武佐岳

自然･景勝地

開陽台では物足りない人へ

4.0
旅行時期：2018/10（約6年前）

中標津クチコミ：23件

中標津空港から望む斜里・知床の山群の中で、正面にひときわ大きく堂々とそびえているのが武佐岳です。
空港に降り立った山好きな方は気になるのではないでしょうか。
中標津の市街や空港からも割合近く、何よりも標高、コースともに登りやすい山で、登山初心者にもおススメです。
その上、頂上からは、近くの開陽台を凌ぐ大パノラマ。
眼前に根釧台地が広がり、左手には国後島や知床の山群が続く様子、ちょこんと伸びる野付半島などが眺められます。
斜里岳、海別岳などの上から眺めるよりも、根釧台地の眺めはぐっと近く、雄大です。

標高は1005メートルです。
近くの山では屈斜路湖畔に佇む藻琴山と同じくらいですが、武佐岳の方は標高300ｍちょっとの麓から自分の足で登ります。
登山口は、中標津市街を北上し、空港ミルクロードに突き当たったところで、右に曲がります。
ここで左に行くと開陽台です。
3ｋｍほどアップダウンのある道を進むとクテクンベツ川を渡ったところで、クテクンの滝と武佐岳登山口の道路標識が出ているので、それを目印として側道に入り、しばらく行くと舗装が途切れるので、間もなく、クテクンの滝方面と登山口方面は分岐します。
そこから道なりに1ｋｍほど進むと登山口ですが、登山口の看板が出ているところよりも更に1ｋｍほど奥まで車で入ることができます。

登山口から3合目付近の憩清荘過ぎまでは、ゆるやかなアップダウンのある林道で、交差する林道に入らないように気を付ければ、ハイキング気分で歩けます。
憩清荘は無人で、傍には水場もあり、無料で泊まることもできますが、床敷きはあっても、寝具は無いため、持参する必要があります。
薪ストーブがありましたが、空き家のような雰囲気で、防寒には注意した方がよさそうです。
そこから5合目までは傾斜がありますが、5合目を過ぎると馬の背となっていて、以降、8合目付近までスカイロードのような快適な尾根歩きが楽しめます（一部、急登の局面もある）。
この辺りはダケカンバの樹林帯で、葉を落としている時期は根釧台地の見晴らしが利きます。

8合目を過ぎると、いよいよ山の本体に取りつきます。
急登ではありますが、振り向けば根釧台地の見晴らしもよく、南斜面のため日当たりもよくて、さほど苦になりません。
果たして山頂付近の二つの峰の窪みの辺りに至り、そこから右手の最高峰へと登っていきます。

山頂では、北側の視界も開け、訪れた時は雲に隠れてはっきり見えなかったものの、知床連山などの立派な山容も眺められます。
果たして、目の前には根釧台地の雄大なパノラマに、国後島など、まさに地図のとおりの地形が見えました。
標高270ｍの開陽台で眺めるよりも、圧倒的に周囲がよく見え、更に大地が丸く見えるような感じがしました。
登り1時間15分、下り55分で、写真を撮りながらの快適な尾根歩きが楽しめました。