全国的に類を見ない遺構 ~ 旧済生館本館・山形市郷土館
- 3.5
- 旅行時期:2024/05(約7ヶ月前)
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by 機乗の空論さん(男性)
山形市 クチコミ:17件
霞城公園内の木立にすっかりと馴染んだ「旧済生館 本館」は緑に映えるデザインと色彩が文明開化の象徴として建築され明治の最高傑作です。
明治11年に山形県立病院として竣工し往時としては一早く西洋医学を取り入れ、オーストリア人医師・ローレツを高額な高給で招聘し付属医学校も併設しました。
明治21年に一旦民営と成りましたが明治37年には山形市立病院・済生館と成り新たなスタートを切りました(現在も市立病院済生館として在ります)。
往時の横浜に在るイギリス海軍病院を参考にし、中庭を囲んで病室を円形に配置し、正面の塔屋は三層構造の独特の形態で他には類を見ないもので三層楼と市民が名付けたそうです。
1階の正面玄関は八角形のポーチで、2階は十六角形の大広間・講堂、螺旋階段で3階の八角形の小部屋とそれぞれの階にベランダを配した構造は木造3階建て擬和洋中風の建築。
しかも山形の宮大工300人の職人達の手によって僅か7ヶ月で完成したとは驚きで凄いこと!。
見上げれば中華風寺院のようにも観えますが?、情報の乏しかった往時にどのようにして設計からデザインまで成し得たのか不思議です?。
ともあれ往時の宮大工達の創意工夫であればその知識や経験は余りにも闌けた凄過ぎる創造と能力としか言えませんね。
また、館内見学は無料なので是非ともお薦めします!、1階の旧病室にて医学における様々な資料や展示なども判り易いもので館内見学と共に楽しいものでした。
特に1階玄関ロビーや2階への細くて狭い階段はちょっと厄介です、それ以上に3階への螺旋階段は実に美しいものでか一般開放されて無いのが残念です。
遺構が好きで全国の様々なものを見学しましたがデザイン的にも色彩的にもこれほど特徴のある和洋中折衷建築は類を見ないものです。
- 施設の満足度
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3.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 3.0
- 山形駅・西口から徒歩で10分と判り易い!
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- 入館料が無料なのは有難い!
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- 入館する観光客は意外に少ない?…
- 展示内容:
- 4.0
- 素晴らしい遺構であり展示内容も充実!
- バリアフリー:
- 2.0
- 狭い階段が有るので厳しいかも?
クチコミ投稿日:2024/08/01
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