乗り鉄でなくても乗りたくなる豪華特急、見晴らし良く快適でカフェテラスもよい

3.5
旅行時期：2018/12（約7年前）

by toshikunさん（男性）

ミナミ（難波・天王寺）クチコミ：29件

2013年から大阪難波-賢島間と近鉄名古屋-賢島間の一日一往復する観光特急で、1号車前方と6号車後方は天井まで広くガラスエリアのパノラマカーとなっており、しかも床面も通常より70㎝も高くなっていて見晴らしがよくなっている。プレミアムシートは三列の大きな革張りシートで、一人分のコストが軽自動車と同じ位だと言う。6両一編成のコストは18億5000万円という超豪華列車である。2014年秋からは14億5千万円を追加投資して、京都-賢島間にも就航し現在は三編成が往復している。通常の特急料金に加えてしまかぜ特別料金が必要となるが、運航開始から5年も経つのにいまだに平日でもほぼ予約がいっぱいで、満席状態での運行をしている。時間帯によっては空席が目立つアーバンライナーやビスタカーとは一線を画している。今回急に思い立ってこの日しか行けない状況だったのだが、その日の予約を見るとたまたま先頭車両の6B/6Cの隣りあわせだけが空いていた。因みに乗ってから気付いたが、車両番号は下りの先頭が1号車は新幹線と同じだが、座席番号は後ろから1,2となっている。1号車の乗車口が車両の後ろにしかないためかも知れない。だから6B/6Cは前から6列目ではなく、4列目である。先頭車両の全面がガラス張りだが、実は最前列以外の席からの前方の眺めはそれほどよくない。シートがハイバックで立派過ぎて視界を妨げるからである。勿論、カメラを上に持ち上げたり、立ち上がれば前方の視界は開けている。シートは電動フットレスト付の電動リクライニングだが、元々ゆったりとして少し後ろに傾斜したシート形状なので、リクライニングなどしなくても十分楽に座っていることができる。腰の部分には空気圧に寄るランバーサポートも設置されており、リズムボタンを押すと出たり引っ込んだりするが、動きが遅いのでマッサージ効果はほとんどない。天井部まで回り込んだ大きなサイドウインドウには電動カーテンが設置されている。先頭車両は前述の通り70㎝床が高くなっているので、乗車後階段を3段ほど上がる必要があり、車いすでの利用は難しい(車椅子の乗車スペースもない）。車両連結部には無料の大きめの鍵付ロッカーとスーツケース置き場が用意されている。二両目前方には多目的トイレ、パウダールーム、男性小用トイレ、洗面室も備えており、洗面台は石鹸、水、乾燥が電動になっている。3両目はカフェテリアで、海鮮ピラフや松阪牛カレー、松阪牛重、スイーツセットなどを頂くことができる。4両目には個室とサロン席が設定されている。大阪-賢島間は約2時間20分だが、カフェテリアで食事をしたりしているとあっという間に過ぎてしまい、全く退屈しないし、疲れると言うこともない。ずっと満席の人気を保っているのもうなずける。難波から乗ると鶴橋を過ぎたあたりでおしぼりと乗車記念カードが配布される。座席番号の横にカラーランプが付いており、どうやら緑は予約あり、青は空席のようだが、オレンジの意味は良く分からない。宇治山田を過ぎると先頭付近の座席にも空席が目立つようになるが、自席以外に座っていると車掌から注意されるようだ。チケットレスで乗っていると車内検札で画面を旨く見せられるかどうか緊張するのだが、今回は東海道新幹線同様に検札はなかった。賢島駅に着くと京都から来た列車と2台が並んだ姿を見ることができる。また大阪難波駅でも入線の時から写真撮影したいと思ったが、入線時刻は明記されていなかった。10時30分頃に、日本橋駅方面から回送列車が一旦3番線に入って停車し、西九条方面に走り去った後、改めて10時35分頃に1番線に入線してくる。停車時間は5分くらいしか無く、余りゆっくりと写真撮影はできない。賢島では長い時間停まっているので、多くの人がアテンダントに依頼して写真を撮ってもらっていた。