長い信仰の歴史をもつサン・ピエール教会(モンマルトル) Eglise Saint-Pierre de Montmartre
- 4.0
- 旅行時期:2006/12(約17年前)
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by wiz さん(非公開)
パリ クチコミ:82件
パリ・モンマルトル。
今では、サクレ・クール寺院の隣で静かに建つ サン・ピエール教会 は、
左岸のサン=ジェルマン=デ=プレ教会に継ぐ
パリ地域でも最も古い教会のひとつとして威厳を保っていた教会。
付近のテルトル広場やサクレ・クール寺院前の喧騒とはうってかわって
びっくりするくらい、とても落ち着いた空間が広がる教会です。
この空気感は、長い信仰の歴史をもつからこそなのでしょうね。
モンマルトル散歩の参考に・・。
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【 聖ドニの殉教の地とされる丘の斜面には、長い間殉教者記念堂(マルティリウム)が建てられていたのであったが、1133年、この丘の所有者であったフランス王ルイ6世は、殉教者記念堂の上に教区教会を建立しサン=ピエール・ド・モンマルトルとした。 丘の中心テルトル広場の奥に現在では肩身のせまいといったたたずまいで姿を見せているこの教会は実は、フランスで最も古く重要な教会だったのである。 パリのノートル=ダム大聖堂が建立され始めるのがようやく1160年になってからであったのだから。 】
【 ところで、古くからの信仰の中心であったサン=ピエール教会が、次第に歓楽の巷と化してゆくテルトル広場の片隅に埋れるがごとくになりつつあった1910年頃、この古い教会の真裏に、巨大な白亜の建物が完成した。 サクレ.クール教会である。 これはもちろんキリスト教会には違いないが、普仏戦争で起こった数々の悲劇を償うために発願されたものであり、信仰からというよりも社会的な主張にそって建立された記念物だったのである。 人々は歓楽の地モンマルトルのシンボルとしてここを目指して丘にやって来るか、エッフェル塔を登るがごとく、ここから見おろすパリの景観を求めて、ここを訪れるのである。 サン=ピエール教会のごとく長い信仰の歴史に繋がり、敬虔な教区の信者を抱いている教会ではなかったのである。 】
【 モンマルトルは、3世紀という古い時代に聖ドニが殉教した聖地というにとどまらず、中世紀にはパリから離れたひとつの僻地としてモンマルトル大修道院が築かれ、その広大な敷地内には左岸のサン=ジェルマン=デ=プレ教会に継ぐパリ地域でも最も古い教会のひとつとしてサン=ピエール教会が威厳を保っていた。 この教会は今でも、モンマルトルの中心ともいうべきテルトル広場の奥にある。 】
ユトリロ UTRILLO 展 (1985年) 図録 より
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写真右下は、ユトリロが描いた
サン・ピエール教会(背後にサクレ・クール寺院) @オランジュリー美術館
- 施設の満足度
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4.0
- アクセス:
- 4.0
クチコミ投稿日:2011/02/14
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