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出雲大社

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御慈愛の御神像とタイトルがうたれています。

  • 5.0
  • 旅行時期:2017/01(約9年前)
たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん

by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)

出雲市 クチコミ:45件

〝大国主大神と兎の像〟と言われると一目瞭然ですが、境内案内に書かれている〝御慈愛の御神像〟だとすぐにはわかりません。神話の世界で誰もが知っている〝因幡の白兎〟の物語り、隠岐の島から因幡の国へと向かおうとした白兎が、ワニザメに〝仲間の数〟の多さを競おうと持ちかけて海に並べさせ、その頭の上を跨いで行って、渡り切る寸前に〝お前達は騙されたのさ〟と啖呵を切ったところ、ワニザメが激怒し、白兎の毛をむしりとり、丸裸にしてしまいました。

丸裸にされた白兎がその痛みで稲佐の浜で泣いていると、そこに大国主命の兄神(八十神)が大勢通りかかります。兄神様達は因幡の国の八上毘売(やがみびめ)という美しい姫神様のことを聞きつけ、自分のお嫁さんにしようと因幡の国へと向かう途中でしたが、面白半分に〝海水で体を洗い、風にあたって乾かすと良いだろう〟と兎を持ち上げました。その通りにした兎を待っていたのは、水分が飛ぶにあたって塩分が濃くなった海水が皮膚を引っ張り、ますます酷くなるさまでした。

余計に酷くなった痛みに耐えかねて泣き続けていた白兎のもとに、八十神達の荷物を全て背負わされた大国主命がずいぶんと遅れて通りかかりました。〝なぜ泣いているのか?〟と聞かれた白兎は、素直に理由を答えたところ、大国主命には八十神達とは違って〝河口で真水に浸かって皮膚を洗い、蒲の穂を付けなさい〟と聞き、その通りにしたところやがて傷も治り、毛も生えました。

たいそう喜んだ兎は、大国主に〝あんな意地悪な八十神達には八上毘売は絶対に靡きません。間違いなく大国主命様に靡きます。〟と言い残し、自ら伝令の神となり八上毘売の元に八十神達よりも前にこの事実を伝えたそうです。

兎神の話を聞いた八上毘売は、先を競って姫神に言い寄る八十神達二対し、素っ気なく〝私はあなた方ではなく、大国主命様に嫁ぎます。〟と返し、八十神達を追い返しました。

兎は八上毘売と大国主命との縁を見事に取り持ちました。その功績は〝白兎神社〟に於いて御祭神として崇められていることから現在にも伝わっています。この〝因幡の白兎〟が取り持つ縁はある特定の人やかなわぬ人との縁であるとされています。また白兎を助けた大国主命は優しさも兼ね備えており、そんなところが女性の心をしっかりと掴んだこともあるとされているようです。

八上毘売と大国主命の本来なら順序的にも力関係でも叶わぬ〝ご縁〟を取り持った白兎ではあるものの、ワニザメを騙したことには違いありません。その〝仕返し〟と取るならば、一概に白兎を被害者にすることも出来ないようにも思えます。確かにやり過ぎかも知れませんが、そこで大国主命がただ〝可哀想に・・・〟と哀れんでアドバイスをおくったのであれば、少し軽率だったようにも思います。

神話の世界ゆえあまり細かく書かれているものはありませんが、もし大国主命が白兎にひとこと〝お前も悪いのだよ〟とたしなめていたならまだ大国主命の〝お人柄〟と〝堅実さ〟を考えますが、その神話の世界で八上毘売より先に須勢理毘売(すせりびめ)と結婚をしていたものの、子供は八上毘売との間に先にできてしまったが八上毘売が須勢理毘売を恐れて子供を置いて実家に帰ってしまったなどと言う話から、意外にお人好しの恐妻家という像が見え隠れしているようにも思えます。

出雲大社に於いて大国主命と須勢理毘売は、今なお二神並んで鎮座されている現在、お人好しだけど優柔不断な大国主命は、〝まだ見ぬお相手の男子〟を目の色を変えて探している女子からはどう思われているのか?ちょっとだけ知りたいように白兎と向き合う大国主命の像を見ながらそう思いました。

施設の満足度

5.0

利用した際の同行者:
一人旅
アクセス:
5.0
出雲大社前〝四の鳥居〟からすぐです。
人混みの少なさ:
3.0
雨の日でも人は多かったです。
バリアフリー:
3.0
足元は砂利敷きでした。
見ごたえ:
5.0
見たらすぐにわかります。

クチコミ投稿日:2017/01/18

いいね!:3

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