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 贅肉をそぎ落としつつ徹底してこだわったセンス<br /> 「ホテル花小宿」(兵庫県 有馬温泉)<br /><br /> 大半の写真は、こちらのホームページに。http://www.tabier.com/yad/hanakoyado.html<br /><br /> さて、私たちは今、兵庫県の有馬温泉にいます。<br />拙宅「思う壺Bar」においでいただいた方は、 <br /> リビングと和室の間仕切りが<br />アンティークガラスの引き戸になっていますのを覚えておいででしょうか。<br /> 実はあのデザインは、<br />雑誌で見た宿の写真をデザイナーさんに見せて<br />イメージを伝えデザインしていただいたんですが、<br />そのときに使った写真の宿が<br />今来ている「ホテル花小宿」なのです。<br /><br /> 大正ロマン風の古い建物で、<br />特徴的な意匠がこの金茶色のガラスの障子。<br /><br /> 写真で見る宿のセンスに惹かれて実際に訪れてみると、<br />安普請の薄っぺらい造りでがっかりする…なんて経験も<br />過去にはありましたが、この宿はさすがに神戸の奥座敷。<br /><br /> 聞けば築後120年も経った古い旅館を改築したとのことで、<br />重厚な玄関や軋む階段、高い天井に当時の面影が残ります。<br />古い建物と言っても水周りや空調設備はきちんと改装してあるので、<br />居住性はすこぶる快適です。<br /><br /> また、来てみて初めてわかるのが<br />隅々まで行き届いたしゃれたセンスと宿の姿勢。<br /> 私が個人的に好まないとは言え「テレビ」が置いてあるのは<br />致し方ないとして、<br />興ざめなブラウン管ではなく薄型の液晶テレビです。<br />照明器具ひとつひとつも、<br />部屋のレトロなイメージを損なわないシンプルなスタンド。<br /><br /> 細やかさが光ったのは、<br />停電など万一の災害に備えて置いてある懐中電灯です。<br />OHM社製の小振りな黒いその懐中電灯は、<br />アンティークのカメラに通じるようなデザイン。<br /> とても素敵なインテリアの宿で、<br />消火器、非常口の表示、懐中電灯といった消防法に定められた設備が<br />白々しく浮いていることはよくあります。<br />そういうときにはもう諦めて、見ない振りをするのが通常なので、<br />部屋の備品として溶け込んでいるこの懐中電灯に思わずうなってしまいました。<br /><br /> 1階にある食事どころでいただく夕食も、<br />大変出来のよい和食で満足。<br /><br /> この宿はルームチャージ、夕食、朝食を個別に組み合わせるシステムで、<br />もともと少食な私たちは、夕食は量の少ないコースにして<br />朝食不要という選択をしておりました。<br />それが、前菜にだされた「ふろふき大根とたこの煮物」の出汁を飲んだだけで夫婦で顔を見合わせて<br />「朝食不要で予約しましたが、今からでも変更できますか。」<br />とお願いしてしまったほどです。<br /><br /> この朝食がまた素晴らしい出来栄えで、<br />1,500円というリーズナブルな設定にあわせて、<br />ご飯、汁、漬物の他には茶碗蒸しと豆腐と干物だけというシンプルなメニューではありますが、<br />そのひとつひとつの完成度が高いのです。<br /> 賑やかしだけのつまらない料理を省き、贅肉をそぎ落とした一品一品がとてもおいしくて、<br />これまで泊まった宿の朝食のベスト3に匹敵しました。<br /><br />(ベスト3。伝統的な和朝食としては京都の「美山荘」、<br />郷土色豊かな個性ある朝食としてはそば粥と豚汁が出色の「たてしな藍」、<br />洋風の朝食としては「ザウィンザーホテル洞爺」ギリガオンの<br />イタリアンブレックファースト。)<br /><br /> 泊まりたかった一番広いお部屋(17000円)が空いていなかったので<br />ルームチャージ16,000円のお部屋に、量の少ない6,000円のコースの夕食、1,500円の朝食と、税金、サービス料、飲み物代を払っても<br />二人4万円でおつりが来ます。<br /> このリーズナブルさですから、人手が少なく<br />時間によってはスタッフが誰もみつからないとか、<br />廊下にビールの自販機があるとか、<br />ゆとりのあるパブリックスペースがない等の点も許せます。<br /><br /> お風呂は家族風呂が二つ、空いているときに勝手に利用するシステム。<br />浴室はそれぞれにレトロな良さもありますが、<br />脱衣場は学生寮の共同浴場並みの素っ気無いものでした。<br /> ただし、もちろんお湯は有馬温泉ならではの金泉銀泉です。<br /><br />(なお、姉妹宿である「御所坊」のお風呂も利用できますが、<br />時間制限があるようですし、<br />お風呂のセンスとしては特筆すべき点はありませんでした。)<br /><br /> 無駄を徹底して省いた効率よいシステムで<br />価格を最大限下げる。<br />宿の特徴であるインテリアには隅々まで徹底してこだわる。<br />新しい宿のあり方を提唱するような優れた宿として、<br />ぜひご紹介したい宿です。<br /><br /><br /><br />  宿にこだわるコミュニティ「本物の高級宿を楽しむ」を立ち上げました。<br />よろしかったら、情報交換しましょう。<br /><br />http://4travel.jp/community/main/10000186/<br /><br /><br />

