冬は夏山のイメージで行ってはいけない
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- 旅行時期:2023/03(約3年前)
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by しそまきりんごさん(男性)
苫小牧 クチコミ:71件
天気の良い3月上旬に登山…と言っても、雪山登山です。夏山は、メインの支笏湖側の7合目から東山(標高1022m)に登ると、標高差350mあまり、約1.5kmのコースです。傾斜もほかの山に比べたら、キツくなく、登山道中も大岩のない砂礫地のイメージがあって、コース距離も短いため、初心者・入門者向けの山という印象があります。
しかし、冬山は違います。夏山のイメージで行ってはいけません。
・スノーシューあるいはアイゼン(×軽アイゼン)必須。
・道道141号線(樽前錦岡線)が冬季閉鎖のため、支笏湖沿いの国道453号線との分岐から約6.4km(標高差350mほど)の雪道をひたすら歩く。
・気象条件にもよるが、7合目から山頂は強風。
支笏湖沿いの国道453号線分岐には、10台ほど停まれる道路脇スペースが設けられていました。道道141号線に入ると、除雪はされていませんが、ヒュッテの管理用スノーモービルや多数の登山者が通るほか、積雪の少な目の太平洋側であるため、1m幅ほどの踏み固められた雪道ができていて、長靴やスノーブーツに何もつけずにツボ足でそのまま歩けました。
7合目では公衆トイレがあり、冬でも利用している人を見かけましたが、中の状態は分かりません。7合目から上は、それまでと違い、雪深さ、傾斜ともにぐっと難易度が上がります。東山分岐を経由しない直登コースを選びましたが、スノーシュー無しでは、滑ったり埋まったりして行けませんでした。
訪れた時は、みんな直登コースで登っていましたが、見晴らしの良い傾斜が30度を少し超えそうな大氷壁が広がっており、強風が吹きつけていました。これでも下界では無風の日でした。斜面は、強い風で鞣され、光沢を持った白いプラスチック板のようなパキパキの質感で、風紋で表面は荒れていました。ただ、スノーシューのエッジは食い込んでくれましたが、直登では平らな場所が無く、斜めで足裏に力をかけて一時休憩するか、ひたすら登り続けなくてはならなかったので、結構、足に来たほか、振り向いて写真を撮る余裕があまりありませんでした。そして氷壁の上部に達すると、岩の表面が露出するようになり、コース取りやエッジを掛ける場所を慎重に選んで登りました。
東山山頂においてもかなりの強風。山頂部は雪が風で飛ばされてかなり無くなっていました。なお、お鉢巡りでは、コース中にかなり風が弱くなっていた場所もありました。
山頂風景は、白く雪の積もった広大な火口原にパンケーキのような溶岩ドームが鎮座していました。支笏湖は、やや風不死岳に隠れていて、3分の1ほどが見える感じです。東側は石狩平野南部から苫小牧へつながる平原が広がっていて、遠くには苫小牧の煙突が見えるなど、雄大な景色が広がっていました。また、訪れた時には天気が良かったので、羊蹄山や双子の山、尻別岳もよく見えていました。
なお、アプローチなどのコース距離が長くなりますが、傾斜的には南側の錦岡コースから西山を経由して登ると登りやすいですが、林道を抜けてから2、3mの高さの小沢をいくつも越えるのが、雪山ではちょっと面倒くさかったです。公共交通機関を使えば縦走も可能ですが、支笏湖温泉などの宿を使わなければ、バスの時間の制約を受け、動き出しが9時30分くらいになり(錦岡コースの樽前ガロー出発でも同じくらい)、登山口までも3.5kmほどの道のりが追加されます(千歳駅からのバスで「スキー場入口」下車の場合)。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 2.0
- 景観:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- バリアフリー:
- 1.0
クチコミ投稿日:2023/03/06
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