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 チューリヒからミラノへ日帰りで行けるということで、ドゥオモを見に行ってきました。列車で片道4時間の旅。<br /> ミラノ中央駅に着くと、地下鉄でドゥオモ駅まで5分。地下鉄の階段を上がって地上へ出ると、すぐ目の前にどどーん!と巨大な建造物が。もしかしてこれがそうなのですか?で、でかっ!!人がものすごくちっちゃいんですけど・・・。<br /> 思わず唖然としてしまうほどの巨大さ。写真を撮ろうにも、ものすごぉぉぉぉぉく後ろに下がらないと全景が入らないし、全景が入ったところでそれは悲しくなるほど小さい。写真はドゥオモの一番高い部分で、ここまでエレベーター、または階段で登る。<br /> このドゥオモはゴシック様式で、いたるところに細かい彫刻で美しい装飾が施され、建設が始まってから完成まで、実に500年の月日を要したという壮大さが見てとれる。残念なことに、ファサード(正面部分)は工事中ですっぽりカバーで覆われていて、全景を見ることは出来なかったけど、それでもその巨大さには圧倒された。<br /> 外観も凄かったが、内部もこれまた呆れるほど広くて荘厳だ。壁一面にはめ込まれているステンドグラスから射している光の筋、何本もの太くて長い柱、祭壇の厳かで崇高な装飾。私はキリスト教徒ではないけれど、教会というところは入ると不思議に神聖な気持ちになる。<br /> 思いがけず、いいモノを見ることが出来て本当に良かった。<br /><br />  ドゥオモの前は広場になっていて、それに面してガレリアという商業アーケードがある。<br /> アーケードといってもそれ自体、芸術的建造物で、玄関口部分の重厚さ、そして天井の美しさにはため息もの。見落としがちだが、床のタイルの模様の美しさも忘れてはならない。<br /> ドゥオモとガレリアを見るだけで、十分ミラノに来た価値はあった。が、更にこの後にはお楽しみが。<br /> それは食事。イタリアの食べ物にハズレはないはずだ。それは日本で食べるイタリアンで証明されている。正直な話、スイスもロンドンも、食事はそれほど美味しくはなかった。そのため、M子などは「久々に美味しいものが食べれる」と息巻いていた。ガイドブックに載っていたお店を探し、いざランチに突入!<br /> メニューを見て雰囲気でどんな料理か想像し、サラダやスープ、パスタなどを次々に注文し、それらがどんどん胃袋の中に落ちていく。美味しい!美味しい!うわ〜ん、美味しい!!カプチーノにティラミスと、Tちゃんからジェラートを少しお味見させてもらって、夢のようなイタリアンランチは終了。ほんとに夢に見そうだ。<br /><br /> その後、街を少し散策してカフェで休憩。<br /> オープンテラスのこのカフェは、日本人観光客が多いのか入っていくと「イラッシャイマセ〜」とちょっと発音のおかしい日本語で迎えられた。「コンニチハ」とか「アリガトウゴザイマス」とかも言っている。 トイレはどこかと尋ねると、「ハイッテ、ミギデス」と言われた。こりゃびっくり。方向まで日本語で言ってるよ。<br /> そしてここで陽気な子ども好きのイタリア人の神髄を見た。<br /> ウェイターさん達はみんな若くて素敵なお兄さんだったが、何かしらTちゃんにちょっかいをかけてくる。歳を聞いたり、わざわざTちゃんの席回りに通って行き、通りすがりにTちゃんのほっぺをチョンとつついたり、その時Tちゃんはなぜか「かっこう」を歌っていたのだけど、気づけばお兄さん達一緒になって「カコウ カコウ カコカコ カコウ〜♪」って歌ってるし。しまいにゃ取り囲まれて、肩など抱かれている。う〜ん、羨ましいぞTちゃん、代わってくれ。←かなり本気<br /> しかし実際にそんなことされたら、そりゃ日本の女性はイチコロだわ〜。なるほどね。イタリアでナンパされて騙される日本人女性の気持ち、わかった気がする・・・。<br /> それほどにイタリア人は男女ともに美しい人が多く、愛想も良くてチャーミングだ。それにファッションの最先端をいくモードの街だけあって、みんなとてもオシャレ。ロングコートを着込んでサングラスをかけ、颯爽とベスパに乗っている人を何人も見かけた。素敵っ。<br /> そして極めつけは、駅で帰りの列車を待っている時、この世のものとは思えない人間離れした美しい少年を見つけてしまった。 私もM子もぼうっとなってしまい、待ち時間の間ずっとこの彼を見つめていたのではあるまいか。M子は写真を撮れというが、わりと近いところにいたのであからさまにカメラを向けられない。列車に乗ってもその少年の美しさが忘れられず、M子はなんで写真を撮らなかったんだと怒っていた。「だってぇ〜」という私に、「少し離れて望遠で撮ればよかったのにっ。何のためにそのカメラは10倍ズームがついてんのっ」というM子。<br />そ、それもそうだ。しかし気づいた時はすでに遅し。<br /><br /><br /><br />※エピローグ※<br /><br /> M子やTちゃんに見送られ、帰国の飛行機に乗ると、M子ファミリーと別れる寂しさや、楽しかった旅行のことや家に帰れる嬉しさが入り交じって、何とも言いようのない気持ちだった。<br /> 飛行機が飛んでもしばらくぼーっとしていたら、紅茶が運ばれてきた。レモンを一切れ浮かべてもらったその紅茶を啜っていると、スイス滞在中の3週間はよくもまぁあれだけココアを飲んだものだと、少し呆れた。<br /> でも、いまココアではなく紅茶を飲んでいるということが、旅の終わりを静かに告げられているような気もして、こうやって少しづつ、日常に戻っていくんだなぁとしみじみ思った。<br /><br /> 初めての海外旅行は、私の場合、M子宅に3週間ものあいだ居候させてもらうことで、わずかながら海外で暮らすということを経験出来、それは何かと考えさせられる貴重な経験となった。<br /> 例えば、外国と地続きだということ。それは信じられないくらい簡単に行ったり来たりが出来るのだけど、それを思うと朝鮮半島の実状はどうか。異常だとしか言いようがない。陸続きだということは極端なことを言えば、いつ侵略されてもおかしくない状況にあるということ。これは島国の日本では分からないことだ。<br /> それに日本の英語教育の問題。これからの時代、英語が出来るかどうかということは、子ども達の将来の可能性を大きく左右する要素に違いない。<br /> そして日本は本当に物質に恵まれていること、サービス過剰な社会の中で失われつつある、人と人とのつながり。本当に、普段では考えることないであろういろいろなことを感じた3週間だった。<br /> 私の人生において、とても大きな大切な時間だったと言える。本当に、行って良かった。機会があったら、ぜひ、また外国を旅してみたい。 <br /><br /><br /><br />※追記※<br /><br /> そんなこんなで私のスイス旅行記は終わりです。<br /> HPから転載しているので少しヘンな旅行記なのですが、どうぞ笑ってお許し下さい。

