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本当は教えたくないワインと楽しむ四川料理の店

  • 5.0
  • 旅行時期:2018/10(約7年前)
oranger03さん

by oranger03さん(男性)

キタ(大阪駅・梅田) クチコミ:133件

あの汁なし担々麺の味が、鴨鍋が忘れられず、風の噂で「好吃」という名に変わっているという事でしたが、オーナーの元の店に戻ったんですね!「何」がなくなってから、いつの間にやら南森町が汁なし担々麺の激戦区になったようですが、この店が復活したら、その戦いが嘘のように思えるでしょう!きっと次元が違います。何故ならここの麺は中華麺ではなく、パスタだからです。シビ辛も味付けも全く同じ土俵にはありません。

そんなことで、一度訪れねばと思っていましたが、ヒョンなことでそのチャンスが巡って来ました!シビ辛と赤ワインが大好きな二人、ピカピカに磨かれたガラス戸を開けて店内に入ると反り橋を渡ってテーブルに。「何」より一段と垢抜けて大人の雰囲気になりました。二人の大好きなプリミティーボ系のワインが3種もある‼️今日はボディのしっかりしたプリミティーボを選択。四川風の濃厚で香り豊かな料理とジャストマッチすることが期待出来ます。前菜に「不思議な味の…」鶏または海老とあり、棒棒鶏風だということで味の予測出来る鶏はやめて海老に。ほどなく運ばれて来た料理、見た目にも綺麗でこの店の実力が伺えます。ワインも好み通り、色合いも濃厚な料理を口に含むとさまざまな香りが口の中を駆け巡ります。なんと海老は半生状態でその甘みと食感が海老をチョイスして正解だったと驚きとともに伝わって来ます。香り立つ前のワインと香り豊かな料理のマリアージュ、まずは料理が先行します。懐かしい店主が山椒パンを運んで来ました。「何がなくなってショックでそれからあちこちネット検索して…」と伝えると照れくさそうに笑みを浮かべる店主。病気で倒れて店を閉め、一年ほどして今のところに元々の店を復活したそうです。歩き回っても見たけど、ちっとも気づかなかった私がアホでした。パンの中に潜んでいる粒山椒を齧ると一気に痺れ感が。これで口内をリセットしたら野菜の甘みたっぷりの水餃子へと進みます。これまた本格中華のスタイルの中、西安で食べた屋台の味が蘇って気持ちは一気に西域へ。しっかり花開いたワインがスネ肉の煮込みを待ち受けます。骨を枕に供された煮込みは生姜の効いたソースが「これは一体、中華か⁉︎」と友人の口からついて出て来ます。高級イタリアン店に行ったかのような錯覚に囚われます。生姜が辛うじてアジアに引き戻して三人の博士が訪れたマグダラの丘が見えてきました。トロッとしたゼラチン質と肉の繊維が歯ぐきを喜ばせ、ワインとともに舌の上でワルツを踊りだしました。要所要所で店主がキッチンに立つ後ろ姿が見えます。客の好みとワインの開き具合に合わせて微妙に味のコントラストを変えているかのような計算し尽くされた料理、全てがワインとうまくマリアージュしています。こんな楽しい食事はそうそうお目にかかれません。天の導きか、急に思いついた来店。終始貸切状態なのが不思議、店主とゆっくり会話が交わせて一段と楽しい食事になりました。〆はもちろん汁なし担々麺。変わらぬ味ですが、以前よりトンガリ感が弱まり、味に深みが出たように思います。いつも時代の一歩先を歩くが故に理解されにくいかつてのホンダカーのように、わかる人にはわかる、何処を差し置いてもお気に入りのトップに君臨しました。

施設の満足度

5.0

利用した際の同行者:
友人
一人当たり予算:
7,500円未満
利用形態:
ディナー
アクセス:
4.0
コストパフォーマンス:
4.5
サービス:
5.0
雰囲気:
5.0
料理・味:
5.0
バリアフリー:
3.0
観光客向け度:
3.5

クチコミ投稿日:2018/10/27

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