小説「草枕」、そしてジブリ「風立ちぬ」のモデルとなった離れ
- 4.0
- 旅行時期:2015/06(約11年前)
-
-
by akanezumiさん(女性)
玉名・荒尾 クチコミ:1件
玉名市小天温泉は明治の頃、熊本から最も近い温泉地で多くの人で賑わっていた。
この地の名家前田氏が、お客をもてなすために建てた温泉付きの別邸が無料で見学できる。
斜面に建てられており、母屋・本館・離れ・浴場などが階段状に連なる特徴的な建物であったことがわかる。
英語教師として熊本へ赴任していた若き夏目漱石もたびたび訪れており、後にこの屋敷をモデルとした小説「草枕」を書いたそうだ。
現在公開されているのは、漱石も宿泊した離れとそれをとりまく階段、それに小説で最も有名な場面の浴場跡である。
この建物から少し坂を上ったところに「草枕交流館」があり、映像や展示で漱石と前田家のつながりや時代背景がわかるので、先にここを訪れると「草枕」を読んだことのない人でも楽しめると思う。(こちらも無料)
そして交流館を訪れるまで知らなかったのだが、この離れはジブリの宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」で主人公の次郎が、結核を患った妻とつかのまの新婚生活を送った離れのモデルでもあるそうだ。
宮崎監督は漱石の大ファンで、2010年にジブリスタッフを連れて小天ツアーを行い、ここを訪れて「風立ちぬ」に「離れ」を発想したという。(偶然にも宮崎監督の誕生日は漱石と同じ1月5日だそう)
私はこちらの話に興味をそそられた。
前田家別邸には、車が数台停められるスペースはあるが、入口からの通路が非常に狭く、停めるのに苦労した。車は「交流館」に停めて見学するのがよいかと思われる。
近くの「草枕温泉てんすい」には、小説に出てきた浴場を再現したお風呂もある。
「別邸」も「交流館」もすぐ見終ってしまうので、温泉に入ってしばし「草枕」気分を味わってから帰った。
- 施設の満足度
-
4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 2.5
- 車がないとアクセスしにくいです
- 人混みの少なさ:
- 4.5
- 見ごたえ:
- 4.0
クチコミ投稿日:2015/07/30
いいね!:2票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する