ミラノへ・スイスに住む友人を訪ねて 番外編

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2003/03 - 2003/03

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3

さかこ

さかこさん

 チューリヒからミラノへ日帰りで行けるということで、ドゥオモを見に行ってきました。列車で片道4時間の旅。
 ミラノ中央駅に着くと、地下鉄でドゥオモ駅まで5分。地下鉄の階段を上がって地上へ出ると、すぐ目の前にどどーん!と巨大な建造物が。もしかしてこれがそうなのですか?で、でかっ!!人がものすごくちっちゃいんですけど・・・。
 思わず唖然としてしまうほどの巨大さ。写真を撮ろうにも、ものすごぉぉぉぉぉく後ろに下がらないと全景が入らないし、全景が入ったところでそれは悲しくなるほど小さい。写真はドゥオモの一番高い部分で、ここまでエレベーター、または階段で登る。
 このドゥオモはゴシック様式で、いたるところに細かい彫刻で美しい装飾が施され、建設が始まってから完成まで、実に500年の月日を要したという壮大さが見てとれる。残念なことに、ファサード(正面部分)は工事中ですっぽりカバーで覆われていて、全景を見ることは出来なかったけど、それでもその巨大さには圧倒された。
 外観も凄かったが、内部もこれまた呆れるほど広くて荘厳だ。壁一面にはめ込まれているステンドグラスから射している光の筋、何本もの太くて長い柱、祭壇の厳かで崇高な装飾。私はキリスト教徒ではないけれど、教会というところは入ると不思議に神聖な気持ちになる。
 思いがけず、いいモノを見ることが出来て本当に良かった。

  ドゥオモの前は広場になっていて、それに面してガレリアという商業アーケードがある。
 アーケードといってもそれ自体、芸術的建造物で、玄関口部分の重厚さ、そして天井の美しさにはため息もの。見落としがちだが、床のタイルの模様の美しさも忘れてはならない。
 ドゥオモとガレリアを見るだけで、十分ミラノに来た価値はあった。が、更にこの後にはお楽しみが。
 それは食事。イタリアの食べ物にハズレはないはずだ。それは日本で食べるイタリアンで証明されている。正直な話、スイスもロンドンも、食事はそれほど美味しくはなかった。そのため、M子などは「久々に美味しいものが食べれる」と息巻いていた。ガイドブックに載っていたお店を探し、いざランチに突入!
 メニューを見て雰囲気でどんな料理か想像し、サラダやスープ、パスタなどを次々に注文し、それらがどんどん胃袋の中に落ちていく。美味しい!美味しい!うわ〜ん、美味しい!!カプチーノにティラミスと、Tちゃんからジェラートを少しお味見させてもらって、夢のようなイタリアンランチは終了。ほんとに夢に見そうだ。

