2004/10/26 - 2004/10/26
38位(同エリア46件中)
はるかさん
以前、青森県七戸市に南部縦貫鉄道という鉄道が走っていました。そこで走っていたのがレールバス。このレールバスに会いたくて、新幹線はやてに乗って、日帰りで七戸まで行ってきました。
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日帰りという強行軍のため、東京駅から始発の新幹線はやてに乗って八戸に到着。さすがに眠かったです〜。
でも、目的地は「八戸」ではなくて「七戸」。数字が隣りなので、町も隣り合ってるのかと思ってましたが、そんなことはないんですね。レンタカーを借りて、一路七戸へ向かいます。 -
しばらく走ると、南部縦貫鉄道の旧七戸駅に到着しました。以前、七戸−野辺地間を走っていたのですが、しばらく休止扱いとされた後、廃止となってしまった鉄道です。
今回はご好意で、走っていた車両を見せていただくことになりました。 -
車庫の中から見たレールバス。リベットのボディが時代を感じさせてくれます。社紋と社名・車番が誇らしげです。
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南部縦貫鉄道のレールバス。バスといってももちろんバスではなく鉄道です。ディーゼルエンジンを積んだ気動車で、昭和37年生まれ。今でも定期的にエンジンをかけたりして、イベントなどで活躍しているそうです。
この愛らしい顔が、かわいくてたまりません。 -
レールバスの運転台。バスと名が付くだけあって、クラッチがついているそうです。熟練した技術を持つ運転士さんにしか動かせない車両ですね。走っている頃に乗ってみたかったな〜。
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レールバスの車内。この、座るとヒンヤリする硬めのシートがなんともいえません。この車両で何人ものお客さんを運んだんだろうな。
窓の向こうに写っているのは、僚友キハ10。エンジンがかかって動くことのできる車両としては、日本でただ1両なんだそうです。 -
旧七戸駅のホームに延びる線路。愛好会の方々が苦労してレールを引き直したそうです。
レールバスはたくさんの方たちに愛されているんですね。 -
駅を少し出たところで線路はおしまい。本当はここからずっと先の野辺地まで線路は延びていたのに。
人が乗らなくなって廃線になろうとしている鉄道は、残念ながらここだけではありません。 -
車庫の中にあったヘルメット。今でも普通に使われているかのように、そこに重なっていました。
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旧駅舎には気象予告板が飾られていました。駅のホームなどに掲げられ、運転士に気象状況を伝えるものです。カラフルな色合いがかわいらしいです。
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沿線の方々がレールバスへの思いを綴った絵はがきです。
「あなたにあえてよかった」のひとことが胸にグッと来ました。よかったら画像をクリックして元画像で見てみてください。 -
この「切符売場」の文字が味があって好きです。ここにもレールバスへの想いが飾られています。たくさんの方々がレールバスの廃止を寂しく想っているんですね。よかったら画像をクリックして元画像で見てみてください。
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レールバスを堪能したあと、おいしいそば屋さんがあるということで連れて行ってもらいました。そこの「イカそば」が絶品とのこと。イカそば?いか天そばのこと?お店に案内されて出てきたイカそばがこちらです。
冷たいおそばの上に、なんと!イカのお刺身が!そこに大根おろしがのっています。黄色いのは食用菊。七戸をはじめ青森南部の特産だそうです。こちらは特別にトッピングしてもらいました。それにしてもイカの甘いこと甘いこと。おそばもとてもコシがあって、不思議とイカと合う。トッピングの菊も、香りが口の中で広がります。そしてこのイカそば、なんと800円!これほんと、絶品です。 -
こちらはそばもち。なんとひとつ100円!そばの風味がとてもいいお味です。素朴でなんだか懐かしい味でした。この甘辛いタレも美味しい。そば湯にこのあまったタレをいれる飲み方も伝授してもらいました。体があったまって2度美味しかったです。
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こちらのお店、「松雪庵(しょうせつあん)」といいます。お店の外観も中も趣きがあって、とってもいい雰囲気。おかみさんも気さくな方で、県内外から多くの人が訪れているとか。またイカそば食べに行くぞ!
