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南風原陸軍病院壕址の碑隣に建立された慰霊碑です。

  • 5.0
  • 旅行時期:2016/02(約8年前)
たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん

by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)

知念・玉城・八重瀬 クチコミ:57件

南風原町3つの字にまたがる黄金森。ここに沖縄戦末期に沖縄守備第32軍直轄である南風原陸軍病院壕が作られました。那覇市街に置かれていた沖縄陸軍病院は、昭和19(1944)年10月10日の十・十空襲で焼け出され、南風原国民学校(現:南風原小学校)に移動してきました。その後米軍の上陸前に黄金森一帯に30とも40ともいわれる病院壕を掘り、そこへと入ることとなります。院長の広池文吉軍医中佐以下軍医・看護婦・衛生兵など300余名の体制でしたが、その後昭和20)(1945)年3月23日に沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校の生徒から構成された?ひめゆり学徒隊?が加わります。

しかし戦況の悪化により、5月下旬には沖縄守備第32軍司令部が南部へと撤退を決定し、それに同行する形で陸軍病院も南部へと撤退命令が出されます。その際学徒や兵士(主には防衛隊員)に肩を借りて移動するも重症患者で移動が困難だった兵士は取り残され、処置という名目で薬物注射や手榴弾によって自決を遂げるなどしたそうです。なかには隊の後を追うように、這いつくばって追いかけた者もいたようですが、砲弾の嵐の中泥にまみれてそのままこと切れたものがほとんどだったようです。

約2ヶ月の南風原陸軍病院壕としての機能でしたが、沖縄島中部戦線に於ける負傷者が日々運ばれ、寝る間もなく治療にあたったひめゆり学徒の話は知る人も多いと思います。しかしその中陸軍病院内で戦死した兵士他医療スタッフ2,200余名のことが語られることはあまりないようです。その犠牲者を慰霊するために昭和41(1966)年3月に建立された?悲風の丘?の碑、元内閣総理大臣佐藤栄作氏の揮毫によるものですがプロバガンダ的な解釈をされる方も多いと聞きます。

思想論は抜きにして?悲風の丘?建立50年が経ち、付近一帯の様子が目まぐるしく変わっている事実があります。陸軍南風原病院第2外科壕第20号の一般開放、付近一帯の整地等運動公園の開設も含めて利用者向けの便宜的なものは、正直その戦跡そのものの保存とは少し意図が違うもののように思えてなりません。悲風の丘の碑の脇に建立されている沖縄陸軍病院壕址の碑に関しても、建立当時は病院壕の解放がされておらず、付近一帯の戦跡だという意味で建立されたもののように思えます。

一昔前黄金森一帯の陸軍病院壕址他飯上げの道を含め、?けもの道?と評されているものが多いのですが、現在ではそれ程ひどいものには思えない事実があります。確かに飯上げの道は地道であり、降雨の後は足場が悪くなるため迂回する遊歩道を利用して下さいとの注意書きがありました。そのような現実的な背景を考えると、現地点に病院壕址の碑や悲風の丘の碑を据え置く必要もないようにも思えます。付近一帯で多くの戦死者が出たのは事実ですが、その多くは病院壕の中で亡くなっていることは間違いのないことであり、ならば壕の近くに建立するのが理に適っているのではないか…そう思えてなりません。

一般開放された第2外科壕第20号は開放から9年が経ち経年劣化が進んでいます。同時期に開放された24号は土砂の流入で3年間で閉鎖されており、20号もいつまで開放できるのかわからないと聞きました。砂岩質の壕内は決して頑丈というものではなく、表面から剥離して行く特徴があります。そのため一般開放をすることによって人の出入りが激しくなり、従来の湿気が高すぎるという印象も減りつつあるようです。ウレタンで補強されたりして痛々しい姿を目にすることにはなりますが、将来的に閉鎖の可能性があるのであれば、その遺構に新たに作るのではなく現存の慰霊碑を移設することが必要ではないかと思います。

通路が変わったこともあるのか建立地の位置がずれており、南風原文化センター近くの建立地は、飯上げの道付近となっているようです。年々変わる黄金森一帯、その経過を自分の目で見て行きたいと改めて思います。

施設の満足度

5.0

利用した際の同行者:
一人旅
アクセス:
5.0
南風原文化センターより徒歩5分。
人混みの少なさ:
5.0
どなたにも会いませんでした。。
バリアフリー:
3.0
結構急な階段があります。
見ごたえ:
5.0
素直に戦死者の方々へご冥福が祈れます。

クチコミ投稿日:2016/07/20

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