今となっては“函館”本線という雰囲気ではない
- 3.5
- 旅行時期:2016/05(約10年前)
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by しそまきりんごさん(男性)
函館 クチコミ:219件
函館から旭川まで結ぶ458.4km(総延長)あまりの路線です。
一貫した列車は無く、運行形態が函館~長万部、長万部~小樽、小樽~(岩見沢)~旭川と大雑把に3(4)つに分かれています。
札幌付近でもそうなのに、旭川まで行くと、“函館”の名称が違和感を覚えさせる時もあります。
昔は、函館が北海道の玄関口で、そこから函館本線で北海道の中央部、旭川まで列車で向かったのでしょうが、今では新千歳空港が北海道の玄関口です。
札幌~函館も、函館本線ではなく、千歳線、室蘭本線経由で特急が出ていて、ほぼそちらのルートを使います(2016年5月現在、倶知安~長万部は1日に数本しかなく、時間を合せてこの区間を通過するのは至難の業となった)。
そのため、札幌にいても函館に行くのに函館本線を使うという発想は無く、函館本線の名称にちょっと違和感があり、もはや歴史的な名前として捉えて納得するしかありません。
さて、名称はともかくも、長大路線なので、途中には景色のよい場所もあります。
函館を出てしばらくすると大沼があり、小沼の縁を駒ヶ岳を望みながら特急で快走するのは気分がよいです。
大沼の高原の森の中も、冬場の樹氷、春先の雪解けの景色などがきれいです。
同区間では駒ヶ岳の雄姿を角度を変えながら眺められます。
森駅に到着した後は、しばらく続く噴火湾沿いの海の風景も癒やされます。
長万部からはしばらく内陸を走りますが、ニセコを過ぎた辺りから羊蹄山が見え始め、比羅夫~倶知安辺りでは目の前にそびえてとても雄大です。
なお、比羅夫から倶知安の辺りは春先になると線路脇にミズバショウが咲いているのを見かけます。
仁木では5月中旬、沿線にサクランボの白い花が咲きます。
そして、小樽を越え、小樽築港~銭函は再び海が見えます。
波が打ち寄せる間際を走り、視界のよい日は弓なりの石狩湾が実感でき、対岸に雄冬岬や樺戸の山並みが見えます(どなたかロシア(沿海州)と勘違いした人もいました(^^;)。
冬の荒れる日本海も見物です。
都市部の札幌を過ぎ、森林公園を過ぎると、線路沿いに防風林が現れます。
春(5月上旬)には桜も混じってきれいです。
江別を過ぎると、北側の車窓に美原大橋の美しい斜張橋が見え、石狩川が近くを流れていることが分かりますが、川面は高い土手のために見えません。
そして岩見沢からは石狩平野の田園風景です。
個人的には、5月下旬、まだ何も育っていない水を張った田んぼに夕日が映る様子や、秋、黄金色に染まった田んぼの様子がきれいだと思います。
そして旭川の手前でトンネルに入ります。
トンネルの外では石狩川の水が逆巻く山間の難所なのですが、特急に乗ると何ともなく通過してしまい、まるで石狩平野と上川盆地がつながっているような錯覚にさえ陥ります。
かくして旭川に到着。
木の香りがする近代的な駅舎が出迎えてくれます。
沿線の観光名所は推して知るべしで、車窓風景の何倍も美しい風景や楽しめる場所があります。
- 施設の満足度
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3.5
- コストパフォーマンス:
- 3.0
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- バリアフリー:
- 3.0
- 乗り場へのアクセス:
- 5.0
- 車窓:
- 4.0
クチコミ投稿日:2016/05/27
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