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伊都国歴史博物館

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魏志倭人伝にも記載のある伊都国の博物館

  • 4.0
  • 旅行時期:2022/11(約3年前)
たびたびさん

by たびたびさん(男性)

糸島市・前原 クチコミ:39件

伊都国歴史博物館は、魏志倭人伝にも記載のある伊都国が糸島にあったと推定される根拠となった出土品の展示と解説を行う施設。三雲南小路遺跡、平原遺跡から発見された大量の銅鏡は中国では王侯の所持するものであり、遺跡が王墓とされる所以。ただ、それだけではなく、中国貨幣まで含まれる青銅器や鉄器は前漢との交流があったことを示しており、多様な土器類からは朝鮮半島、国内では中国地方、畿内、東海地方とのつながりも指摘されるほか、水銀朱、ヒスイや玉、船に関係する木製品などクニとしての活発な経済活動が想像される出土品も豊富です。時代は少し後になると思いますが、甕棺に刻まれた文字や硯の発見も早い時期から文字を理解する人がいたという証拠ですから、かなり重要ですね。
しかし、一方で、伊都国のことがこれだけ分かってきているのに、世の中の注目は圧倒的に邪馬台国であり、その差は歴然。伊都国はヤマト政権につながるものではないという位置づけから多くの遺跡の一つという評価の範囲を出ていないようにも思います。そういう意味では、唐津の末盧館や春日市の奴国の丘歴史資料館も同じ印象かな。
ここからは私の想像ですが、邪馬台国は伊都国や末盧国、奴国の100年後くらいの時代ですが、それらのクニと大差なくヤマト政権に直接つながるものではないのではないか。ちなみに、縄文時代が弥生時代に変わるのは稲作が伝わったというだけではなくて大陸から弥生人の流入があったから。その流入は古墳時代まで相応の規模で続くとされていて、その間にヤマト政権を生み出す集団の流入があったのではないかという仮説です。ムラが小さなクニを生み、自然発生的に古墳時代が始まりヤマト政権が生まれるという説は期間が短すぎてちょっと無理があるように感じます。ヤマト政権の誕生は大きな歴史の転換ですから、何かの文化や知識が伝わってそれがきっかけとなるといったことだけではなくて、新たな人々や集団の流入もあってこそ歴史が動いたとする方が自然な気がするんですね。そして、その過程で同じくらい重要なことは縄文人と弥生人の混血と同様に旧弥生人と新たな集団との混血もたぶんに進んだということ。中国や朝鮮のように民族浄化の動きは認められないということであって、それが日本人のルーツを考えるうえで大きなポイントだと思います。ゲノム解析の進歩なども含めて考古学はまだまだ発展途上。日本人のルーツにかかるダイナミックな流れが解明されるのはまだまだこれからのような気がします。

施設の満足度

4.0

利用した際の同行者:
一人旅
アクセス:
4.0
コストパフォーマンス:
4.0
人混みの少なさ:
4.0
展示内容:
4.0
バリアフリー:
4.0

クチコミ投稿日:2023/02/14

いいね!:5

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