2006/01/01 - 2006/01/01
311位(同エリア348件中)
xizeさん
武夷岩茶の最高峰「大紅袍」の産地、そして世界複合遺産(自然・文化の両方で登録)に指定されている。中国らしい景観が楽しめるが日本語はもちろん英語も通じないため個人旅行にはガイドを事前予約しないと観光は厳しい。また一部景勝地は定期バスが通らずタクシーのみアクセス可。見所は九曲渓景区・天遊峰景区・武夷宮景区・一線天景区・水簾洞景区の5ヶ所に分かれており、乗合ミニバスかタクシーで移動する。
九曲渓景区
午前は武夷観光の定番、九曲渓景区の竹筏下りをすることに。武夷山荘前から星村行き乗合ミニバスが10分に1本程度の感覚で走っているので星村碼頭で下車。片道2.5元。降りる場所を間違えてはいけないとバスの切符売りお姉さんに「竹筏下りに乗るので星村碼頭まで」と言っておいたが・・・ お姉さんも地元のくせによく知らないのか手前の三号碼頭で降ろされそうに。同乗客のおばちゃんが「この娘は星村碼頭って言ってるでしょ!竹筏乗り場はあっちでいいの、ここじゃないのよ!」とお姉さんを一喝。星村碼頭につくとそのおばちゃんに「こっちよ!」と袖を引かれて川沿いに連れて行かれた。もしかして、昔杭州でも遭遇したバスの中で客引きをするおばさんかと一瞬思ったが、私を橋のたもとまで連れてくると「この下が筏乗り場。一人100元だから。他に何か言ってくる客引きがいても相手するんじゃないよ!」と言って去っていった。彼女は元旦の休日に川向こうの山登りを楽しみにきた地元の方で、口調はきついが純粋に私に親切にしてくれたらしい。感謝。
川沿いには6人乗りの竹筏がずらりと並び、船頭達が退屈そうに輪になっておしゃべりしている。筏は5〜6人集まらないと出してくれないシステムらしく、一人旅の私は待ちぼうけを食うことに。待つこと30分、ぱらぱらと観光客が来るがみな示し合わせたように6人連れで、私はため息をつきつつ川向こうで洗濯をするおばちゃんを眺めながらひたすら待つ。やがて中年のご夫婦がやってきた。でも合計3人では足りないのでやはり同じように待つ。で旦那さんの方がしびれを切らして係員に交渉し、あと20分待っても客が来なければ3人で出発する事に。
制限時間の10分前に3人組と別の夫婦一組がやってきて、私は残りの1席に乗ることに。結局待つこと50分、広州から来た職場旅行の3人組と福建省から観光に来た中年夫婦と日本人の私の寄せ集めグループで一隻の竹筏に乗り、前後各1人の船頭がついて約1時間半の川下りに出発。9.5kmの清流を9回曲がりくねって下るので九曲渓と呼ばれる。元旦の朝のすがすがしい空気を切ってゆっくりと流れに身を任せながら両岸に聳え立つ岩壁と緑を縫って下る竹筏はとても趣がある。
筏は水が多少入り込むので足元は筏底の一段上の竹組みに置いておかないと濡れるので注意。同乗の人は乗り場入口で買ったビニール袋で足を包んで防水対策していた。筏の船頭のお姉さんが見所を解説、合間に乗客のおじさんとユーモアある掛け合いをするので見知らぬ者同士でも和気あいあいと楽しんだ。客のおじさんは前に立って竿を握らせてもらい船頭役に。後ろの船頭さんがきちんと筏を操縦してくれるので危なくはない。でもばれたら筏下り観光会社の元締に怒られるんだって。船頭達は筏下り観光会社に勤めているけど筏は自前で、一回川下りをする毎にもらえるお給料は45元(確か)とか。6人乗って600元の儲けなのにね〜、と乗客一同びっくり。「小費謝絶(チップ不要)」って筏には書いてあるけどおじさんが我々を代表してチップをあげていた。
九曲のおおまかな見所は・・・
九曲:星村碼頭を出て水面に山が映る静かな流れを筏が滑るように下る。最初の湾曲を過ぎたところで、青蛙石などが見える。
八曲:流れが急になりちょっとスリルが味わえる。双乳峰が近くに見え、渓流沿いには上下水亀などの奇岩が見える。想像力を働かせて色んな岩に自分で名前を付けてみよう。
七曲:この風景名勝区の最高峰、海抜717mの三層峰が見える。
六曲:川下りの一番の見所。仙跡岩で寛ぐ観光客やその上の天遊峰へ登る岩段道が見える。
五曲:大きな岩壁に穴が開けられた更衣台は皇帝が着替えをした場所と言われている。御茶園から天縫峰へ向かう橋をくぐる。
四曲:高い岩壁づたいに木が差し込まれている。昔の棺跡と言われて謎に包まれている。
三曲:なだらかな流れが続く。客のおじさんが船頭をやらせてもらっていたのはこの辺り。
ニ曲:玉女峰という奇岩を通過する。船頭にカメラを渡せば玉女峰を背景に写真を取ってくれる。
一曲:玉女峰と大王峰を見ながら筏は武夷宮景区の船着場へ到着。
武夷宮景区
船着場の上は仿宋古街という宋の時代の街を再現したストリート。武夷山博物館やちょっとした土産物屋が並ぶ。戈壁芸術館Gebi Art Gallery http://www.cs-gz.com/gbn/index.htm では戈壁さんという中国人芸術家の書・画・彫刻や微彫(micro sculpture)作品が展示されている。国内外のVIPが立ち寄って作品鑑賞した写真も飾られているので隠れた見所かも。
通りの突当り奥が中国宋代六大名観勝地の一つだった武夷宮。歴代の皇帝が武夷山の神様を祭った黒い社殿の背後にはしっとりと霧がかった空気をまとった大王峰が聳え立ち、重厚な雰囲気に満ちている。
天遊・桃源洞景区
武夷宮前から乗合ミニバスで天遊(または御茶園)まで1元。奥へ10分程歩くと天遊峰への入場口があります。ここで初めて遊覧券(共通チケット)を購入。1日券は110元、2日券は120元。2ヶ所以上の景区を見るならこの遊覧券を買った方がお得。
岩山に沿って8百段余りの階段を登り切るのに約1時間、頂上につく頃には汗だく。しかし頂上からは武夷山と九曲渓全体の風景が一望でき、武夷山一の絶景が楽しめる。石造りの手すりの外は絶壁で小さく川下りの竹筏が見え、まさに天に遊ぶ感覚。頂上の売店では武夷岩茶はもちろん熱い飲物冷たい飲物もある。
裏道は木々の中を歩く単調な下りで面白みがない。下りは頂上の武夷君社殿裏手から一覧亭に出て夕暮れの九曲渓を眼下に眺めながらまた同じ階段道を降りる方がお勧め。時間があれば天気のいい昼間なら天遊峰真下の仙跡岩でひなたぼっこもしたかった。。。
乗合ミニバスの天遊(または御茶園)に戻る頃にはすっかり日は落ちていた。
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