山頂まで長靴で行ける雪山(4月初旬)
- 4.5
- 旅行時期:2023/04(約3年前)
-
-
by しそまきりんごさん(男性)
名寄 クチコミ:47件
この山の醍醐味は何と言っても、
・冬山の樹氷の美しさ
・山頂小屋での宿泊
ではないだろうか。
標高987m。麓の名寄市のピヤシリスキー場から道幅が広く、そしてあまり険しくない林道が続いていて(スキー場(標高約200m)から11.6km)、山頂近くまでオフロードの車などで行けそうであるが、実際は山頂手前、2km地点の標高782m辺りから登山道がスタートとされている。
前述の理由から、冬がおススメの山である。冬はスノーモービルの轍跡がしっかり付いていて、道迷いもなく、そして歩きやすい。できることなら、名寄駅前の観光協会でやっているスノーモービルのツアーに参加して登った方が楽で、そして爽快感が楽しめる。¥12,000円するが、7歳以上からドライバー付きで楽しめるそうだ(2022-3年冬季)。
もっとも、麓にスキー場(九度山)があるなど、スキーの山であるから、スキーでも十分に行ける。もちろん、下りはバックカントリーであるが、視界の良い日は山頂から麓の名寄市の街並みと平野が一望できるなど、あまり山深さを感じず、事前に地形図を理解してスマホのGPSを利かして登れば不安を感じない。ただし、さすが道北の山だけに気温は低いので、それなりの準備が必要だ。
スキー以外では、スノーシューやアイゼンなどがあるが、林道を行く限り、全くの不要である。4月の初め、まだ雪も締まっていて、長靴あるいはスノーブーツで十分に行けた。バックカントリーに出るなら、スノーシューはほしいところ。
バックカントリーなら、コース取りには注意したい。林道が大きく南側に迂回して距離があるため、麓のスキー場を結ぶ直線最短ルートを選んでしまうと、ピヤシリ川の谷の沢に降りてしまう。上流部は谷が険しくて河原が無く、一部、淵のように川床まで切れ込んでいる箇所があったり、渡渉の雪の踏み抜きに注意が必要だったりするが、水深は全然深くない。もっとも、スキーだったら、距離を気にすることなく、等高線を見て広い尾根が広がる、滑りを楽しめるルート取りをするだろう。
山頂の山小屋での宿泊は無料で、薪に薪ストーブと、寝台にマットレスは置いてあったが、最低限の寝具は持ち込みたいところ。宿泊帳簿にも書いてあったが、美しい日の出と樹氷、それに360°周囲の風景を眺めたら、一生の思い出になること間違いなしである。日が昇って溶ける前の最も美しい樹氷をここでは眺めることができる。
冬の間、日の光や弱々しく、鉛色の空に吹雪の日もある北海道の気候であるが、2月、3月を迎えるころになると、すっきりと快晴の青空が広がる日も出てくる。訪れた時は、何と山頂でも無風の日で、薄っすらと利尻山の山影も望めたが、オホーツク海側は残念ながら雲が立っていた。ダイナミックな山頂パノラマ、青空に映える繊細な樹氷と、おおよそ東京や札幌などの都市に住んで、そこから出ないと、なかなか味わうことのできない爽快な体験をすることができた。
- 施設の満足度
-
4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 1.0
- 景観:
- 4.5
- 人混みの少なさ:
- 4.5
- バリアフリー:
- 1.0
クチコミ投稿日:2023/04/04
いいね!:0票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する