100年前200年を昨日のことのように話し、1000年前2000年前は一週間前のことのように話す説明者

5.0
旅行時期：2015/10（約10年前）

by kirstiNorgeさん（非公開）

橿原クチコミ：6件

1.訪問の経緯と所要時間
妻の知人が予約をしてくれ、訪問することができた。見学には予約が必須である。
私の場合、所要があり、30分程度の見学しかできなかったが、今西家建物外壁と環濠を含めて、一時間以上の見学時間が望ましい。
2.説明者
説明者は女性であり、他の地区からお嫁に来たそうである。
興味深いのは、この地区で観光施設を訪問して、説明を聞くと、100年前200年を昨日のことのように話し、1000年前2000年前は一週間前のことのように話す。
3.十市県主とは
入口右には「公益法人十市県主今西家保存会」の看板が掛けてある。まず気になったのは、この十市の意味である。
この地区は昔は十市と呼び、この地区に勢力を持っていたのが十市県主である。
この十市県主この地区を支配し、時の天皇家と縁戚関係を結び、その事実は古事記と日本書紀に記載されている。今西家はその末裔である。
4.家紋
家紋は三本川に井桁。昔は河合と称していたようであるがある時から今西と称するようになったそうである。
5.建物
17世紀に建てられ、戦後東京大学工学部建築学科による町屋調査を経て、文化財保護法により根本修理を行い改修された。改修前の写真は屋内に展示してある。
6.建物内部
1階の土間から座敷側を見る。写真左手が入口、
部屋は左が「みせのま」、中央が「なかのま」、右が「台所」。正面には裁判に使用する御白洲と土間。土間屋根上部には煙出し口、排煙口がある。
7.織田信長下賜の日本刀
部屋は左が「みせのま」に日本刀が展示してある。これは今西家に織田信長が下賜したもの。もともとは上杉謙信より、織田信長がもらったものである。
8.「くろろ」（猿落とし）
入口扉内側下部と「なかのま」内側下部には扉を閉めると自動的に鍵が落下し、外側から開くことが不能な施錠方式が採用されている。戦国時代の防備システムではないだろうか。