建物も展示も超一級！

5.0
旅行時期：2022/03（約4年前）

ミナミ（難波・天王寺）クチコミ：2件

今回の訪阪のハイライトは、なんばの「高島屋資料館」でした。

資料館は日本橋の堺筋に面した昭和初期竣工のビルの中にあります。
11連アーチのアーケードが圧巻。「和洋折衷」というより、ヨーロッパの街そのものを感じさせる洒脱なデザインです。

当初は松坂屋大阪店として建造。その後高島屋の手に渡り、戦後は結婚式場などとして使われたというこのビル自体、大阪の生きる歴史と言えそうです。2021年に重要文化財に指定され、現在は資料館のほか滞在型ホテルなどを擁しています。

今年は1922年の高島屋の大阪進出から100周年ということで、資料館では「大大阪の百貨店」という記念展をやっていました。

プロジェクターで壁に投影される年表が力作。
市内各エリアの栄枯盛衰、各百貨店の特徴などが世相とともに偲ばれ、下手するとここだけで2、3時間は見入ってしまいそう。
建築パーツや、当時のポスターなどもしっかりと保存されています。

パネル写真の中の人々の嬉々とした表情が印象的。
戦前の大阪って勢いがあったんだなぁ。
百貨店もものすごく輝いていたんだなぁ。

良い展示は、固有のテーマに留まらず、
さらに広い世界、普遍的なものを感じさせてくれます。

建物を維持するだけでも大変なはずなのに、
このような展示を定期的に行っているとは。
高島屋という企業の底力を感じました。