思う壺Barマダムの有馬温泉「ホテル花小宿」…ワインとグラスとソムリエナイフ、それから2~3日分の本を抱えて宿に篭りっきり

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2004/01 - 2004/01

18196位(同エリア23105件中)

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miu

miuさん

 贅肉をそぎ落としつつ徹底してこだわったセンス
 「ホテル花小宿」(兵庫県 有馬温泉)

大半の写真は、こちらのホームページに。http://www.tabier.com/yad/hanakoyado.html

 さて、私たちは今、兵庫県の有馬温泉にいます。
拙宅「思う壺Bar」においでいただいた方は、
リビングと和室の間仕切りが
アンティークガラスの引き戸になっていますのを覚えておいででしょうか。
 実はあのデザインは、
雑誌で見た宿の写真をデザイナーさんに見せて
イメージを伝えデザインしていただいたんですが、
そのときに使った写真の宿が
今来ている「ホテル花小宿」なのです。

 大正ロマン風の古い建物で、
特徴的な意匠がこの金茶色のガラスの障子。

 写真で見る宿のセンスに惹かれて実際に訪れてみると、
安普請の薄っぺらい造りでがっかりする…なんて経験も
過去にはありましたが、この宿はさすがに神戸の奥座敷。

 聞けば築後120年も経った古い旅館を改築したとのことで、
重厚な玄関や軋む階段、高い天井に当時の面影が残ります。
古い建物と言っても水周りや空調設備はきちんと改装してあるので、
居住性はすこぶる快適です。

 また、来てみて初めてわかるのが
隅々まで行き届いたしゃれたセンスと宿の姿勢。
 私が個人的に好まないとは言え「テレビ」が置いてあるのは
致し方ないとして、
興ざめなブラウン管ではなく薄型の液晶テレビです。
照明器具ひとつひとつも、
部屋のレトロなイメージを損なわないシンプルなスタンド。

 細やかさが光ったのは、
停電など万一の災害に備えて置いてある懐中電灯です。
OHM社製の小振りな黒いその懐中電灯は、
アンティークのカメラに通じるようなデザイン。
 とても素敵なインテリアの宿で、
消火器、非常口の表示、懐中電灯といった消防法に定められた設備が
白々しく浮いていることはよくあります。
そういうときにはもう諦めて、見ない振りをするのが通常なので、
部屋の備品として溶け込んでいるこの懐中電灯に思わずうなってしまいました。

 1階にある食事どころでいただく夕食も、
大変出来のよい和食で満足。

 この宿はルームチャージ、夕食、朝食を個別に組み合わせるシステムで、
もともと少食な私たちは、夕食は量の少ないコースにして
朝食不要という選択をしておりました。
それが、前菜にだされた「ふろふき大根とたこの煮物」の出汁を飲んだだけで夫婦で顔を見合わせて
「朝食不要で予約しましたが、今からでも変更できますか。」
とお願いしてしまったほどです。

 この朝食がまた素晴らしい出来栄えで、
1,500円というリーズナブルな設定にあわせて、
ご飯、汁、漬物の他には茶碗蒸しと豆腐と干物だけというシンプルなメニューではありますが、
そのひとつひとつの完成度が高いのです。
 賑やかしだけのつまらない料理を省き、贅肉をそぎ落とした一品一品がとてもおいしくて、
これまで泊まった宿の朝食のベスト3に匹敵しました。

(ベスト3。伝統的な和朝食としては京都の「美山荘」、
郷土色豊かな個性ある朝食としてはそば粥と豚汁が出色の「たてしな藍」、
洋風の朝食としては「ザウィンザーホテル洞爺」ギリガオンの
イタリアンブレックファースト。)

 泊まりたかった一番広いお部屋(17000円)が空いていなかったので
ルームチャージ16,000円のお部屋に、量の少ない6,000円のコースの夕食、1,500円の朝食と、税金、サービス料、飲み物代を払っても
二人4万円でおつりが来ます。
 このリーズナブルさですから、人手が少なく
時間によってはスタッフが誰もみつからないとか、
廊下にビールの自販機があるとか、
ゆとりのあるパブリックスペースがない等の点も許せます。

 お風呂は家族風呂が二つ、空いているときに勝手に利用するシステム。
浴室はそれぞれにレトロな良さもありますが、
脱衣場は学生寮の共同浴場並みの素っ気無いものでした。
 ただし、もちろんお湯は有馬温泉ならではの金泉銀泉です。

(なお、姉妹宿である「御所坊」のお風呂も利用できますが、
時間制限があるようですし、
お風呂のセンスとしては特筆すべき点はありませんでした。)

 無駄を徹底して省いた効率よいシステムで
価格を最大限下げる。
宿の特徴であるインテリアには隅々まで徹底してこだわる。
新しい宿のあり方を提唱するような優れた宿として、
ぜひご紹介したい宿です。



宿にこだわるコミュニティ「本物の高級宿を楽しむ」を立ち上げました。
よろしかったら、情報交換しましょう。

http://4travel.jp/community/main/10000186/


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