いろんな要素があって生き延びてきた寺なんだと思います
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- 旅行時期:2024/04(約2年前)
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by たびたびさん(男性)
近江八幡・安土 クチコミ:114件
桑實寺は、観音寺城跡に登るのにここを経由するのが一番いいとの情報で向かいました。ふもとの集落から寺に向かっては、長い石段が続いていて、確かにそれなりの覚悟がいるのですが、結局、その石段を上ることが観音寺城跡への近道になるというのはその通りだと思います。なお、この寺の境内に入るところで拝観料を取られますが、この石段を管理してもらっていることを考えれば当然なのかなとも思います。
ところで、創建は白鳳6年(677年)。天智天皇の勅願寺として、藤原鎌足の長男、定恵和尚が開山とか。現在の本堂は南北朝の頃のもの。住職が内部も見せてくれましたが、間口7間、奥行き8間の入母屋つくり檜皮葺の建物は、折り上げと二重の小組格天井。外観から見る堂々とした構えだけでなく、最上級の格式も備えた意匠があってとても驚きました。
安土の街にあって、その歴史は安土城や観音寺城の歴史なんか目ではない。始まりは天武天皇に建立が許可された三井寺のもうひとつ前の時代ですからね。また、六角氏が観音寺城を居城としていた時代ですが、天文元年(1532年)、室町幕府12代将軍足利義晴がここに仮の幕府を設置したということですが、その頃でも寺には相応の位置づけがあったのでしょう。いずれにしても、いろんな要素があって生き延びてきた寺なんだと思います。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 3.5
- 人混みの少なさ:
- 3.5
- バリアフリー:
- 3.5
- 見ごたえ:
- 4.5
クチコミ投稿日:2024/11/20
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