埋蔵金伝説が現実のものになった!
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- 旅行時期:2013/08(約12年前)
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by yoshimune-kunさん(男性)
和歌山市 クチコミ:65件
古くから高積山の麓で語り伝えられていた言葉に「朝日さし 夕日輝くその中に 大判千枚 小判千枚 朱3石おわします」というものがあるそうです。各地によくある「埋蔵金伝説」に繋がる暗号のようですが、なんと、高積山ではこれが現実のものとなり、実際に埋蔵金が発見されました。
昭和3年、子供の頃からこの埋蔵金伝説を聞かされて育った高西凡骨氏が高積神社の神下博氏とともに発掘調査を行ったところ、神社の南端の地下から4枚の宋銭を発見しました。
さらに調査を進めたところ、神社の北側にある碑の近くの地下60cmほどのところから、上下左右を瓦で囲まれた大量の古銭が発見されたのです。古銭の総数はなんと約15,000枚。その多くが北宋時代(960年-1127年)から南宋時代(1127年-1279年)の中国の貨幣で、確認できる限り最も新しいものが1368年に鋳造されたものであったとされます。
日本が独自に全国共通の通貨をきちんと発行できるようになるのは江戸時代になってからのことであり、それまでは中国から輸入された宋銭(後には明銭)が貨幣経済の中心となっていました。ですから、これはまぎれもなく「埋蔵金」だったのです。
14世紀後半から15世紀頃といえば、日本では南北朝時代から室町時代にかけての頃。その頃の紀州は、南朝方の勢力が強かったところに北朝方の畠山氏が守護として乗り込んできた時代ですから、あるいは畠山氏に駆逐された南朝方の勢力が再興を期して軍資金を隠したものかもしれません。
このような大量の古銭が発掘されたことは和歌山県下では初めてのことで、全国的にも珍しい事例だそうです。現在、発掘された古銭は国立博物館に収蔵されています。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 2.0
- 標高約237mの山上
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- バリアフリー:
- 1.0
- 健常な方であれば問題無く上れます
- 見ごたえ:
- 3.5
クチコミ投稿日:2015/09/04
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