1972/09/27 - 1972/09/27
561位(同エリア783件中)
片瀬貴文さん
1961年9月27日(水)
ギャップの町は中世の石造り。
赤い屋根が連なり、素晴らしく美しい。
付近はアルプスで最も豊かな土地であり、イタリアのトリノとスペインのヴァレンシアを結ぶ重要な宿場町として繁栄した。
現在の人口は3.3万人。
オート・ザルプ県の県庁所在地。
ギャップの西30kmにある、セールポンソンダムを見に行く。
このダムは、1955年に着工され、出来上がったばかり。
水没のために、鉄道を付け替えることになった。
新しく出来た美しい鉄道構造物がたくさんあって、いたるところフランス技術のセンスが光っている。
私が盛岡時代に担当した、横黒線付替え工事と比べながら、実に興味深い。
水力発電ダムの高さ123m。
長さ20km、最大幅3km、1,270百万立方mの巨大な容量を持つ、大きな湖水が出来上がった。
ダムにより、昔から人々が平和に暮らしている村がなくなる。
その様子を主題にしたのが、1958年のフランス映画「河は呼んでる」(ジャンジオノ監督 パスカル・オードレ主演)。
ダム工事の進行を追いながら、三年がかりで撮影された。
この映画の感動は、主題歌と共に、胸に深く残っている。
このあたり、ローマの昔紀元前218年、カルタゴのハンニバルがアルプスを越えた道でもある。
ハンニバルは現在のチュニジアから、スペインを経由し、はるばるローマを北から攻め入った。
ギャップを出発した時点で、歩兵3.5万人、騎兵7.6千騎、それに象が26頭も。
何と凄い規模か。
彼の軍隊は10月14日にここを通って、11日後にアルプスの峠越えを果した。
見通しのよい土地を、軍は比較的安全に進むことができた。
これは、二日前に山岳族を打ち破ったという情報が近在の部族に伝わり、自分たちの土地を通過するハンニバル軍を攻撃する部族がいなくなったためである。
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この旅行記へのコメント (1)
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- とらいもんさん 2005/10/22 09:58:35
- ハンニバル
- 片瀬様へ
拝読いたしました。
田舎ものより
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