何故外国人は華厳滝を見に来るのだろう

3.0
旅行時期：2019/11（約6年前）

by kirstiNorgeさん（非公開）

日光クチコミ：17件

華厳滝を明智平と中禅寺湖から見た。明智平展望台から見た華厳の滝と中禅寺湖の方が全体像が見え、滝と湖の関係が解りやすい。
日本三名瀑という那智の滝、華厳滝、袋田の滝のすべてを見たことがある。
滝だけを比較するとそれらのいずれかより、富士宮市にある白糸の滝の方が好きである。
理由は、白糸の滝は滝つぼまで無料で近づくことができる。ところが華厳の滝つぼ近くに行くには有料エレベータで行かねばならない。
もうひとつ、私が白糸の滝を好きな理由は、白糸の滝は大きな滝を中心として、谷は半円形を描き、周囲の崖からは水が細い滝が無数に流れ落ちている。
そのせいか白糸の滝の周囲の崖は常に緑である。ところが今回見た華厳滝は滝の周囲は枯れ木ばかりあり、緑が全く見られない。
では、何故、人は華厳滝を見に来るのであろうか。
その理由の一つは華厳滝の生成にあるのでないかと思う。華厳滝は河川が溶岩流に依ってせき止められて、中禅寺湖ができ、そこから水が流れ出ている。
噴火に依ってできたダムからの放水路が華厳滝である。火山の存在により、中禅寺湖周辺には、温泉が多い。
華厳滝を見に来る人は、湖と滝と温泉を楽しむことができる。
さらに麓に行けば、世界遺産の日光東照宮も楽しむことができる。
一方、白糸の滝の近くには大きな湖がない。遠く離れたところに富士五湖があるだけである。
温泉は遠く離れた身延にあるのみである。寺社仏閣は近くにあるのは大石寺のみである。
華厳滝には多くの外国人が見に来ている。同行した妻と何故、外国人は、華厳の滝を見に来るだろうか、議論になった。妻は、華厳の滝のような幅が狭い滝は海外にはないから日本に見に来るのではないかとの意見であった。
確かに私も、十数カ国北米ヨーロッパを旅行したことがあるがあまり滝を見たことがない。北米ではナイアガラの滝だけである。但し、私はヨーロッパのノルウェーでは、いくつもの滝を見ている。
VOSSからGUDVANGENへのフィヨルド・パス専用ルートの下り坂の途中で見える滝、GUDVANGENの周囲の断崖から流れ落ちる複数の滝、GUDVANGENからFLAMへのフェリー上から見える滝、いずれの滝の幅、落差と形状は華厳滝に類似している。
フィヨルド周辺に存在する滝と華厳滝と異なるのは、生成の原因ではないかと思う。フィヨルド周辺に存在する滝は、地表面が氷河によって削り取られ、断崖ができた結果、地表面を流れていた河川が滝となって、流れているのではないかと思う。
ノルウェー人にとっては華厳滝の形状は珍しくない。