2006/07/22 - 2006/07/23
865位(同エリア1850件中)
ろっきーさん
7月22日には、パリから1泊2日のモン・サン・ミッシェル旅行に出かけました。その1ではモン・サン・ミッシェル島内について詳しく紹介します。晴天に恵まれたほか、対岸のホテル「ルレ・サン・ミッシェル」に宿泊して夜景と朝日を楽しむという贅沢までしてしまいました。ここは今回のフランス滞在中、僕が1番行きたかった場所で、とても満足しています!パリからは遠いですが、一見の価値ありです。その2ではホテルや堤防散策について紹介するので、こちらもどうぞご覧ください。以下のURLを参照ください。
その2
http://4travel.jp/traveler/roundabout/album/10102071/
その3
http://4travel.jp/traveler/roundabout/album/10102084/
レンヌ・サンマロからモン・サン・ミッシェルへのバス会社(英語)
http://www.lescourriersbretons.fr/english/lines/lignehoraire.htm#
参考文献:ルシアン・ベリー著『モン・サン・ミッシェル』(ウエスト‐フランス出版社 Editions Ouest-France, Rennes)
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- キャセイパシフィック航空
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ここはレンヌ駅です。モン=サン=ミッシェルへはよくガイドブックで目にする典型的な方法で向かいました。朝8時のTGVでパリ・モンパルナス駅からレンヌへ向かい、そこからバスに乗り換えです。
ちなみにこの時間帯のTGVはよく混むようで、前後7時、9時発のTGVは前日の段階で満席でした。レンヌで効率よくバスに乗り継げることと、ビジネス客の利用が多いためと思われます。ですから朝にパリを発たれる方は、現地での早めの予約、もしくは旅行前の日本での予約購入をお勧めします。予約なしでTGVに乗ると、若干の罰金が科せられますよ!この経験はアルルへ向かう列車でしてしまいました。今後アップする旅行記で紹介します。今回のこの旅では、私はフランスレイルパスを持っていたので安心しきってしまい、予約をパリ出発の前日までしていませんでした。かろうじて8時のTGVが空いていたので助かりましたが…ですが、次に述べるように、8時のTGVはおすすめですよ! -
モン=サン=ミッシェルへ向かうバスは田園や牧草地の中をひた走ります。ところで朝8時のTGVというのがポイント。9時のTGVに乗るとちょうどよくバスに接続するのですが、なにせ初めての土地での乗り換えは不安ですし、接続のバスは満席となったので、早めに着けてよかったです。1時間、ブルターニュ名物のそば粉のクレープを食べながら、ゆっくりバスを待ちました。レンヌ11:30発、駅の玄関を出て右手に100mほどの建物がバスターミナルです。
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牛ものんびりとくつろぐ、ゆったりとした車窓が流れます。モン=サン=ミッシェルまでノンストップ。乗客もほとんどが寝てしまうなか、1時間半バスに身をゆだねます。バスはややアップダウンのある道をかなり飛ばすので、乗り物に酔いやすい人は酔い止め持参が無難でしょう。
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モン=サン=ミッシェルの手前およそ10kmにある集落、ポントルソンです。家の材料がパリや南仏とはぜんぜん違います。
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バスに乗って1時間15分あまり。ついに見えました!車内には歓声があがります。とくに直後に座っていた巡礼のおじいさんが、声に出さずとも全身で喜びを表していたのがとても印象に残っています。前に座れたので、到着までずっと見られたのが嬉しかったです。
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着きました!バス停のすぐ前が入り口です。この賑わい様といったら…先が思いやられます(笑)
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同じところから反対側を撮った写真です。バスの駐車場まで海水が上がってくるとよくいわれますが・・・当日は小潮だったのか、満潮時にこの場にいたにもかかわらずその光景を目にすることはできませんでした。もちろん干満の差は実感できましたよ。
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今度は横を見ました。モン=サン=ミッシェルが海上の岩山だということが、とてもよく実感できると思います。
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レンヌから乗ってきたバスです。苦しい巡礼の道を難なく運んでくれて、どうもありがとう!
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観光案内所で見かけたポスターです。世界各地から観光客がやってくることを物語っています。日本語の案内もよく見かけたし、修道院内のオーディオガイドにも日本語はありました。それにしても、本当に満ち潮は怖いらしいです!
