2006/01 - 2006/01
20791位(同エリア23200件中)
片瀬貴文さん
斉田直行氏の作品「金魚」について、彼の文章を続ける。
この童謡は、腹を空かせて母親の帰りを待ちわびる子どもの気持ちを詠んだものだが、子どもの寂しさ、やるせなさが次第に残酷な行動をとらせる。
行動は行を替えるごとに凶暴性を増し、愛でていたであろう金魚を腹いせに殺して行く。
子どもの仕業は狂気の沙汰である。
<金魚>を読んで、これが<からたちの花>や<ペチカ>、<城ヶ島の雨>など、叙情的な詩と同じ作者のものであることが信じられなかった。
ネットで引いた評論家も、
「これが子どもたちのための歌かどうか、判断に苦しむ、猟奇的ともいえる作品」
と評している。ここまでは私の率直な感想と合致していた。
しかし細谷建治が<童話>で<金魚>について述べている次の評で、難問に突き当る。
「童謡がかわいらしくて純真で楽しいものだという思い込みを打ち破るためには、なかなか役に立つ。子どもは残酷なものだ。そこから出発しなければ、全てがうそになる。」
「子どもは残酷なものだ」とは唐突な見解であるが、大人だけでなく子ども含めて、善良な人間といえども元来残酷なものをあわせ持っているのだ、との認識である。
乳離れし掛かりの赤ん坊は露骨な嫉妬心を露にする。
弟や妹が生れて、それまで独占していた母親の乳房が奪われるようになるといじめが起こる。
そのいじめが相手にどれだけの苦痛を与えるか、これは考えてもいない。
(つづく)
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
0