1972/10/07 - 1972/10/07
217位(同エリア223件中)
ソフィさん
1961年10月7日(土)続
町に近づくと、見上げるばかりの頑丈な石積みの城壁が長々と続き、高く聳えて、視野を圧倒する。
まさにほかに類例を見ない、音に聞く城壁都市なのだ。
中世の長きにわたってスペインとフランスの国境に位置し、戦乱にもまれ抜かれた城と城壁に囲まれた町(シテ)は、17世紀に至り国境線がスペイン側に後退して役割を果たし終え、廃墟となる。
廃墟となったシテの建築・芸術的な価値が再認識されたのは19世紀のことだった。
作家として名高いプロスペル・メリメ(1803−1870)は、歴史記念物視察官として廃墟の復元を唱え、現在は千人余りの住人が住む、生きた中世都市が生まれる。
二重の城壁は総延長3キロメートル。
古いものは6世紀に西ゴート族が、新しいものは13世紀にフランス国王が造ったものだ。
規則的に石が積まれている部分が13世紀のもので、ガリア・ローマ時代のものは石が小さく、レンガが混じったりしている。
争いがあるごとに増築され、シテは難攻不落の要塞と化していく。
11〜12世紀には宗教戦争に巻き込まれ、アルビジョワ十字軍に攻撃されて水路を断たれ、屈強な要塞も15日間で落城した経歴もある。
城内の「シテ」を歩くと、中世の感覚に舞い戻る。
どこからか、甲冑に身を固めた兵士が出てきそうな雰囲気だ。
二時間半中世の街に彷徨った後、17時29分の列車でトゥールーズに戻る。
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