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平民宰相に学ぶ

  • 4.0
  • 旅行時期:2021/10(約3年前)
毛利慎太朗さん

by 毛利慎太朗さん(男性)

盛岡 クチコミ:24件

10月24日(日)に来館。
企画展示室はちょうど入れ替えのため、それを拝見できなかったのは残念であったが、かわりに隣接する生家の内部を拝見できたのは良かったな~と思う。
ちなみに生家の見学は入館料に含まれる。
同じ茅葺きの旧沼田家住宅(一関)に比べ、外観はこじんまりとしている感じだったが、居間(原の祖父が使用)は本格的な書院造りで、付書院の沼田家と比べ「さすが盛岡藩」だな~と感嘆の声が出る。
常設展示の目玉は、なんといっても原が暗殺されたときに着ていた背広なのだが、それよりも伊藤博文・西園寺公望・渋沢栄一などからの手紙が展示の半分を占め、なかなか見ごたえがある。
一瞬「盛岡てがみ館」に来たのかと錯覚してしまうくらいである。
脇に概要がさらっとかいてあるものの、「~申し候」と昔の言葉で書かれているため、原文は解せない面もあったが、原が内相在任時、山縣有朋からの手紙では「国外の社会主義者には気をつけろ!」とあって、小姑みたいにネチネチとした印象をうけ、政党嫌いの山縣公らしいところもある。
最後に、個人的に気になった展示は、1990年11月25日付の日経新聞の記事で、内容は「歴代の名宰相ランキング」であった。
恣意的な展示ではあるものの1位は当然原で、2位・吉田茂、3位・伊藤博文といったところか。
続けて、解説文を読むと「6位の濱口雄幸は外相に幣原喜重郎、蔵相に井上準之助を抜擢したのがよかった」的なことを書いてあった。
濱口内閣の軍縮路線は一定の評価もあるものの、井上蔵相の経済政策については金本位制でデフレを招いて、高橋是清がこの尻ぬぐいをさせられたことを考えるとなんだか複雑である。

施設の満足度

4.0

利用した際の同行者:
一人旅
アクセス:
3.0
盛岡駅より約2キロ
コストパフォーマンス:
4.0
入館料200円(障がい者は免除)、展示は充実してるほう
人混みの少なさ:
5.0
静謐な館内
展示内容:
4.0
当日は生家の内部も拝見できた。
バリアフリー:
3.0
玄関部分は階段のみで改善の余地あり、多目的トイレあり。

クチコミ投稿日:2021/10/25

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