1961/11/12 - 1961/11/12
18位(同エリア19件中)
ソフィさん
1961年11月12日(日)
コンピエーニュの森は、第一次、第二次大戦の、休戦条約締結の場としても知られている。
1918年、フランスのフォッシュ元帥は、この森をドイツとの休戦条約締結の場に選び、自分が前線司令室として使っていた客車を、わざわざこの森に鉄道線路を敷いて持ち込んだ。
この客車は、1922年以来フランスの勝利を記念すべく、現地に保存されており、その周辺は、記念公園として整備されていた。
ところが1940年に、ドイツのヒットラー総統が、フランスとの休戦条約の場に選んだのも、コンピエーニュである。
ヒットラーは保存されていた客車を引き出してきて、今度は逆の立場に立って、フランス・ドイツ両国民に、報復を印象付けた。
この二度の場に使われた客車は、今も現地に保存されている。
この記念公園を訪ねていると、二度にわたるいくさの生々しい記憶がよみがえってくる。
フランスとドイツの両国民は、自らの国土を守ろうと、死力を尽くした。
自分の生活の場で戦いが行われることは、われわれの想像を超える残酷さだった。
彼らは命をかけてこそ、自らの生活が守れることを、身にしみて痛いほど知ったのだった。
その貴重な体験は、ヨーロッパに平和を築こうとする動きに、今着実に生かされてきている。
ラテン文化とゲルマン文化は、大きな相違点を秘めながら、互いに融合を始めつつある。
いずれはスラブ文化にも及ぶことを、期待したい。
しかしそれがアラブやアフリカ、そしてアジアに及ぶのは、何時の日だろうか。
人類社会に、まだまだ流血の体験が不足しているとは、考えたくない。
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