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 いつかイギリスに行ってみたい・・・。そう思い始めてから十数年の月日が流れた。<br /> 始まりは一杯の紅茶。アフターヌーンティーという英国特有の優雅な習慣に憧れ、花を育てるのに夢中になっていた頃は、やはりイギリスのカントリーサイドのワイルドガーデンに憧れた。イギリス関係の本を読むに連れ、個人主義という英国人気質に共感しもした。イギリスに行ってみたい。イギリス人は素敵だ。生まれ変わったらイギリス人になりたい。いや、なってみせる。そんな他人にとっては馬鹿馬鹿しいとしかいいようのない野心を、私はこっそり(じゃないかも)胸に秘めていた。<br /> そしてとうとう、私はやってきた。はるか極東の島国から。のわりには行きの飛行機の中では爆睡も爆睡。ドーバー海峡を渡る感動はどこへやら。ヤレヤレ。<br /><br /> ヨーロッパからのほとんどの便はヒースロー空港ではなく、ロンドン南のガドウィック空港が空の玄関口。ここからロンドンまでは鉄道で約1時間の道のりだ。<br /> 窓の向こうに広がるなだかな丘、放牧されている牛、どんよりした空などを見つつ、じわじわとイギリスに来た実感が湧き上がってくる。ああ、ついにイギリスの土を踏んだのだ。嬉しい、嬉しい、嬉しいっ。<br /> やがて列車はロンドンビクトリア駅に到着。ここからはあの有名なチューブ(地下鉄)で移動だ。ああ〜、どこ行くんだろ。(←すべてM子まかせ)時計を見ると1時。まずは腹ごしらえってことでいきなりホテルでアフターヌーンティーだと言うではありませんか。マジ!?マジ!?すっかりおのぼりさんの私は大興奮。<br /> 時間がないからということでタクシー移動になった。ロンドンのタクシーはとても素敵。ちょうど日産のキューブに形がよく似ている。<br /> ほどなくタクシーは目的地の「ラッフルズブラウンホテル」に着く。このホテルは格式も高く、アフターヌーンティーは有名なのだそうで、こんなボロボロの格好で入っていいものやらと思ったが、意外にラフな格好をしている人は多かった。<br /> 素敵なお兄さんに案内されて席に着くと、こりゃまた日本人の多いこと多いこと。<br /> そして間もなくアフターヌーンティーセットがうやうやしく運ばれてきた。ひやぁ〜、本物だよ。ホテルのマークの入ったティーセット、3段のプレート棚にはそれぞれのお皿にサンドイッチ、スコーン、ケーキが乗っている。そして銀のカトラリー。ああ、感動・・・。夢みたい。食べていいの?食べていいの?ほんとに?って感じ。震える手でサンドイッチを口に運ぶ。ああ、美味しい・・・。これが噂のクロテッドクリーム?スコーンにどどーんとのせて食べる。ああ、美味しい・・・。紅茶が五臓六腑に染みわたる。ああ、幸せ・・・。感動の連続の初アフターヌーンティーでした。笑 <br /> その後、リバティーやフォートナム・メイソンなどのお約束のロンドン有名店を覗き、 1日目は終了。<br /> <br /> 次の日は朝早くにホテルを出発し、2階建ての観光バスでロンドン巡り。<br /> 空は噂通り本当に鉛色で重々しく、春を待ちこがれるイギリスの人々の気持ちをしみじみ思いながら、タワーブリッジやビッグベンなどを見学していると、またまた「ああ、私いまロンドンにいるんだわ」と実感がこみあげてきて泣きそうになる。<br /> けれどロンドンは思っていた以上に都会で、人が多くて、雑然としていて、想像していたのとはちょっと違った。でも、これが本当のロンドンの姿なのだと受け入れるしかあるまい。<br /> あっという間に1日は終わりに近づき、ガイドブックに載っていた街の小さなティーハウスのアフターヌーンティーにぎりぎりすべり込んで、無事2日目も終わった。<br /><br /> そして迎えた最終日。<br /> 午後3時にはもうロンドンを出なくてはいけない。行きたいところはたくさんあったが、ここは連れてきてくれたM子に譲って、彼女の買い物につき合う。そして最後にハロッズへ。<br /> ハロッズはまるでお城の様でした。スポーツショップで夫に頼まれていた、イングランドのナショナルチームのサッカーユニフォームを、ペットショップで愛犬にカラーを買い、地下の食料品売り場でフィッシュ&チップスを食べた。よく雑誌に載ってるファーストフード様ではなく、フォークとナイフで食べるフィッシュ&チップス。お味は、まぁ普通。<br /> 店内は一切が撮影禁止だったのだけど、片隅にはダイアナ元妃の祭壇が設けられていて、そこだけは撮影が許可されていた。カメラを構えたものの、一心に手を合わせている人々を見ると、とても撮す気にはなれなかった。<br /> <br /> そういうわけで、2泊3日のロンドンの旅はあっという間に終わった。時間も所持金も限られていて、駆け足のような旅ではあったけど、あんなに憧れていたイギリスの空気に心ゆくまで触れることが出来た。何もかもがとても楽しかったし、何よりも昔から一緒になってイギリスのあれこれに憧れてきた友達とここにこれたことが、とても嬉しかったのです。<br /> また来ることがあるなら、今度は田舎に行ってのんびりしたいナ。<br />

