国分尼寺の理解が深まります

5.0
旅行時期：2020/10（約5年前）

by ゆっくさん（男性）

市原クチコミ：6件

　車で訪れました。駐車場は住宅街の中にあり、一瞬アパートの駐車場かと勘違いしそうになりました。
　8世紀に聖武天皇の詔により全国に建立された国分尼寺の一つです。上総国は桓武天皇の皇子が国守となる親王任国の一つだったそうで、上総国の国分尼寺は日本最大だそうです。
　国分寺は室町時代までには衰退したとのことですが、現在、往時の1/3程が発掘され、国の史跡に指定されています。全国では国分尼寺跡は場所がわからなくなっていたり、わかったとしても石碑だけや広場になっているのが多い中で、ここは中門と回廊等が遺跡の上に当時の材料、技法でちゃんと復元されており、気合を感じました。また、併設された展示館では、国分尼寺の詳細なジオラマもあり、復元された施設と共に、当時の姿をイメージできます。
　なお、上総国のことだけではなく、仏教伝来から、なぜ国分寺・国分尼寺を建設したか、そしてなぜ衰退したか等についても説明があり、その時代の理解を深めるのに非常に役立ちました。そして、嬉しいことに、これらの規模なのに施設は無料で見学できました。
　南西方向1km弱の場所に市役所を挟んで国分寺跡があります。こちらには現在も国分寺が存在しており、広大な跡地は芝生となっていました。