 その後、街を少し散策してカフェで休憩。
 オープンテラスのこのカフェは、日本人観光客が多いのか入っていくと「イラッシャイマセ〜」とちょっと発音のおかしい日本語で迎えられた。「コンニチハ」とか「アリガトウゴザイマス」とかも言っている。 トイレはどこかと尋ねると、「ハイッテ、ミギデス」と言われた。こりゃびっくり。方向まで日本語で言ってるよ。
 そしてここで陽気な子ども好きのイタリア人の神髄を見た。
 ウェイターさん達はみんな若くて素敵なお兄さんだったが、何かしらTちゃんにちょっかいをかけてくる。歳を聞いたり、わざわざTちゃんの席回りに通って行き、通りすがりにTちゃんのほっぺをチョンとつついたり、その時Tちゃんはなぜか「かっこう」を歌っていたのだけど、気づけばお兄さん達一緒になって「カコウ カコウ カコカコ カコウ〜♪」って歌ってるし。しまいにゃ取り囲まれて、肩など抱かれている。う〜ん、羨ましいぞTちゃん、代わってくれ。←かなり本気
 しかし実際にそんなことされたら、そりゃ日本の女性はイチコロだわ〜。なるほどね。イタリアでナンパされて騙される日本人女性の気持ち、わかった気がする・・・。
 それほどにイタリア人は男女ともに美しい人が多く、愛想も良くてチャーミングだ。それにファッションの最先端をいくモードの街だけあって、みんなとてもオシャレ。ロングコートを着込んでサングラスをかけ、颯爽とベスパに乗っている人を何人も見かけた。素敵っ。
 そして極めつけは、駅で帰りの列車を待っている時、この世のものとは思えない人間離れした美しい少年を見つけてしまった。 私もM子もぼうっとなってしまい、待ち時間の間ずっとこの彼を見つめていたのではあるまいか。M子は写真を撮れというが、わりと近いところにいたのであからさまにカメラを向けられない。列車に乗ってもその少年の美しさが忘れられず、M子はなんで写真を撮らなかったんだと怒っていた。「だってぇ〜」という私に、「少し離れて望遠で撮ればよかったのにっ。何のためにそのカメラは10倍ズームがついてんのっ」というM子。
そ、それもそうだ。しかし気づいた時はすでに遅し。



※エピローグ※

 M子やTちゃんに見送られ、帰国の飛行機に乗ると、M子ファミリーと別れる寂しさや、楽しかった旅行のことや家に帰れる嬉しさが入り交じって、何とも言いようのない気持ちだった。
 飛行機が飛んでもしばらくぼーっとしていたら、紅茶が運ばれてきた。レモンを一切れ浮かべてもらったその紅茶を啜っていると、スイス滞在中の3週間はよくもまぁあれだけココアを飲んだものだと、少し呆れた。
 でも、いまココアではなく紅茶を飲んでいるということが、旅の終わりを静かに告げられているような気もして、こうやって少しづつ、日常に戻っていくんだなぁとしみじみ思った。

 初めての海外旅行は、私の場合、M子宅に3週間ものあいだ居候させてもらうことで、わずかながら海外で暮らすということを経験出来、それは何かと考えさせられる貴重な経験となった。
 例えば、外国と地続きだということ。それは信じられないくらい簡単に行ったり来たりが出来るのだけど、それを思うと朝鮮半島の実状はどうか。異常だとしか言いようがない。陸続きだということは極端なことを言えば、いつ侵略されてもおかしくない状況にあるということ。これは島国の日本では分からないことだ。
 それに日本の英語教育の問題。これからの時代、英語が出来るかどうかということは、子ども達の将来の可能性を大きく左右する要素に違いない。
 そして日本は本当に物質に恵まれていること、サービス過剰な社会の中で失われつつある、人と人とのつながり。本当に、普段では考えることないであろういろいろなことを感じた3週間だった。
 私の人生において、とても大きな大切な時間だったと言える。本当に、行って良かった。機会があったら、ぜひ、また外国を旅してみたい。



※追記※

 そんなこんなで私のスイス旅行記は終わりです。
 HPから転載しているので少しヘンな旅行記なのですが、どうぞ笑ってお許し下さい。

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  • ドゥオモの内部。

    ドゥオモの内部。

  • ガレリアの天井。

    ガレリアの天井。

  • 帰国の飛行機の中で飲んだ紅茶。

    帰国の飛行機の中で飲んだ紅茶。

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