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イカそばでお腹がいっぱいになったあと、見事なイチョウの木があるとのことで、見に行きました。しばらく車を走らせると、そこにはとても大きな木が。
ひゃ〜、とにかくでっかい。なんと樹齢700年余!この木は「大銀南木(おおいちょうのき)」と呼ばれています。紅葉を期待して行ったんですが、ほんの少し黄色く色付き始めた程度でした。完全に紅葉すると黄金色になるそうで、それはそれは美しいとのこと。うーん、残念。 -
この「大銀南木」についての紹介が書いてありました。樹高26m、幹周り12m!とにかく大きいです。
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これ、幹です。どうしてこんなに垂れ下がるのかわからないけど圧巻。なんだか、ジブリ作品に出てきそうだねえって言ったら、案内してくれた方が「なんとかの動く城みたいじゃない!」。あ!そうそう!ハウルの動く城みたい!ほんとにそんな感じなんです。とにかく不思議な形をしています。
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不思議な形をしている幹ですが、葉っぱはちゃんとイチョウの葉。あまりに枝が重く、地面に着いてしまってまたそこから木として生えていたりして、自然の力強さを感じることができました。
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ふとイチョウの木の大きな枝に目をやると、そこには杉の子がチョコンといました。イチョウから栄養をもらってそこに息づいています。真ん中に見える濃い緑色がそうなんだけど、見えますか?共存共栄でしょうか。
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七戸中学校の脇を走っていたら、右側に紅くきれいに紅葉した木々を見つけました。学校の脇?これはもしかすると…。そう、桜の木です。え?桜が紅葉??関東に住むものにとっては驚きでした。でも七戸の人には当たり前のことのよう。気候が違うので、多分わたしの家のそばでは見られないんでしょう。新しい発見でした。
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南部縦貫鉄道旧盛田牧場前駅跡です。ホームなどは跡形もなくなってるのが寂しいですが、踏切の線路はそのまま残っています。道路に埋められているために、撤去が難しいため残っているんだとか。そんな理由だとしても、何もなかったかのように消え往くよりは、全然うれしい話です。
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旧盛田牧場前駅全景です。ここがそうだよ、と言われても初めて見たわたしには全くわからないほど何も残っていませんでした。でも利用していた方には懐かしく思える場所かもしれません。
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もともとレールバスが走っていた線路があった場所は、草が生い茂り何もなかったかのようでした。踏み切りのあとがなければ、そこに鉄道が走っていたことも忘れてしまいそうです。
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数々の競走馬を輩出した、青森の馬産では有名な盛田牧場さん。そこにある厩舎です。なんでも、馬が住む2階に人が住むんだとか。人馬一体となって、競走馬を育てていくんですね。大きくて立派な造りの厩舎の迫力に押され、写真撮るのも忘れ、ちょっと立ち尽くしてしまいました。気を取り直して写真を撮っているとき、ちょうど小雨が降ってきていたんだけど、ものすごく静かで、時間が止まっているようでした。
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裏側からも撮らせていただきましたが、この苔むした茅葺屋根が見事でした。歴史を感じさせます。この厩は公共の文化財にもなっているという話を聞きました。
馬の息遣いだけが辺りに響いていて、なんだか幻想的な世界でした。 -
しばらく車を走らせたところに、旧天間林駅の駅舎がありました。駅名もそのまま残っていましたが中は何もなく、なんとも寂しく佇んでいました。
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旧天間林駅そばの踏み切り跡です。ここも先ほどの盛田牧場前駅と同じように、撤去されずに残っています。一時停止をしないで線路を渡るのはなんだか不思議ですが、こうして面影が少しでも残るのはうれしいことです。
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踏み切り側から見た駅舎の様子です。
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ホーム側からの様子。ここにいろいろ残った備品をしまっておいたそうですが、何もなくなってしまったそうです。
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旧天間林駅のホーム。かろうじて残っているので面影を知ることができます。なんだか資材置場のようになっていました。ここも撤去されてしまうのでしょうか。心配です。
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そしてここが七戸とは逆の起点、旧野辺地駅跡です。「駅」の文字だけ残してあとは外してあるところが、なんとも物悲しいです。JRの駅との跨線橋も既に外されていましたが、駅舎として使われたこの建物は残っています。そこに鉄道が走っていた証として、できればそのまま残してほしいと願うばかりです。
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帰りの新幹線に乗る前に、駅弁を購入しました。東北新幹線八戸駅で売られている中でも人気の駅弁だそうで、前から食べてみたかったので、迷わずこれに決めました。
【八戸小唄寿司】
青森県八戸市の吉田屋さんの駅弁。1050円。 -
こちらが中身。酢飯の上に、鯖と鮭が載っていて押寿司風になってます。付属の三味線のバチを模したヘラで切り分けて食べます。容器も三味線の胴の部分をイメージしてるようです。鮭も美味しかったんですが、とにかく鯖がすごく脂が乗ってて激ウマ。何度でも食べたい一品でした。
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もうひとつはこちらの駅弁。東北新幹線「はやて」の先頭車両を型取った容器は陶器製です。この容器に惹かれて買いました。お子様にも人気、なのかな??
