1972/08/06 - 1972/08/06
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片瀬貴文さん
1961年8月6日【日】
峠越え郵便バスの中で、スイスの徴兵制について聞いている。
今日は空気中の湿度が高いとかで、期待していた山の美しい姿が見えない。
それで、もっぱら雑談なのだ。
うまい具合に話好きなスイスの少年が乗っていて、話し相手になってくれる。
中学二年生の彼は、第二外国語フランス語を始めて二年目というが、ちょうど私と似たレベルで、話が合う。
私は、スイスの徴兵制度に興味がある。
成人になればいったん軍隊に入るが、教育期間が終われば自宅に武器を持ち帰り、非常時の召集に備えている。
家に持ち帰る武器は、一般にライフルと手りゅう弾だが、こうした武器が家庭の倉庫や洋服ダンスに保管されているようだ。
武器を自宅に保管する習慣には長い歴史があり、スイス始まって以来の伝統らしい。
19世紀末まで、国民各自が自前の武器を所持することが、義務付けられていた。
武器を購入するため、家計が圧迫されるということもあったようだ。
18世紀には、結婚許可を望むスイス男性は、軍服と武器の所有が義務付けられていたという。
野外に集まって行われる市民議会(ランツゲマインデ)では、剣を持って集まり、投票権を得た。
現在でもその伝統は残り、アッペンツェル・インナーローデンのランツゲマインデに参加する男性は、剣を手に広場に集まっている。
国民全員が武士階級だったと理解すれば、わかりやすいのかも知れない。
1888年、スイスが国家レベルの防衛を考えるようになった時、初めて武器が国から支給された。
1891年からは、弾薬も各自に配られるようになった。
非常時、自宅から直接戦地に向かうことが出来るためである。
現在でも緊急事態が発生すると、3日以内に戦時体制が整うよう、準備されているという。
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