熱海を一躍有名にした文学作品による観光名所です!
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- 旅行時期:2018/04(約8年前)
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by hiroさん(男性)
熱海 クチコミ:16件
明治時代の文豪「尾崎紅葉」の代表作である「金色夜叉(こんじきやしゃ)」は、この小説を読んだことが無くても幾度も映画化やテレビドラマ化されているので、誰もがを思い浮かべるシーンといえば、熱海海岸で主人公「貫一」の”ああ…宮さん。こうして二人が一緒に居るのも今夜限りだ。お前が俺の介抱をしてくれるのも今夜限り。一月の十七日。宮さん、よく覚えておきな。来年の今月今夜は、俺はどこでこの月を見るんだろうか! 再来年の今月今夜・・・十年のちの今月今夜・・・一生俺は今月今夜を忘れやしないさ。忘れるもんか。死んでも俺は忘れない! いいかい、宮さん。一月の十七日だ。来年の今月今夜になったなら、俺の涙で必ず月を曇らせてみせるから、月が、月が、月が、曇ったなら、宮さん、俺がどこかでお前を恨んで今夜のように泣いていると思ってくれ”という名セリフと共に許婚(いいなづけ)の「お宮」を足蹴にして立ち去る場面ではないでしょか?
「金色夜叉」は、1897年(明治30年)から1902年(明治35年)にかけて新聞に連載の「前編」、「中編」、「後編」、「続金色夜叉」、「続続金色夜叉」、「新続金色夜叉」の全6編からなる長編小説として発表されましたが、執筆中に「尾崎紅葉」が37歳の若さで死去したため未完成となっています。
1909年(明治42年)に「尾崎紅葉」の門人である「小栗風葉」が紅葉の残した「腹案覚書」を基に「終編金色夜叉」を書き継いでいます。
『貫一 お宮の像』は、熱海を一躍有名にした文学作品「金色夜叉」による熱海での名場面(前編第8章)を再現した銅像で1986年(昭和61年)に制作された観光名所の一つです!また、2005年(平成17年)から夜間ライトアップも行われています。
『お宮の松』は、もともと道路中央にあり「羽衣の松」と呼ばれており、1919年(大正8年)に「小栗風葉」が「羽衣の松」のかたわらに「金色夜叉」の句碑を建てたことから『お宮の松』と呼ばれるようになっています。
自動車の復旧による道路の舗装や排気ガスの影響により、現在の『お宮の松』が2代目として1966年(昭和41年)に植樹されています。
現在、初代『お宮の松』の切り株が2代目『お宮の松』の脇に展示されています。
『お宮の松』と『貫一 お宮の像』へのアクセスは、「JR熱海駅」から、徒歩12分程度(約900メートル)の国道135号線沿い「熱海サンピーチ」に面しており、2014年(平成26年)に完成した「ジャカランダ遊歩道」の一角に位置します。(ジャカランダは、南米産ノウゼンカズラ科の樹木で世界三大花木の一つに数えられています。)
何年も前に自動車で何回か国道135号線を通り、『お宮の松』と『貫一 お宮の像』の前を素通りしていましたが、今回は電車で熱海を訪れて初めて立ち寄ることができました。
『お宮の松』と『貫一 お宮の像』周辺は、とてもきれいに整備されており、訪れた際は天気も良く海外の南国リゾートにいるような雰囲気が味わえるお薦めの観光スポットです。
6月に世界三大花木で青紫色の花を咲き開催される「ジャカランダフェスティバル」の時期や1月17日に『お宮の松』と『貫一 お宮の像』の前で開催される「尾崎紅葉祭」の時期に合わせて、また訪れてみたいです!
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 3.5
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- バリアフリー:
- 4.0
- 見ごたえ:
- 4.0
クチコミ投稿日:2018/05/24
いいね!:7票
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