イランに貞子は要(い)らん!
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- 旅行時期:2019/12(約6年前)
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by ウェンディさん(女性)
シラーズ クチコミ:18件
アリー・エブネ・ハムゼ聖廟はイランの聖人を祀った廟で鏡の聖廟(ミラーモスク)としても有名なところです。
聖廟の中庭は墓地となっていて、多くのシラーズ市民の方のご遺体が中庭の石の下で眠っています。
今回の旅ではイラン人の幽霊感についてちょっと面白い話を聞いたので、墓場つながりで紹介しようと思います。
イランでは人が亡くなると火葬は行われず、基本的には全ての遺体は麻袋の中に入れられ、公園墓地や聖廟の床下に土葬で埋葬されます。
少し前まではゾロアスター教の鳥葬も行われていましたがが、現在では鳥葬は禁止となり、土葬のみに変更になったそうです。
土葬と云えば思いつくのが100年ほど前の日本の墓場。
自分の目で実際に見たわけではないので正確な情報は分かりませんが、日本で土葬がメインだった時代、墓場の敷地内では腐敗した死体から発生するリンなどの化合物が発光し、まるでその様子は人魂や鬼火、火の玉であるかのように見え、人々はソレを見て幽霊の存在を感じ取っていました。
イランでは、日本の江戸時代と同じ土葬のシステムが現在も続いています。
そうなると、当然、人体から発生したガスが何らかの自然現象を起こすと思うのですが、どうやらイランの人たちは幽霊の存在を信じていないとのこと。
イスラム教において死は終わりではなく来世への始まりで、終末の日(ノストラダムス的な)がやってきたとき、唯一神のアッラーを信じる者には楽園への道が開き、永遠の生命が与えられるとされています。
だから、彼らにとって死んで幽霊になって化けて出るなんていることは、その楽園への片道切符を捨てるに等しいことで、そんな馬鹿なことはするはずはありません。
と言うわけで、イランに幽霊は存在せず、ホラー映画の貞子もイランではただのコメディとなってしまうわけです。
- 施設の満足度
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5.0
クチコミ投稿日:2020/01/27
いいね!:4票
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