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この写真のように、その日の満潮時刻を知らせる掲示板もあります。
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参道の始まる門「大通り門」です。ここで平均水面位置、つまり標高0メートルです。島内は狭いので、参道沿いには写真のように、斜面をうまく生かした高層建築が密集しています。これからどんどん島の中央めがけて登っていくのです。
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先ほどの門を入ってすぐ、写真の左側にガイドブック等で有名なオムレツを提供するホテル・レストラン「ラ・メール・プラール」が見えます。音を大きく立てて卵を溶く、独特な調理法を見ることができました。しかし値段が高い!次回のお楽しみに、ということで食べませんでした。島内では夕食に子羊をいただきました。その2で紹介します。奥の門は「王の門」です。
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参道の様子です。とても狭い道沿いに、たくさんの土産物屋やホテルが軒を連ねています。かなりの賑わいようです。
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参道を右に入り、城壁へと上がってみましょう。城壁は、島の集落部分の海岸線を囲んでいて、写真のように建物と建物の間の狭い階段から上がることが出来ます。
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城壁を上がりきると、このような広大な風景が目に飛び込んできます。狭く混みあった参道から一挙に解放された気分で、思わずわーっと声をあげてしまいました!それにしても車で来る人多いですね。
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城壁の様子です。城壁風防波堤か岸壁といった感じです。その昔、モン=サン=ミッシェルが監獄として使われていたころの名残なのでしょうか。(後日確認したところ、14世紀から15世紀にかけてフランスがイギリスと対戦した百年戦争の際、モン=サン=ミッシェルが要塞として使われたときに建造された城壁だそうです。写真の塔は「自由の塔」です。この他にも城壁にはいくつかの塔があります。)
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城壁から見たモン=サン=ミッシェルです。修道院に寄りそうように、家が密集しています。頂上まで、さながら軽い登山をするような感じです。
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再び参道に戻りました。坂道が急になり、道幅もどんどん狭くなっていきます。
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土産物屋には、モン=サン=ミッシェルにちなんだ商品がたくさん売られていました。真ん中のほうに、羽を背中にもつ大天使ミカエルの置物が見えます。
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参道を北端まで行き、道を180度曲がると、修道院入口への長い階段が待っています。上った先にはチケット売り場へ長い列が…この時点で標高およそ50メートルです。
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チケット売り場を抜けると修道院の長い大階段が待っています。慌てずゆっくり歩きましょう!
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大階段の壁にあった水道の蛇口です。何かの動物の顔みたいですね!
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とうとう頂上に着きました!およそ標高78.6メートル。西側の風景が180度一望できます。これは大陸側の風景です。中世以来、満潮時の急速な潮流が巡礼者を巻き込んできた部分です。
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これは南側、ブルターニュの方の海です。泥の海が一面に広がっています。この時は潮が満ちてくる途中でした。ちなみに修道院の石材は、右奥にうっすらと見える島から切り出して運んできたものだそうです。すごい労力ですね。
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こんな風に潮の引いた砂浜(海底!?)を歩くこともできます。数時間後、この部分は海水に浸かるのです…
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さらにもう1枚。なんとも壮大な眺めです。
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あの有名な修道院を間近で見るとこうなります。モン=サン=ミッシェルを陸側から見た写真を想像していただいた場合、この写真は左側の側面になりますが、実際は教会自体の正面となります。正面部分だけ、18世紀の古典様式だそうです。
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修道院の尖塔頂点に輝く大天使ミカエルの像です。同じように側面から撮ったのでわかりにくいかもしれませんが、よく見ると翼を持ち、剣をかざしているのがわかるかと思います。フレミエ作で、竜を退治する大天使ミカエルを表現しているそうです。ちなみにこの尖塔を載せた鐘楼の部分はロマネスク様式を真似た19世紀末のもので、尖塔はパリのノートルダム大聖堂に似せて作られたそうです。
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修道院横の建物内には、モン=サン=ミッシェルの歴史的変遷を表現した模型がありました。10世紀、修道院の建設が本格的に始まったときは、まだ頂上にこじんまりとした建物しかありません。
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それが11、12世紀になると、立派な建物へとなります。サン・マルタン地下聖堂はこのころできました。
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17、18世紀には集落や城壁も整備され、ほぼ現在の形に近づきました。18世紀以降は監獄になっていたそうです。
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そして20世紀。聖ミカエルを持つ塔も完成し、堤防で陸ともつながりました。このように長年かけて増築していった結果、ロマネスク様式やゴシック様式など、さまざまな時代の建築様式が見られるそうです。ちなみに今いる場所は、模型の左側(西側)のテラス部分です。
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修道院の教会に入りました。修道会はフランス革命時に解散させられたそうですが、今でも現役の祈りの場です。
