謎のスイッチバックがあります♪
- 5.0
- 旅行時期:2017/03(約9年前)
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by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)
出雲市 クチコミ:45件
島根県東部を走る一畑電車。王手私鉄の中古を独自カラーに改造して走らせている鉄男・鉄子ならばよだれが出る楽しさがある私鉄です。数年前〝RAILWAYS
49歳で電車の運転士になった男の物語〟の舞台となった一畑電車、その撮影には沿線の自治体や一畑電車の他、一畑電車の運転士養成委託を受けている京王電鉄等の協力がありました。
北松江線と大社線からなる一畑電車は、昼間ならば1時間に1本しか運行されない地方ローカル私鉄のひとつでしかありません。決して収益性が高いわけではなく、廃止バス転換の話も出るなど経営は厳しいのが現実のようです。
ただ周辺自治体のバックアップはかなりのもので、今年から導入される7000系車両は、現在出雲大社前駅に動態保存されているデハニ50型以来実に86年ぶりとなる〝両運転台仕様〟のものですが、その新造費用は国と沿線自治体の負担で賄われるそうです。
そのような経営状態ではありますが、一畑電車の旅には誰もが楽しめることがありました。それは一畑口駅のスイッチバック。松江しんじ湖温泉・出雲大社前・電鉄出雲市全ての駅から乗ってきた電車は、一畑口駅で進行方向が変わります。特に標高差があるわけでもなく、なぜスイッチバックなんだろう・・・と思うのですが、これは戦時中まで一畑口から一畑薬師に至る3.3kmの区間が存在し、その名残となって現在に至っています。レールは不要不急路線として撤去され、営業休止の後正式に廃止されました。
一畑電車を取り巻く環境は決して楽観できるようなものではありません。他では三セク化の後廃止になっている電鉄会社と同様、下手するとそれより悪いのかも知れません。しかし地域のこともあり、みすみす廃止となるようなことをやっているわけではなく、暗中模索の中で利用の改善を図っていることは、予備知識のない一人の観光客でもわかります。2両もしくは1両でのワンマン運行。それにアテンダントさんを乗せてガイドさせる等目新しく見えることも多々ありました。しかしアテンダント業務は3月いっぱいで終了となり、その後どうなるのかは不安でもあり、また楽しみでもあります。
少しでも鉄男・鉄子の気持ちがあれば、一畑電車の車両の面白さには気付くと思います。一畑電車のレール幅は狭軌の1,067mm、しかし現在2100系として運行されている元京王電鉄5000系は1,372mm。つまりレール幅が違うということです。京王の車両に営団地下鉄の台車をくっ付けて、内装は一畑オリジナルというのは、聞くだけでワクワクしてしまいます。〝楯縫仕様〟と〝一畑カラー〟の2100系と元東急車両の1000系に乗りましたが、この〝アンマッチ〟な感じが〝ここでしか味わえない!〟としか思えませんでした。
一観光客が一喜一憂したところでどうなるものでもないことだとはわかっています。しかし宍道湖北岸をトコトコ走る〝ばたでん〟に存在感をさらに上げて、集客を増やしてこれからも地元・観光客問わず〝足〟として頑張って欲しいと切に願います。
- 施設の満足度
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5.0
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- 乗り放題チケットがお得です。
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 混雑まではしていませんが、ガラガラでもありません。
- バリアフリー:
- 5.0
- 車椅子スペースはあります。
- 乗り場へのアクセス:
- 5.0
- 目的地からはそう離れてはいません。
- 車窓:
- 5.0
- いうことありません。
クチコミ投稿日:2017/04/06
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