか?」と聞かれたので「かまわないよ」と答えたけど、そういうわけだった。
搭乗はすぐに始まり、ゲートに日本人らしき乗客もいない。子らは5列後ろのD,E、僕とニコトラはC,Dで通路を挟む。定刻を10分過ぎて離陸。 -
窓からヴェニスの赤い街が遠ざかる。
前述の三島由紀夫はこの街をさらに「立ったまま死にゆく貴婦人」とも言った。水の中に生まれ、浮かぶ都市は、また水の中に沈んでゆくのが運命なのだろうか?吉行淳之介と篠山紀信の共著「ヴェニス 光と影」で、作家はこう結んでいる。
「なお、最近出版になったある書物のうちに、次のような報告があった。『最新の情報によれば、ヴェニスの沈下は奇跡的に止まった』その真偽を、私はしらない。」
彼もまた、ヴェニスを去るとき、願わくばこの世に稀有な存在としてのこの街が、海に沈んでいくことを一日でも先でありますようにと願った一人であったのだろうと考える。
高潮と地盤沈下対策として「モーゼ計画」http://www.pref.osaka.jp/gikai/kaigai/PDF/3-01repo.pdf(←リンク切れました。ごめんなさい)
と呼ばれるプロジェクトが進行中だが、大量の地下水を汲み上げることや、海の生態系を乱すことなど環境問題もはらんでいる。
上記リンクの大阪府資料によれば、
『そのプロジェクトネームは、「モーゼ計画」と名付けられた。これは、モーゼが海を二分した故事にちなんだもので、「ヴェネツィアを生存に導いてほしい。」との思いが込められている』
〜 パリ編へ続く。
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この旅行記へのコメント (7)
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- 風神さん 2008/07/30 22:10:11
- はじめまして風神です、よろしく。
- のうりかさん、訪問・投票ありがとうございます。
ベニスもですが、3美女に囲まれて羨ましいです。
またお邪魔します。
風神
- のうりかさん からの返信 2008/08/02 14:43:30
- RE: はじめまして風神です、よろしく。
- 風神 様
返信が遅れまして大変申し訳ございませんでした。
「3×○」とは宅の愚妻と娘のことだったでしょうか?
下見した飼い猫は、委任の契約行為に忠実なため、飼い主とまた同じルートを辿ったというしょうもない旅行記でした。
風神さんの旅行記にはうらやましい限りです。一人旅をするなら、やはり、失われた文明の欠片を探しに行きたいものだと、切望してやみません。
僕はどちらかと言うとNHKの「シルクロード」世代ではなく、「未来への遺産」に影響を受けたと思っています。
風神さんの旅行記にも是非コメントさせてください。
では、また。
- 風神さん からの返信 2008/08/02 15:06:49
- はい、こちらこそ
- また、よろしくお願いします。
風神
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- みみ子猫さん 2007/11/21 17:38:03
- 素晴らしいお写真の数々…
- のうりかさん こんにちは。
みみ子猫と申します。
素晴らしいお写真を拝見してまたベニスに足が向きそうです…。
ベニスのよさを余すところ無く映し出していらっしゃいますね…。感動。
これからの旅行記も素敵なお写真を楽しみにしています。
また遊びに来ます。
みみ子猫
- のうりかさん からの返信 2007/11/21 21:01:39
- RE: 素晴らしいお写真の数々…
- メッセージ、ありがとうございます。
みみ子猫さんもベニスがお好きなのでしょうね。私も好きです。
実は今回、子らのいちばん印象に残った街はベニスだと二人とも言っておりました。
ベニスの運河を、あるいは水路の水の色を見てどう思うかは、人それぞれですが、僕は美しい、この世で唯一無二の街だと信じてやみません。
十数年前、仕事で取材に来日したフランス3の記者とカメラマン(もちろん通訳つき)の案内をしたこときに、ベニスの話題になり、記者と僕がハネムーンで訪れた街ということで(彼はベニスだけ一週間滞在したそうです)大いに盛り上がった記憶があります。
一人で訪れるにはもったいない街かもしれませんね。
-
- マイレージユリコさん 2007/11/02 15:10:55
- お父さんえらい!
- 我が家の娘も成人し、旅行もすっかり夫婦二人が多くなり、たまに娘がいっしょだとペースがみだれていらいらしてしまいます。夫婦ふたりだと、だまっていてもだいたいいつものペース、いつもの役割分担で悩むのは何食べるかくらいです。
3人のお世話に奮闘していたのうりかさんってすごい頼れる親父ですね!
我が家はすべて私が決め、手配し、交渉し、文句をいう係りなので
ちょっとうらやましいですよ
2006年の1月私達もパリへ行ってました。20日の大雪の日に出発で
飛行機もだいぶ遅れて大変だった旅でした。
4年連続でパリへ行って、もう暫くはいいかな・・と思って帰って来てたのに
のうりかさんの旅行記を見ていたらまた行きたくなっちゃいました。
まだまだ行った事なく、行きたいところは山ほどあるのに
どうも旅なれたところを選んじゃうんですよね・・
また、すてきな旅行記楽しみにしています。
今度はご夫婦でいかがですか?
- のうりかさん からの返信 2007/11/03 13:58:46
- RE: お父さんえらい!
- 2人以上で旅するときは、ディスティネーションが一致を見てもそれぞれにイメージが異なるので、そのすり合わせが難しいですよね。
Judyさんに勧められた夫婦での旅行は、今年娘が受験なのでしばらく実現できません。女房は「行くなら絶対、台北!」と叫んでおりますが。
実現するまでは、Judyさんご夫婦の仲むつまじい旅行記を見させていただきます。
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