1975/01 - 1977/01
118位(同エリア301件中)
ソフィさん
ギャルソン クワマ
「パトロン。この国ももう終わりですよ」
クワマの口癖がまた始まった。
彼は私の生活を支える大切な協働者、「ギャルソン(ボーイ)」である。
一人で食べる食事は潤いがなくて、砂を噛むようだ。それを察してか、彼は時々食卓の脇に立ちながら、話し相手になってくれる。
もちろんサービス精神だけではなく、むしろ自分が話し好きなのだろう。私にとっては貴重な、市中の情報源でもある。
「どうしたんだ」
「校長が、25ザイール持ってこないと、息子の卒業免状をくれないと言うんですから」
義務教育なのに、それはおかしいと彼は主張する。
その通り。この国には常識では理解できないこと(アッと思わせる発想)が多すぎる。
つい先日も「農業振興」を理由に、失業者狩りが行われた。
失業率90%と言われるキンシャサで、雇用証明を持っていない人をその場で逮捕して、強制的に田舎に送還する。
「同時に治安改善をも目指す、一石二鳥の対策」
と、政府は説明している。
ところがクワマによれば、
「軍隊の給料を払えなくなった政府の苦肉の策。本当に田舎に帰される者は一人もいない」
ということだ。
運悪く捕まって収容所に入れられたら、親族が100ザイール(36,000円)を弁護士に渡せば済む。
弁護士がそのいくらかを軍隊に渡すと、即日解放されるという。
「本当ですよ。政府の常套手段ですから。苦しむのはいつも庶民ばかり」
彼は憤慨する。
「今度も、先生の給料が安すぎるからだろう」
私は慰めたつもりである。だが彼は、簡単に降りるような男ではない。
「こうなったのも、大統領のせいですよ」
大統領を悪者にするのもいつもの癖で、
「結論はいつも同じじゃないか」
もう分かったと、私は逃げの姿勢である。
「おやじの歩いた地球」より
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