もともとは東海道本線のバイパス線
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- 旅行時期:2022/01(約4年前)
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by おけいはんさん(男性)
掛川 クチコミ:1件
静岡県掛川市の掛川から湖西市の新所原までの39駅、67.7kmを結ぶ、全線非電化・第三セクターのローカル線。通称「天浜線」で、1987年3月、旧国鉄の特定地方交通線であった二俣線を継承しました。旧日本軍の要請により東海道本線の天竜川鉄橋や浜名湖橋梁、浜松の中心部の鉄道施設が敵軍の攻撃により不通になった場合に備えて建設されたバイパス路線で、1935年4月に開通。当初は岐阜県の大井町までの計画でしたが、関東大震災による財源不足による計画変更を経て、現在の浜松市を迂回するルートになりました。実際、1944年の東南海地震や1945年の東海道本線が空襲や艦砲射撃で不通になったときは、迂回ルートとして機能したことがあります。
列車は内陸部を走りますが、浜名湖の水景、田園風景、茶畑に加えて天竜川と、東海道本線では味わえないさまざまな車窓が楽しめます。途中、天竜二俣駅には蒸気機関車時代の名残りと言える扇形庫や高架貯水槽などが残っており、建国ツアーも行われています。また、新所原駅は静岡県最東端の駅で、200m程度で愛知県豊橋市という場所にあり、天浜線への転換前は豊橋方面に直通列車が運行されていたことから、今もガーター始めと築堤が残っています。さらに無人駅の有効スペースを図り、飲食店や物販店のある駅があり、さまざまなグルメも楽しめます。
定期列車は全て普通列車で、全ての駅に停車。ワンマン運転で、均等間隔ではないものの、ほぼ1時間に1本の運転。掛川~新所原を通して運転される列車に加えて、天竜二俣を発着する列車や区間列車などもあります。途中、西鹿島駅では遠州鉄道と接続。1966年までは遠鉄の片乗り入れが行われていました現在、天竜二俣などまでの乗り入れが検討されていますが、事業費などから今のところ実現の気配はありません。しかし、西鹿島駅での接続は良く、同社との共同の企画なども行われています。
車両は、1987年の開業時に導入されたレールバス(TH1形)は2005年までに、1995年に輸送力増強のために投入されたTH3000形は2021年にそれぞれ引退。現在は2001年から登場した、日本各地の第三セクターで活躍する新潟トランシス製のTH2100形14両と、団体列車運用も想定したTH9200形1両を保有。ボックスシートで、加速もよいが、トイレがないのが残念。湘南電車カラーやキハ20カラーの車両、エヴァンゲリオンラッピングなどなど様々なカラーの車両が走っており、同社のウェブサイトで、ラッピング車両のダイヤが確認できます。
- 施設の満足度
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5.0
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 車窓:
- 5.0
クチコミ投稿日:2022/07/05
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