憧れのロンドン・スイスに住む友人をたずねて 番外編

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2003/03 - 2003/03

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さかこ

さかこさん

 いつかイギリスに行ってみたい・・・。そう思い始めてから十数年の月日が流れた。
 始まりは一杯の紅茶。アフターヌーンティーという英国特有の優雅な習慣に憧れ、花を育てるのに夢中になっていた頃は、やはりイギリスのカントリーサイドのワイルドガーデンに憧れた。イギリス関係の本を読むに連れ、個人主義という英国人気質に共感しもした。イギリスに行ってみたい。イギリス人は素敵だ。生まれ変わったらイギリス人になりたい。いや、なってみせる。そんな他人にとっては馬鹿馬鹿しいとしかいいようのない野心を、私はこっそり(じゃないかも)胸に秘めていた。
 そしてとうとう、私はやってきた。はるか極東の島国から。のわりには行きの飛行機の中では爆睡も爆睡。ドーバー海峡を渡る感動はどこへやら。ヤレヤレ。

 ヨーロッパからのほとんどの便はヒースロー空港ではなく、ロンドン南のガドウィック空港が空の玄関口。ここからロンドンまでは鉄道で約1時間の道のりだ。
 窓の向こうに広がるなだかな丘、放牧されている牛、どんよりした空などを見つつ、じわじわとイギリスに来た実感が湧き上がってくる。ああ、ついにイギリスの土を踏んだのだ。嬉しい、嬉しい、嬉しいっ。
 やがて列車はロンドンビクトリア駅に到着。ここからはあの有名なチューブ(地下鉄)で移動だ。ああ〜、どこ行くんだろ。(←すべてM子まかせ)時計を見ると1時。まずは腹ごしらえってことでいきなりホテルでアフターヌーンティーだと言うではありませんか。マジ!?マジ!?すっかりおのぼりさんの私は大興奮。
 時間がないからということでタクシー移動になった。ロンドンのタクシーはとても素敵。ちょうど日産のキューブに形がよく似ている。
 ほどなくタクシーは目的地の「ラッフルズブラウンホテル」に着く。このホテルは格式も高く、アフターヌーンティーは有名なのだそうで、こんなボロボロの格好で入っていいものやらと思ったが、意外にラフな格好をしている人は多かった。
 素敵なお兄さんに案内されて席に着くと、こりゃまた日本人の多いこと多いこと。
 そして間もなくアフターヌーンティーセットがうやうやしく運ばれてきた。ひやぁ〜、本物だよ。ホテルのマークの入ったティーセット、3段のプレート棚にはそれぞれのお皿にサンドイッチ、スコーン、ケーキが乗っている。そして銀のカトラリー。ああ、感動・・・。夢みたい。食べていいの?食べていいの?ほんとに?って感じ。震える手でサンドイッチを口に運ぶ。ああ、美味しい・・・。これが噂のクロテッドクリーム?スコーンにどどーんとのせて食べる。ああ、美味しい・・・。紅茶が五臓六腑に染みわたる。ああ、幸せ・・・。感動の連続の初アフターヌーンティーでした。笑
 その後、リバティーやフォートナム・メイソンなどのお約束のロンドン有名店を覗き、 1日目は終了。
 