【E2系(1000番台)はやて弁当】
青森県八戸市の吉田屋さんの駅弁。1150円。 -
これが容器全景。なかなかカッコよくできています。お値段が張るだけあるかもしれません。でもこのときはまだ、悲しい事件がその後起きるとは夢にも思っていませんでした。
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こちらが中身。中身はいたってシンプル。ごはんの上に鶏そぼろと鮭フレーク、錦糸卵の上にイクラがちょこっと、あとは人参とヤリイカの煮たものが乗ってて、おやつのチーズ帆立。量も少なめだし、この内容で1150円は…どうなんでしょうか?(^^;この容器を楽しめばいいのかもしれません。やっぱりお子様向き??
せっかく買った陶器のはやて。慎重にお持ち帰りしようとしたのに、車内でパリン!結局割れてダメにしてしまいました。残念。
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この旅行記へのコメント (4)
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- だいちゃんさん 2005/03/09 22:26:20
- 後世に残さなくてはならないモノは、何とかして残したい!
- satsukiさんへの回答・・・記録(文字)」・画像(写真)しかないのでは?
はるかさんの「写真」は、後世の人たちに驚きと感動を必ず与える事と、本当にそう思います。それが歴史だと思うのですが・・・。
「語り部」は、いつの世にもいますよ!
- はるかさん からの返信 2005/03/13 13:58:17
- RE: 後世に残さなくてはならないモノは、何とかして残したい!
- だいちゃんさん、メールまでいただきありがとうございます。
日々忙しいものですから、なかなかページの方へ伺うことができません。
ご期待に添えないことのほうが多いですので、ご了承ください。
写真を褒めていただき、ありがとうございます。
あまり深くは考えずに、好きなものを撮っています。
うちは幸い、夫婦揃って趣味が同じなので、
旅も気楽に行けますし、
お互いのペースを守ってやっているのがいいのかもしれません。
これからも、旅にしてもこの旅行記にしても、
自分のペースでやっていこうと思ってます。
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- satsukiさん 2004/11/20 22:19:13
- こんにちは〜
- 旅行記拝見しました。廃線跡はホントに寂しいですね。
もう使われなくなった鉄路・駅舎がぽつんとたたずむ
姿は侘しいものです。時代の流れで特に地方鉄道の採算
は非常に厳しいものがあるようです。皆18才になったら
クルマの免許取って都会に出て行くような時代、形を変え
てでも、何とかその良さを残す方法はないものでしょうか?
satsuki
- はるかさん からの返信 2004/11/21 10:34:52
- RE: こんにちは〜
- satsukiさん、はじめまして!
ご覧いただきありがとうございます(^^)
わたしもsatsukiさんの旅行記を楽しく拝見させていただいています。
沿線情緒のある鉄道が廃線になってしまうケースが、
後を絶たないのはほんとに悲しいですね。
赤く錆びた線路を見ていると、
ここに鉄道が走っていたんだなあと切なくなります。
まだまだ廃線になってしまう路線が出てくると聞いていますが、
なんとか残って欲しいです。
といっても、とても難しいことみたいですね…。
少しでもそういうところを周っていけたらと思っています。
よろしかったらまた遊びに来てくださいね。
わたしもsatsukiさんの旅行記を楽しみにしています(^o^)/
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