2004年の開業時から数年間、しばしば利用していたホテルです。当時はHHONORSのカテゴリー1で、無料宿泊特典は10000ポイントのみでしたし、客室料金そのものも100MYR代であったにも係らず、KLセントラル駅前という利便性、斬新なデザイン、驚きの詰まった客室、充実したエグゼクティブクラブラウンジと、費用対効果は非の打ちどころのないレベルでした。もちろん決して避けていたわけでもないのですが、今回は何と9年ぶりの宿泊になりました。KLセントラル駅を出て、信号待ちさえなければ歩いて十数秒、小走りならば数秒で建物内に到着します。館内のデザインは僅かに変更されてはいるものの、ほぼ十数年前の開業時と同様で、その斬新なデザインは現代でも何の違和感もありませんし、もちろん経年劣化など微塵も感じさせません。「ウェルカムバック!」の声と共によどみのないチェックイン手続きを終え、さっそく客室へ向かいました。客室はエグゼクティブフロアのレイクビュールームで44平方メートル、客室番号は前日にオンラインチェックインで自ら選ぶことができました。ドアを開け、ホワイエからオレンジの照明に彩られた廊下をぬけると客室部分です。ふかふかのクッションの並ぶソファー、寝心地の良いベッド、テレビはシャープ製の50型。壁面の大きな扉にはアイロン・アイロン台、ディレクトリーも壁面凹部分に収納されていますから、客室内はすっきりしています。そして圧巻は、ガラス扉を開けると客室部分と一体化するバスルームです。まるで日本人向けのような大きくて深いバスタブ、その横には壁面に折りたたまれた椅子付のシャワーブースがあり、客室のテレビや外の風景を眺められます。また洗面台に立てられたポールには拡大鏡と照明、その下にはイメージ映像の流れるテレビモニターまで付いており、その向きも自由に変えることができます。洗面台の裏側の独立したトイレはシャワートイレですし、中にはマガジンラックまで用意されています。いや~、今さらながら驚くような仕掛けが一杯の客室は素晴らしいです。エグゼクティブラウンジのカクテルタイムの内容も、隣のル・メリディアン・クアラルンプールのレベルが大幅に向上したため相対的な評価は下がりましたが、それでもカナッペの質はなかなか高いものがありますし、アフタヌーンティーの時間帯はまだまだヒルトンが上ですし、レストランのレベルも高いです。もちろんメリディアンホテルと共通の巨大なスイミングプールも楽しいですし、その脇を走るボードウォークでは洞窟探検?まで楽しめます。