 次の日は朝早くにホテルを出発し、2階建ての観光バスでロンドン巡り。
 空は噂通り本当に鉛色で重々しく、春を待ちこがれるイギリスの人々の気持ちをしみじみ思いながら、タワーブリッジやビッグベンなどを見学していると、またまた「ああ、私いまロンドンにいるんだわ」と実感がこみあげてきて泣きそうになる。
 けれどロンドンは思っていた以上に都会で、人が多くて、雑然としていて、想像していたのとはちょっと違った。でも、これが本当のロンドンの姿なのだと受け入れるしかあるまい。
 あっという間に1日は終わりに近づき、ガイドブックに載っていた街の小さなティーハウスのアフターヌーンティーにぎりぎりすべり込んで、無事2日目も終わった。

 そして迎えた最終日。
 午後3時にはもうロンドンを出なくてはいけない。行きたいところはたくさんあったが、ここは連れてきてくれたM子に譲って、彼女の買い物につき合う。そして最後にハロッズへ。
 ハロッズはまるでお城の様でした。スポーツショップで夫に頼まれていた、イングランドのナショナルチームのサッカーユニフォームを、ペットショップで愛犬にカラーを買い、地下の食料品売り場でフィッシュ&チップスを食べた。よく雑誌に載ってるファーストフード様ではなく、フォークとナイフで食べるフィッシュ&チップス。お味は、まぁ普通。
 店内は一切が撮影禁止だったのだけど、片隅にはダイアナ元妃の祭壇が設けられていて、そこだけは撮影が許可されていた。カメラを構えたものの、一心に手を合わせている人々を見ると、とても撮す気にはなれなかった。
 
 そういうわけで、2泊3日のロンドンの旅はあっという間に終わった。時間も所持金も限られていて、駆け足のような旅ではあったけど、あんなに憧れていたイギリスの空気に心ゆくまで触れることが出来た。何もかもがとても楽しかったし、何よりも昔から一緒になってイギリスのあれこれに憧れてきた友達とここにこれたことが、とても嬉しかったのです。
 また来ることがあるなら、今度は田舎に行ってのんびりしたいナ。

  • タワーブリッジを渡る。

    タワーブリッジを渡る。

  • ラッフルズ・ブラウンホテルのくるくる回る玄関。

    ラッフルズ・ブラウンホテルのくるくる回る玄関。

  • ラッフルズ・ブラウンホテルのアフタヌーンティーセット。<br />素晴らしかった・・・。

    ラッフルズ・ブラウンホテルのアフタヌーンティーセット。
    素晴らしかった・・・。

  • 2階建て観光バスの2階。

    2階建て観光バスの2階。

  • ロンドンの街並みを観光中。

    ロンドンの街並みを観光中。

  • ピカデリーサーカスのエロスの像。<br />バスの上から撮影。

    ピカデリーサーカスのエロスの像。
    バスの上から撮影。

  • お馴染み、ビッグ・ベンと赤いダブルデッカーのバス。

    お馴染み、ビッグ・ベンと赤いダブルデッカーのバス。

  • 世界一の観覧車、ロンドン・アイ。

    世界一の観覧車、ロンドン・アイ。

  • 街の小さなティーハウスのアフタヌーンティーセット。<br />こじんまりと可愛らしく、スコーンがとても美味しかった。

    街の小さなティーハウスのアフタヌーンティーセット。
    こじんまりと可愛らしく、スコーンがとても美味しかった。

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