リッツのエステバンで食事を

2000/04/30 - 2000/05/09

パリのホテルリッツのメインダイニング「エステバン」昼食を摂ることになった。あのダイアナ妃が最後の晩餐をしたレストランである。
ナポレオンの記念柱が立っているバンドーム広場には、カルティエやショーメ、シャネルなどの一流ブランド店が軒をならべているが、その中でも、白い日よけテントがひときわ目立つのがホテルリッツである。

エリア パリ(フランス)

一応名のあるお店を利用する場合、予約が必須です。これは洋の東西を問わず、祇園の御茶屋から三ツ星レストランまでおなじです。予約なしで席につけるのはラスベガスのブラックジャックのテーブルぐらいです。本来は、出発前日本で予約しておくのがベストです。ツアーなら旅行社から、個人旅行ならフランス語の堪能な友人知人に頼むのが良いでしょう。最近はインターネットやファックス予約もありますが、イマイチ聞いた聞かないと揉めたとき、強く押せないケースがあるようです。もちろん、日時と人数だけでメニューは当日でかまいません

運ばれてきたレモンティーを味わっていると、なんと小鳥の鳴き声が聞こえてきたのである。さすが五つ星ホテル、しゃれたサービスをするもんだと「小鳥の声がするけれどテープだろうね」というと、「聞こえますね。そうかも知れませんね、こんな街中に小鳥がいるはずがないから」と博学のＴ氏も同意してくれた。

「ちがうわよ、ホンモノの鳥の声よ」かみさんが異議をとなえた。そういわれるとホンモノらしく聞こえる。でも、姿はどこにもみあたらない。テープにしろ、ライブにしろ、このパリの中心でさえずる小鳥の声は、天使の歌のように清々しく聞こえた。
テーブルの用意が出来たと呼ばれて引き上げるときも、小鳥のさえずりは途絶えることなく続いていた。「もし、ホンモノの鳥が囀っていたとしても、羽根を切られて飛び去ることが出来なくなっているに違いない」自分の結論に納得して中庭を後にした。

席に座って今度はメニュー選びです。料理にワイン、デザートにチーズ。そして支払いにチップ。その手順は別の機会に。
なに、入ってしまえばこちらのもの。鷹揚にかまえて行きましょう。