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祭壇はシンプルで、外光がふんだんに取り入れられ、とても好感が持てました!塔の真下にあたり、聖ミカエルが今にも舞い降りてきそうです。
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小さな教会ですが、ちゃんとパイプオルガンも備わっていました。
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次に回廊へと向かいます。13世紀に建造され、中庭側の2列の柱が交互に立ち並んでいるのが特徴です。その昔、修道士たちがゆっくりと瞑想しながら歩いたのでしょうか…
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回廊が取り囲む中庭の様子です。落ち着いた空気が漂っていました。奥に見える建物が次に向かう食堂です。2本の煙突が印象的な建物です。
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食堂の中です。広い部屋と高い天井、薄暗い室内と規則正しい列柱。黙々と食事をいただく、修行の場の1つです。天井は重さを軽減するため木材でできています。
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大天使ミカエルが聖オベールの前に現れ、お告げを行った場面だそうです。聖オベールはこの島に修道院を建てた、最初の司教だそうです。
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そして食堂の下の広間に向かいます。ここから先はいくつかの広間があるのですが、たとえば王様などの賓客を迎える貴賓室や騎士の間がありました。いずれもこの写真のようにがらんどうの状態です。
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回廊と食堂が最上階部分で、あとは広間をめぐりながら徐々に下へと降りていくわけですが、ずっと薄暗いところを歩く中、外に出ることもあります。潮風に長年耐えた感じがよく出ていて、見応えがありますね。
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地下にはロマネスク様式と思われる太い柱が続いていて、教会などを支えます。
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地下の祭壇はとても厳かな雰囲気です。
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18世紀から19世紀にかけて監獄だった時代に、囚人たちの労働として使われた車輪が今も残っています。車輪の中に人が入り、踏んで回したようです。当時モン=サン=ミッシェルには、フランス革命に反対した司教などの聖職者たちも収監されました。
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物を荷台にくくりつけて、地上から上まで運んだのだそうです。この垂直な壁を見ると、囚人たちの過酷な労働を想像せずにはいられません。
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いくつもの広間を経て、ようやく先ほど通った修道院の入り口に戻りました。売店には大天使ミカエルの像がありました。おそらく塔のてっぺんにある像のレプリカではないでしょうか。サン・ミッシェルという名前から連想するイメージとはだいぶ違い、勇ましい若者のような感じです。
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下界に戻りました!このとき16:30。満潮まであと15分なのですが、沈んでいる様子など見られません…
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バス駐車場もこのありさま…よく本やガイドブックで目にする海水に沈んだ光景は、またの機会にお預けです。次は大潮の機会を狙います!
それではこれ以降、ホテルや堤防散策の紹介は、その2をご覧ください。ホテルで休憩後もまたモン=サン=ミッシェルに行きましたよ!以下のURLを参照してください。
http://4travel.jp/traveler/roundabout/album/10102071/
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この旅行記へのコメント (4)
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- naniwa ladyさん 2006/12/16 08:02:33
- おはようございまーーす。8(*^o^*)8サザエ
- ろっきーさん、ちょっとご無沙汰です。
モンサンミッシェル、見せていただきました。大変綺麗に撮られていて、堪能させていただきました。
私が行ったのは、去年の3月だから、もう少しで2年になりますね。懐かしかったです。
- ろっきーさん からの返信 2006/12/16 17:50:36
- RE: おはようございまーーす。8(*^o^*)8サザエ
- こんばんは、になってしまいました。こちらこそご無沙汰しております。
去年の3月に行かれたとのこと、そのころはまだ寒いのでしょうね。モン・サン・ミッシェルって季節感をあまり感じないところだと思うんですけど、いろいろな時期に訪ねてみたいものです。それに次回は大潮の時期を狙って行きたいですね。
naniwa ladyさんのライトアップされたモン・サン・ミッシェルの写真、きれいですね!真夏は陽が長いので、長時間満喫することができませんから、そういう意味でも他の季節は良いのかもしれませんね。
少しずつ時間を見つけてはフランス旅行記作ります。ふと思い出した時には、またどうぞご覧になってください!
-
- 迷子さん 2006/11/22 21:32:30
- 素晴らしいです〜♪
- 一連のモンサンミッシェルとサンマロ旅行記素敵です。
写真も多くコメントも丁寧で
これから自力でお出掛けになる方達には
とっても心強い旅行記に仕上げられていますね。
迷子もここへ行った時の
(心臓ドキドキ&膝ガクガク状態どすたぁ。)
ことを思出だしますたぁ〜。
ブレトンのバタータップリなお菓子が懐かしくなっちゃいますた。
- ろっきーさん からの返信 2006/11/24 23:27:59
- RE: 素晴らしいです〜♪
- 迷子のプロさん、はじめまして!モン・サン・ミッシェルは僕の大好きな場所の1つで、旅行記にもおのずと力が入ってしまいました。3冊構成なので読みにくい面もあったかと思いますが、丁寧にご覧になっていただき感激です!これからもお役に立てるような旅行記を作っていきたいと思います。
現地では自分なりの楽しみ方ができたと思っています。ブルターニュの玄関、レンヌ駅にはガレットを目の前で焼いてくれるカフェがあって、出来立てのアツアツがとてもおいしかったのが僕は印象に残りました。迷子のプロさんもマイナーな場所を結構まわっているようで、旅行記とても参考になります。自分流の旅のスタイルをこれからも続けていってくださいね!
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