かつてスクンビット通りソイ11は、今となっては信じられませんが、日本人の多い比較的静かなソイでした。この辺りで旅行者用サービスアパートメントの草分け的存在であったグランドプレジデントに日本人客であふれていましたし、何件もの手ごろな日本食レストランもありました。今やグランドプレジデントはインド・アラブ系の姿が多いようですし、かつての日本食レストランはなくなり、多くの欧米人向けレストランやバーが建ち並ぶようになり、今やかつての面影を残すのは日本食材を多く扱うヴィラ・マーケットくらいでしょうか。ソイの中に駐車するマフィア絡みらしい悪質なタクシーの存在も、かつては見ることのなかった光景です。この「アロフト・バンコク・スクンビット11」は、いつしか、そんな環境の中のホテルになってしまいました。タクシーを呼んでもらおうとしても、周りのタクシーはメーターを利用しませんから、ソイ9、あるいは13方面に少し歩いた方が良いかもしれません。今回も2回目以降のタクシーは、電話で呼ぶことになりました。そちらの方が気持ちが良いですからね。さて、このホテルは2度目の利用になりましたが、相変わらず客を選ぶデザインです。レセプション・カウンターには小さなモニターが設置され、予約確認・サインなどは、そのモニター上で行われるようになっていました。ウェルカムアメニティは250ポイントと朝食の選択制で、他に何のベネフィットもありません。アサインされたのも前回同様にシックルームで、SPG上級会員用のアップグレードもありません。客室は30平方メートルほどということですが、それだけの広さは感じられませんし、窓の向こうは隣のアパートで、プライバシー的にもいただけませんね。ただ、ベッドは寝心地は悪くありません。バスルームはシャワーブースのみですから、バスタブ派には辛いところです。ナナとアソークという2大歓楽街の真ん中辺りということで、前回宿泊時と同様に、夜遊び中心の比較的若年層向けのホテルという評価で、私にとって何もアドバンテージはないと思います。